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 再び円高
 No: 166 / Genre: 営業日誌 / Date: 2010/09/01(Wed) 20:41:53

 日本は、国の経済力を示すGDPにおいて中国に抜かれ、国の評価も隣国、韓国にも抜かれた。企業数も100万社も減少し、国は破綻へ向かっている。多分、このままでは、債務残高が数年後には1000兆円を越し、この借金に対する恐怖で、国民の消費意識は今以上に萎縮する。マスコミも、国民側に立った創造性を求められる転換期にあるが、世論調査を道具にした、揚げ足取りの論調ばかりが目立つ。円高が進むこの機会に、この国の有りようを見直して、再出発すべき時期に来ていると思う。私の周辺でも、仕事も職場も減り、生気を無くしている。
 
 つくばに「TX」が開通して5年がたち、黒字で、表向きは好調そうに見えるが、TX沿線は問題山積だ。万博記念公園駅周辺に、県が投資した800億円もの開発費という名の税金は、土地が売れ残り、焦げついている。話題の茨城空港も同様で、このような隠れた債務を調べ出すと、一般庶民がわかるだけでも日本中至るところにある。人の命に関わる“食”においても、農業も漁業も、後継者不足で、このままでは、立ち行かない事態だ。小さな会社までも、“国内”に見切りをつけ、中国を中心にアジアへ活路を見出す動きが活発だ。しかし、私の経験からすると、「今」もがいても、今更という感じがある。準備不足で海外に出ても、現地人のパワーと実力には、到底太刀打ちできない。私は、10年ほど前から毎年、中国から1500万円近くの製品を輸入し、投資もして来た。円高の影響もあり、少し成果が出始めているが、儲けるより失ったお金の方が大きいし、仕入れた商品の多くは品質に問題があって苦労した。ここ3年は意思疎通が実って順調だが、日本で仕事を失った会社が、中国に出ても、生き残るのは至難の業だ。ここに来て、中国内部の隠しきれない問題が露呈し、中国でさえ、このまま、上り調子とは行かないと思う。

 中国と、超音波の洗浄装置を共同開発している。振動子は台湾製、電源は他国製、筐体のステンレス組み立てを中国で行っている。つまり、経済がグローバル化して、部品も国際的になり様々なルートを使えば、円高にこそ商機がある。超音波の技術等は、日本と遜色ないし、価格も安い。こちらから指示さえすれば、間違いなくできるレベルになった。好調な中国経済だが、現状は、電力が十分に賄いきれない。週3日は停電して、この猛暑の中、冷房が使えず、満足に操業も出来ない状態だ。洪水の被害・慢性の水不足・全土に広がる労働争議と、問題が多発している。これらを承知で付き合えば、利用する価値はあるが、10年先を考えると中国も物価も地位も上昇して、付き合いにくくなる気がしている。

 小沢氏が民主党の代表選に出馬する。マスコミは予想通り、国民の声を代弁した形で袋叩きを始めた。この国のマスコミは民主主義の名を借りて、平気で訴訟前の段階でも推定無罪の原則を無視して、罪人扱いをして世論を喚起する。まるで、魔女狩りのような報道が、一斉に全紙で掲載される。アメリカのマスコミも他国の出来ごとを堂々と批判をする。小沢氏に対して、好き嫌いを含め、大騒ぎだ。是非論は別にして、報道は淡々と事実を伝えて欲しい。感情報道が過熱すれば、党内論争から国を二分し、収集が着かなくなる。私は、小沢氏の決断は良かったと思う。日本は全てに白黒をつけるべきで、曖昧さを残したままでは、この難局は乗り切れない。私は、ビジネスマンの立場から、口先より「行動」を重視している。小沢氏が豪腕なら一度見てみたい。テレビで、民主党の政治家を見ると本当にお喋り上手だ。しかし、何故かその言葉は、心に届かない。私は、小沢氏は、金に汚い灰色の政治家だと思う。でも、真に力がある人であれば、働かせる時だ。金権体質の政治家を日本人は極端に嫌うが、お金も集められない清潔な政治家ばかりが集まっても困る。何かをなし遂げる能力のある政治家は、隠匿せずに堂々と選挙で選び、活用すべきだ。私は、小沢氏が真に力があるのなら、刑務所に服役していても使うと思う。その賭けを灰色の段階で袋叩きして潰せば、新しい可能性という命は生まれない。

 ネパールの仕事において、下館ロータリークラブと親しい関係になってクラブに加盟する「関谷製作所」を紹介された。何か仕事が欲しいとのことだった。この会社は、つくばから1時間ほどの場所にあって、敷地も広く設備も整っている。大手企業の下請会社で、筐体や事務機のラックを主に製作していて、技術も高い。円高も重なって受注が減り、困っておられたが、この規模の会社はアジアを考えると貴重な会社だと思う。私も製作を依頼する方向で考えている。前号で書いた、簡易な高性能軟水器の量産だ。試作機を、繰り返しテストして来たが、上々の仕上がりになった。

 次に、6インチの大型のUF膜を使った装置を実用化したいと思っている。土浦、印旛村、岡崎、つくばなどの、特に水の悪い家庭に試験的に投入して来た。この夏の猛暑で、ホームクリーンの営業を抑えて来た。製作、設置、保守点検と大変な仕事で、販売が広がると負担も大きい。不況のせいか、我々のホームクリーンを真似た装置も市場に出ているようで、誰も真似出来ない機能の装置を、円高を期に本格的に販売することにした。最近、若い経営者が訪ねて来て、一応に儲からないと愚痴るが、私は、消費不況だし、購入意欲のない人に無理して売るより、一度引いて、円高を利用したビジネスを勧めている。自立したビジネスを展開するチャンスだし、独自開発の装置をそろえる機会でもある。15年前に、円が79円75銭をつけた時、私の秘書をしていた女性がドルを買って大儲けしたことがある。歴史的な円高だったが、一年以内に多分、再現される情勢だ。貯蓄があれば、全てを円高にシフトし、投資をすると案外面白い。世間は、円高が進むと、日本経済は停滞し、企業は苦しくなると脅かされるが、今の円高は、欧米の経済が悪く、円高はここ数年続く。国内の価格もデフレだし、量産用の金型をつくり、プレス加工すれば、数百台の部品が、あっと言う間に安くなる。300万円の予算があればOKとだと言われ、気心の知れた仲間に声をかけて、6インチの大型膜のホームクリーン装置と軟水器の量産プロジェクトを立ち上げたい。

 今年の4月まで、約7年間、パソコンを習いに来た大学教授の奥さんが、教授が退官を期に、有料老人ホームに移られた。住み慣れた家を他人に譲りたくないと、私の娘に買って欲しいと頼まれた。少し悩んだが、3年分割で、購入した。直ぐに売らない約束で買ったが、来年の4月には、数年持つと約束した年月が過ぎるので、売る準備に入っている。

 つくばのお医者さんから200万円の開発費を出して頂いて、ハウジングを35本仕入れ、次は300万円の資金を集めて金型をつくり、来年の4月には、家を売却した資金で、6インチの大型装置と軟水器を完成させる計画でいる。私は小さな会社だが、準備を整えて来たので、私の計画は、実現性は高い。一人20万円程度の賛助金の意味で、この装置を買って貰い、新ビジネスをスタートさせたい。円高は最大の危機だが、私の会社にとっては、最大のチャンスでもある。若い経営者達が、「お金を儲けたい」言うが、小銭を儲けるのも難しい時代が来ている。NHKのニュースでカチオン塗料が開発されて、プラスの繊維を作り、マイナスの電極を帯びるダニ等を吸着する肌着が開発されたと報道された。私はイオン交換樹脂を使ってカチオン水をつくるのも、この原理だ。業務用も含めて、資金のある人はホームクリーン装置を、お金がない人、お金を使いたくない人にはこの装置を勧めたい。美容院、理髪店、風呂屋さん、レストラン、軟水を使いたい料理人には、売れる装置にしたい。上位機種は、時間1トン処理のUF膜もつける計画だ。ライバル社として、5万円を切る軟水器を売る会社があるが、専門の当社がオリジナルの装置を売り出すので、商機は十分だ。大分の社長にも声をかけ、北九州の仲間にも、声をかけて見る。世界同時不況の様相で、毎日が激変で大騒ぎしているが、冷静に見ると大した変化ではない。

 15年来の友人である、渡辺氏が家族を連れて新浦安の事務所に見えた。渡辺氏には、サーバーの管理を委託している。この友人が水の仕事をしたいと申し出て来た。彼は、15年間私の仕事を見て今後は水が大きなビジネスになると思ったらしい。自宅が巣鴨に近く、三田線の駅から数分の場所に5階建てビルを所有している。そのビルを活用して軟水の販売拠点を考えている。膜ろ過と還元水を使ったPR拠点だ。地元の営業向けに「純水・軟水の宅配」の仕事もいいのではないかと案は浮かんでいる。

 顧客で友人でもある神谷養鶏場から、還元殺菌水を使った超音波洗浄機を受注した。食品関係はウイルス・菌の問題も毎日が心痛で、新しい装置を開発した。用途も広がると可能性があるので、様子を見て販売も考えている。

 水野を久々に故郷に一時帰した。働き続けの毎日だったので、少し休ませたかった。大分の友人から業務用の装置を頼まれていたので、装置の設置の立会いと、水耕栽培の現場の視察を段取りして行かせた。つくばに帰って来てから高熱が出て、2日ほど休ませたが、返って良かったと思う。この猛暑で、社会全体が止まっているし、商品が動かない中、これも天が与えたチャンスで、休め、休めと言っている。体を休めて、頭も休めて、9月から再始動だ。



 ミネラルプラス水
 No: 165 / Genre: 営業日誌 / Date: 2010/08/16(Mon) 22:12:28

 もう、5、6年以上前の話だが、カナダの中央部にあるサスカトゥーンという極寒の都市を訪ねた。この街は、冬の時期になると最低気温がマイナス30度以下の世界になる。目的は、有機アミノ酸酵素液(プラントパワー2003)という液肥のことが詳しく知りたかったのと、カナダ政府・サスカツゥーン市・日本企業と共同で、約10億円をかけたミネラルウォーターの浄水施設を建設したが、この精製水から菌が検出されて、工場が閉鎖された。閉鎖の話は当時アメリカで仕事をしていた時に、知り合いから聞き、一度現地を見て欲しいと頼まれた。
 当時は、私の病状はひどく、体が弱っていた。最後の旅として、この地を選んだ。現地の人が、私の健康を気遣ってくれて、近くに“不思議な温泉”があると紹介してくれた。翌朝、大型のリムジンを用意してくれて、温泉場に向かった。日本からも治療に訪れると聞いていたが、日本の温泉とは比べ物にならない簡素な温泉で、入る気にはならなかった。温泉の周囲には湖があって、白く波だった模様で、湖面がそりあがって固まっていた。その白さは、雪ではなさそうなので、現地の人に尋ねると、「これは塩です」と教えてくれた。この近所には合計3つの湖があって、全てが塩湖だと言う。この湖は昔、隕石が落ちて湖が出来たという云われがあって、地球上に見られないミネラル分も含まれていると説明された。私はその話を半信半疑で聞いたが、一番大きな湖を見に訪れると、入り口に、国連の名で、湖の環境保護を訴える大きな看板が立てられていた。貴重な鳥獣が繁殖する保護区としても名高い地域らしい。湖沿いを走ると、塩を精製する工場や、大きな加工工場が立ち並んでいた。私は塩の知識がなかったので、塩の用途を聞くと、食品、薬品、化粧品、またダイナマイトにも使うのだと言う。水と同様、塩分がないと、人間は生きて行けないので、とても重要だ。私の子供の頃は、夏には海に遊びに行って、「夏に海で泳ぐと、冬場に風邪をひかない」と、塩の効用を教えられた。塩水は、アトピー性皮膚炎にも効果があると聞くし、発汗作用があって、自律神経のバランスを保つ効果がある。最近は、全国に「塩湯」が広がりだしたのも、健康志向の表れだと思う。ハワイの海洋深層水を始め、日本でも、沖縄、四国等で、ミネラル深層水がつくられているが、水を運ぶと、非常に輸送コストがかかる。ミネラルのある塩なら、きれいな水に溶かせばいいので、隕石から生まれた、“宇宙のミネラル分”に興味もあって、出回っている塩湖の塩を大量に購入した。しかし、輸入したものの、どう使っていいのか名案が浮かばず、倉庫に置いたままになっていた。

 日本で、井戸水を浄化する「ホームクリーン装置」を開発して、当社の主力製品として成長した。この装置は、超純水装置の前処理装置を、民生用に転用したものだ。井戸水に含まれる硬度分が、人体や給湯器などに支障をきたすので、“イオン交換樹脂”で除去する。プラス極であるカチオン樹脂で、マグネシウムなどのマイナス極の金属物質を吸着して軟水にする装置だ。

 最近になって、ホームクリーン装置までは買えない顧客が、手動で操作出来る、安価な装置を作ってくれとの依頼も増えている。軟水器の構造は簡単で、誰でも、カチオン樹脂さえ通せば、すぐに軟水が出来る。極端に言えば、竹に樹脂を入れさえすれば、すぐに「軟水器」になる。しかし、難しいのは、微量金属で飽和した樹脂の再生で、NaCl(塩)を入れる工程が難しい。塩の入り口・再生した後、排水ができる機能を加えると、簡単なようで複雑になる。世の中の軟水器がなぜ高価なのかというと、効率的に、樹脂を均一に再生するのが難しく専用の容器がいるせいだ。

 簡単に容器に穴を開けてと分かっていてもステンレスでつくると安く仕上げられない。UF膜のハウジングのメーカーに相談して、膜なしで、容器を購入し樹脂を入れて、再生ができるか、テストを繰り返した。結果、うまい具合に再生できる軟水器に仕上がった。UF膜のハウジングには上下2つずつ穴があいている。上部の一方には、塩を入れ、もう一つの穴から、温水を注入し、下部の穴からは、軟水が取り出せ、もう一つの口から排水を流せる形になった。圧力にも耐えられるのでこの容器の採用を決めた。樹脂の再生に使う塩化ナトリウムも、カナダの塩湖の塩と、医療用に使われる純度99.8%のものと、食品加工用の95%ものを比較してみたが、95%の塩は山椒くらいの粒状で、99.8%のナトリウムは、細かい粒状だ。カナダの塩は、ミネラルをたっぷり含んでいるので、樹脂の再生とミネラル水の造成に効果があって、新しい商品が出来そうな予感がした。倉庫に貯蔵していた宝物のミネラル塩がこの装置を通して蘇った感がある。テストで塩を使って見るとそれぞれに特長があって大変心地よく、ミネラルを豊富に含んだ“プラス水”として、シャワーと浴槽にも使える装置になった。数年前に、ある女性向けの雑誌の会社から軟水の特集をするので、軟水器を提供してくれと依頼されたことがある。当時は、採算が合わないので断ったが、何時れ世に出したいと思っていた。

 民主党に政権が移り、一年が過ぎたが、民主党は、“大人”の政党に成長して、分別の良さだけが際立っている。民主に期待したのは分別ではなく「新鮮な輝き」だった筈だが、実行しない政党に期待は見事に吹き飛んだ。「国民の生活第一」だった姿勢は180度変わり、成果は見えないのに、虚勢を張って、形にのみこだわっている。前政党と何等変わらない振る舞いが目立つ。多分、官僚の指示だと思う。菅氏は、軽井沢で優雅に静養し、立派な首相になっているが、鳩山氏でもないのに、軽井沢で静養なんて似合わない。私から見れば疲れる程、政治をしたのかと疑ってしまう。こんなひ弱な政治家の姿は見たくはない。形振り構わずに「政治を変える」という気概を期待しているのだ。国民の多くは、変化を期待したが、所詮、同じ穴のムジナだ。菅氏の広島の記念式典での言葉と、同日の記者会見時の発言の矛盾は、庶民出の首相の感覚ではあり得ない。強く筋を通して欲しい。

 私は、広島の爆心地から1.3kmの場所で、被爆した当事者だ。地上から600m上空で、爆発したので、ほぼ真下で被爆した。NHKで原子雲の高さを新たに測定したCG画像を見たが、原子雲の高さは8600mに到達したと言われていが、実は15000mの上空を越え成層圏にまで達していたことが分かったらしい。爆発時に周囲10kmに範囲から巻き上がる上昇気流の凄まじさをCGで再現された画像を見て、その中で生き残れた強運を再確認した。今月で、68歳になる。被爆の影響で、大病と共に生きてきて、今日を迎えている。原爆投下後に降った、「黒い雨」の話を引用してみる。

【 原子爆弾が炸裂した時の泥やほこり、煤などを含んだ重油のような粘り気のある大粒の雨で、放射性降下物の一種である。主に広島市北西部を中心に大雨となって激しく降り注いだ。この黒い雨は強い放射能を帯びているため、この雨に直接打たれた者は、二次的な被爆(被曝)が原因で、頭髪の脱毛や、歯ぐきからの大量の出血、血便、急性白血病による大量の吐血などの“急性放射線障害”をきたした。大火傷・大怪我をおった被爆者達はこの雨が有害なものと知らず、喉の渇きから口にするものも多かったという。原爆被災後、他の地域から救護・救援に駆けつけた者も含め、今まで何の異常もなく元気であったにもかかわらず、突然死亡する者が多かった。水は汚染され、川の魚はことごとく死んで浮き上がり、この地域の井戸水を飲用した者の中では、下痢をする事が非常に多かったという。】

 私は旺盛な生命力と強運に助けられ、極限状態の中で生き延びたが、黒い雨の水をきっと飲んだと思う。当時、3歳、飢えや喉の渇きに良く耐えたと思う。私は今、水の仕事に携わっているが、何か被爆時のDNAが、水を求めていて、水の仕事は天職とも感じてもいる。

 菅氏が休養中、経済と環境に、待ったなしの局面が世界中に広がっている。経済面では円高が進み。環境面はロシアの干ばつ、中国、パキスタンを襲った洪水、土砂崩れ災害、連日報道されている。マスコミは、84円に達した円高に大騒ぎだが、多分、来年には、75円代の円高になると思う。円高が、日本経済を低迷するかのように騒がれているが、円高でも円安でも日本企業の競争力は落ちている。日本の輸出産業が影響を受けるが、日本全体の14%に過ぎない。日本は、「資源が少ない国」で、原材料の多くは輸入品だ。円高をうまく活用すれば、チャンスになる。円安に慣れた企業は苦しいが、円高は体質を変えるチャンスでもある。円安でトヨタの車が売れても、原材料となる鉄鉱石は、“倍の額”になる。原油も1バーレル200ドルになると買えなくなるので、国家戦略としての政策が伴えば、円高を利用して、新しい展開が開けると思うが、休息していては手が打てない。私は、100%“円高”を意識して、会社経営をしているので、円安でも、円高でも生き残れる準備として、常に、日本・中国・アメリカの3つの国から部品を買って装置を開発している。為替レートに右往左往するより、ニーズにあった製品を開発することが、一番重要だと思っている。

 お医者さんから、200万円の開発費が振り込まれ軟水器を開発した。滅多に開発費を受け取らないが、今の時代、開発には大きな資金がいる。営業で知り合った方も、私と組んで販売したいので、200万円を投資すると言って来ている。本気でこの装置の代理店を買えばメリットはあるはずだ。装置の開発はさほど難しい話ではないが、量が少ないと製作費がかかる。ハウジングの容器を100台購入すると容器だけで、400万円はする。加えて樹脂もまとまった量でないと買えない。10万円の装置を100台量産すると、最低1000万円の資金がいる。100台の量は製造会社では少量で話にならない量だが、それでも、最低、1000万円はかかる。売れるのか売れないのか分からない製品に資金をかけるのだから、リスクがある。何事も、買う力が無くなった日本社会で、新規の事業を軌道に乗せるのは至難の業だ。投資をする人を増やしリスクを分散する以外にない。つくばの家と新浦安に取り付けて、体験活動を始めている。この肌に優しい水を作れる浄水器は、魅力的な製品になると信じている。再生には、食品用のNacI『塩』を使いカナダのミネラルソルトは「ミネラルプラス水・ボディケア」の製品として使う予定でいる。

 来年の4月以降は購入した家と土地が売却出来る期限になる。この資金を使って、金型に投資をする。金型が完成すると初の量産体制になる。金型で容器のカバーが製造出来れば、多分、日本で一番安い製品として、販売が見込める。

 蔵王でミネラル水の工場を建設しているが、保険所の指示で、膜の性能試験を行った。テストと称して、腸球菌を100万個以上膜フィルターに通し、通過水を検査して、膜の穴径を調べる。0.2ミクロンとされた菌だが、自然界には存在しない菌らしい。この菌を大量にホースに流し込んで効果を確認するテストで、初の試みらしい。例え、水に1万個の菌がいても、目には見えないが、大きめのフラスコの中には、菌の色で“まっ茶色”に染まった液体を流してテストをする。非現実的な過酷な条件で、テストをする意味に正当性が感じられないが、とにかく対応した。日本は政治家がだらしなく、官僚の天下国家と言われるが、官僚の統制力は新参企業には制約が多過ぎる。規制で監視を強化すると、若い企業は伸びない。特に、先例がないと厳しく規制して、新たに認めることはない。

 ネパールからの写真が転送されて来た。写真には、当社の製作した浄水器が、現地の病院に寄付された様子が写っていた。贈答式典では、日本政府の大使が映っていた。ネパールには今年中に、新しい浄水器を送る計画があって、商業ベースでの話も来ている。次は、“UF膜+RO膜+手動式ポンプ”と、前述した「ミネラルプラス水・ボディケア浄水器」を考えている。

 大分の建設会社の社長からもミャンマーからの写真が送って来た。海外で、当社の浄水器が使われていて、本当に嬉しい。「喜んでいただければ」と遊び心で送った浄水器が、現地で立派に使われ、私の会社も、随分国際的になったものだと思っている。少し前に、この社長の友人の会社にホームクリーンを売りたいと提案があって断ったが、工事、メンテナンスを担当すると言うので、業務用のタイプを販売した。

 8月1日の日曜日、この暑さの中、蔵王まで3人乗りのトラックで出かけた。片道300Kmを越え、往復650Kmの道のりを、狭い車内で走り無事終えた。思ったより元気だ。少し暑さが和らいだら遠出をしたいので、体を慣らしている。

 神谷養鶏場から卵のトレーを洗う為に、超音波洗浄装置の開発を頼まれた。この洗浄機に還元水で殺菌が出来る装置にする。以前、膜を洗浄するのに超音波の洗浄機を開発し、少し知見がある。振動素子を112個も備えた縦85cm×横150cm×深さ85cmの大型の洗浄機になる。この仕事も防菌の洗浄用に伸びると見ている。

 メキシコ湾の原油流出事故で、190万〜360万バーレルの原油が流出し、甚大な環境破壊を起こした。アメリカは、経済も悪いし、環境も軍事も行き詰まりアメリカが沈む可能性もある。軍事費は70兆円に迫る金額で、金食い虫の軍事国家だ。日本は同盟関係にあるので、たかられると思う。原油が流失した海域は、万を越える数のパイプが海底深く掘り下げて油を吸引している。アメリカのエネルギーの動脈だ。膨大な数のパイプが海底にあって、テロが狙うと防ぎようがない。

 17日、18日と多摩美術大学のオープンキャンパスで、「浄水実験」と災害用の浄水器を紹介し水の話をさせて貰った。7月は煽てられてイベント屋になった積もりで多くの学生達と交流した。
インドの市場調査の報告を届きが、家庭用のRO装置と紫外線装置が安い。将来、インドから仕入れる案も考えている。海外の今後は処理量2、3トンのRO装置を日本で開発すると案外、売れると見て市場調査の動向を見ている。



 お医者さんと肌美人水の開発
 No: 164 / Genre: 営業日誌 / Date: 2010/07/13(Tue) 06:23:24

 参議院の選挙が終わり、予想通り民主党が惨敗した。当然の結末だと思う。お喋りは得意だが、呆れるほど実行力が伴わない政党に、国民の怒りが爆発した結果で、口先ばかりの政策で何とかつくろって誤魔化して来た報いだ。与党という権力を持ち、紙幣を印刷する権限もあって、法律をつくれる議席もあったが、何も決められない弱さは、無能力政党と言わざるを得ない。こんな力のない政党が増税を叫んでも言葉として伝わらない。程度の低い衆愚政治に任せる訳には行かない。

 7日、インドでの提携交渉が進展し、現地で「RHプリンスビラ・インド」を設立する話で合意した。急速に発展するインドの弱さに、深刻な水不足があって、当社に進出を促して来た。私もやる気で、膜と軟水、超純水装置の技術を供与する予定でいる。

 千葉の消防施設に、時間3.5トンのRO装置の受注が内定した。見積して1年程たったが、日本の場合は、決まるまでの時間がかかり過ぎる。

 蔵王のミネラルウォーター製造装置の認定申請が最終段階に入った。当社の膜装置が公的機関に認定される可能性が高い。役所の仕事も時間がかかり過ぎだ。この障壁の多さと決定の遅さでは、世界から取り残される。この国は、相変わらず書類の応酬、許認可“様様”の世界だ。20年前に自販機の販売をする時も、許可を出す、出さないで、もめにもめた。「飲料水」を「調理水」として扱えば許可が出ることになり、乗り切った経験がある。今回も100%認可がされると思うが、目覚めて欲しい。

 中国人の友人のお父さんが、中国のウイグル自治区の被災現場に、当社の災害用に開発した手動式浄水装置を、人道的立場で売りたいと、83歳という高齢を押して交渉に来られた。一台販売して、コピーされると困るので、20台まとめるように提案した。中国・新疆ウイグル自治区は、動乱以降、インターネット等の通信を含め、中国国内からの連絡も遮断されている地域だ。この情勢下、そのお父さんが、装置の写真を持ってウイグル自治区に出かけると聞いた。この方は、元大学教授で、娘さんが産総研の学者で、私の中国ビジネスを支援してくれている。この強い意思に動かされて、要望があれば、私もウイグル自治区へ同行する準備を始めている。透析患者であるので、病院の準備が整うのかなどの問題はあるが、使命感を天秤にかけ、許可が出れば出かける。インド事業の見通しが立ち、次は中国だと思っているので、周到に準備をしている。

 国内では、日本電子の超純水装置の仕事も始まり、6インチ膜を取り付けた。このところ半導体会社の水の再生の仕事等、コスト削減への投資に関した仕事が増えている。大手の仕事も着実に増えて“一皮”剥けだした。

 つくばのお医者さんに、新しい病院の開業用に、純水装置を納入した。この新医院で、医師と共同で、アトピー対策の「純水・軟水を使った水クリニック」を開業することを内託していた。水のきれいさと、大幅な変化に驚かれて、改めて夫婦で来訪され、治療院開設の詳細を相談に見えた。そこで、水野に頼み、最新型のUF膜を改良し、イオン交換樹脂と活性炭を組み合わせた装置を製作した。準備として、1年前から、海外製の軟水装置を7台ほど仕入れて研究したが、メンテナンスが複雑で、販売しても手こずると断念した。イオン交換樹脂を使うと、水が改質し、すばらしい水に仕上がるのに、何故、あまり普及していなのかも調べてみたが、まず、扱いにくいことと、装置の中枢となる樹脂が手に入りづらく、水道水で慣れてしまった人にとっては、それ以上のことを望む人は少なかった。また、樹脂の再生には塩を使うし、ろ材の中に、分離した微量金属が残る処理も問題で、日本では、工業用以外には普及はしなかった。イオン交換樹脂は、ホームクリーン装置の井戸水をろ過する工程で、欠かせない能力を持っていて、膜と組み合わせることで、更に安全に使える装置に仕上げた。井戸水でもエコキュートを使用したい方も、「機械保護もできる+肌美容効果」に喜びの声が寄せられている。しかし、樹脂の再生・膜の逆洗浄等、全てを自動化すると装置も大きくなり、井戸水を、しかも“家全体の水を浄化する”というコンセプトで製作すると定期的なメンテナンスが必要になるので、ホームクリーンは、大体45〜80万円くらいの範囲で販売して来た。一般の方は、値段だけ聞くと、高いと驚かれるが、時間1〜3トンまで処理できる装置を実際に使われると、性能の高さに驚かれて、安いと感じる方が多い。
 今回は、ノーメンテナンスの手動式にして、シャワー程度での水量の装置を作れば、破格の安さになると前々から考えていたが、安い装置に、多額の開発費はかけられないので、踏ん切りがつかなかった。医師は、アトピーに悩む患者が多いことを悩まれて、開発費の一部を出資するので、オリジナルの軟水化装置の開発を依頼された。当社は水技術を提供し、デザインは、多摩美大の学生に頼む予定でいたが、第一号の製品は、とにかく“性能と低価格”に重点をおいて製作した。また、このプロジェクトは、アトピーに悩む患者さんに、肌に優しい水を提供することが主眼なので“安全性”を第一に考えた。イオン化された微量金属類を分離した残砂等が流れ出るのを防止するのに、思い切って「大型膜」の採用を決めた。私の知る限り、当社だけの装置になるし、再生剤となる塩化ナトリウム(塩)も、純度95%以上の食塩を標準仕様にし、更に安全な装置に仕上がった。
 アトピーで悩む子供さんの多くは、水道水の塩素で、アレルギー反応を起こす場合もあり、肌に優しい水を、家庭で簡単に使える装置にイオン交換樹脂と活性炭を加えてろ過し、精密膜で塩化ナトリウムの流出を防ぐ仕組みも万全である。高齢者に多い、乾燥肌の人にも喜ばれる水になるし、期待は大きい。共同で開発費の一部を出して開発したので、患者の負担は少なく、月額4000円ほどのレンタル形式で使えるビジネスプランを考えている。以前から洗髪・肌美容業界から開発を要望されていたので、この両方のニーズに適った装置にした。

 つくばを含めて、今でも共同井戸や、井水を使う人が多くいる。因習を含めて、“昔からの水”にこだわる人も多い。井戸水には、化学物質、ピロリ菌混入の問題もあって、飲料には膜ろ過を薦めているが、水に投資する意欲は目に見えて薄い。このままでは危険で、現実は大型膜のみでも不十分な水質も増えて、飲料用には、小型のRO装置を薦めているほどだ。先月電話があったお宅も共同井戸で、家を新築したが、水が汚くて困っていると相談があった。現地の水は、とにかく酷く、浄化仕切れるのか不安だったが、装置を納入すると、「こんなにきれいな水で暮らせるなんて」と、大変喜ばれた。

 浦安でヘルパーの友人から、流山市に軟水風呂があって、入浴してみると、「すごく良かった!」と話してくれた。他にもあって、一様に評判らしい。当社のホームクリーン装置も、自宅で軟水風呂に入れるのが自慢だったが、アパートやマンションでは据付ができない。今回、医師と共同で開発した装置は十分使えるので、何とか安く提供してあげたいとずっと考えていた。このヘルパーの友人が、1ヶ月ほど前「結婚したら、川手さんの装置を買いたい」と言ったので、冗談だと思いながらも、心に留めていた。今回の装置は、水道水が主流だし、お風呂とシャワーの温水として使うので、安く提供出来る。開発費さえ確保できれば、大体のことは解決して、新製品を生み出せる自信はある。中国でも、マンション生活が大半なので、風呂に付けるこの装置は案外喜ばれると思う。インドと提携話が具体化したことで、この装置のテスト的な輸出も考えている。硬水を軟水にするので、外国の方が期待出来る。国内においては、つくば近辺と関東地区に限り、“輸出価格”で販売も考えている。販売のルートは、お医者さん経由と、従来購入して頂いた顧客が望めば、NPOの会員になって頂いて、100セット限定のモニター販売を考えている。

 珍しく、若者が起業して、蔵王の地名ブランドを生かして、ミネラルウォーターの工場をつくる計画があって、装置を依頼された。当初は、日本の大企業から膜装置を買う予定だったが、高過ぎて採算に乗らならないので、私の装置に切り替えた。しかし、保険所から、当社が提案した設備の仕様書を見てUF膜についての質問があって、「UF膜で殺菌が出来るのか、証明して欲しい」「膜を並列に使うのか、直列に使うのか?この膜は国際的に認められた膜なのか」と聞いて来た。本来、UF膜は濁度をとる精密な膜で、穴径は小さいので菌は通過出来ない。しかし、「殺菌」とは言わない。最初は、質問の真意を図りかね、無知から出た質問なのか、嫌がらせなのか。どちらなのかと迷ったが、役所の人は大手主義の人が多くいて、名の知れないベンチャー企業が、高品質な“UF膜”を扱うこと事態、怪しいと想像したと思う。そこで、UF膜の説明を依頼者に送付した。当社の膜は「NSF International」に登録されている旨を証明する書類もアメリカから取り寄せて添付した。NSFとは、簡単に説明すると政府から独立した、民間の、「第三者認証 ・試験・規格開発機関」で、1944年に設立された。この機関は、製品や材料、システム評価のための、関係者の合意に基づく規格を定めて、公衆衛生安全および環境保護に基準を設けて認証を行っている。この機関は、ANSI(米国規格協会)、SCC(カナダ規格評議会)から、試験、規格開発、認証プログラムについて一任され、飲料水および食品の安全に係る分野においてWHO(世界保健機関)の協力センターだ。しかし、担当者が最新の膜の知識不足に見えたので、以下の説明を加え少し解説した。

『材質はPVC(ポリ塩化ビニール製)、通称限外ろ過膜とも、UF膜とも言われている。日本のろ過方法のほとんどは、凝集沈殿して、砂ろ過でろ過する原始的手法が98%を占めているが、最近は、砂ろ過に代わり精密なろ過膜を使用した装置に代わる傾向にあるが、価格面で普及は遅れている。膜の装置として、一部普及し始めているが、MF膜が主流で、UF膜はほとんど使われてはいない。
我々は零細なので、資金・会社の規模では勝てないので、常に、最先端の膜技術を導入している。今、開催の上海万博の全会場の水処理をこの膜メーカーが担当し、中国で水道水が直に飲めることを証明し、急速に世界最大の企業集団に踊り出ている。私はパートナーである西安の会社を経由し、この膜をOEM製品の形で入手している。当社には、EDI「超純水装置」の技術を有しているし、韓国のサムソン電子を含めて韓国の財閥系の会社には納入し、つくば市の産総研のベンチャー企業とパートナーシップを組み、ここ数年は、ネパール、ベトナム、インドネシア、等、多くの実積を積んでいる。膜は、安全性と信頼性に富み、井水・河川水・海水などの除菌・除濁に適して耐久性もあって、通水量も長期的に安定している。当社は、2年間はメーカー保証しているが、膜表面の穴径0.02μと微細な穴(人間の皮膚細胞の1万分の1)で、濁度、細菌、ウィルス、病原性微生物を分離する。穴径は、分画分子量10万ダルトン以上の高分子物質の分離も可能で、膜の物理的強度は通常の浄水処理における膜寿命としては5〜7年だが、原水の水質や使用方法によっては、さらに長い寿命も望める。
 穴径が0.02μでは、細菌の方が大きいので、通過はできない。穴径を電子顕微鏡で観察しても見えない。具体的には、水の汚染の指数0.1μ以上の粒子は取り除ける。大腸菌、一般細菌もくどいようだが、通過しない。』

 世の中、マスコミに“乗った者勝ち”でとても、気持ちが悪い。しかし、ビジネスの世界は熾烈で、負けると全てを失う。デフレスパイラルと言って物が売れない時代だが、私は新しいニーズに合った商品を開発している。ホームクリーンも売れているが、当然波もある。円高が続くが日々勝負だと思って大型にシフトし、小さな家庭用の製品にも力を入れている。



 次世代ビジネスの基礎固め
 No: 163 / Genre: 営業日誌 / Date: 2010/06/17(Thu) 20:26:49

 7月7日に、提携の話でインドから来客がある。先日の11日には、日本の代理人の方が見えて、下話を終えた。産総研のベンチャー企業と組み、中国の西安でも、浄水装置製造会社を興す話も進んでいる。私の会社は小さいし、この形で提携しても、技術を盗まれてしまうので、ここ2年間、膜を含めた素材メーカーに実績を残すために、大量の部品を購入し、装置の開発を進めて来た。昨年の購入実績を調べてみると、家庭用の膜の購入金額だけでも1000万円に迫っている。この膜の会社は、世界有数の膜メーカーで「品質・価格・シェア」どれをとっても世界NO.1の地位にある。単に購入して、そのまま売るのであれば、独自性に飛んだ装置が生まれないので、経験を生かし、当社特有の浄化装置の開発に取り組んできた。

 中国の深圳か西安に、当社とつくばテクノロジー社と共同で連絡事務所を開設し、当社の商品名で、インドを初めとする東南アジア諸国向けに、“膜”を単品で輸出する承認を得たので、準備を進めている。インドに会社を創設して、装置を販売すると言っても、数台の規模を売るのが、精一杯だ。膜単体の販売でビジネスを展開すれば、手離れも良く、誰でも簡単に参入出来る。つまり、膜が売れた分、おのずとマーケットが拡大するし、マーケットに応じた製造技術を供与して装置の製造に参入すれば、インドの方のリスクも小さくなる。OEM製品が売れると、単品で売っても、私の会社のブランド力も高まるし、販路が広まれば、大きなメリットになる。中国にも同じ形で、ビジネスに参入できるので、技術が盗まれても、大した損にはならない。このOEM契約が完了して、インド・ネパール・フィリピン等に膜を輸出して、膜を扱う量が増えれば、そのバイヤーが希望すれば、装置の製造技術を教えて販売権を供与することも出来、ビジネス展開も容易になる。

 中古のガソリン車を改造して、電気自動車にする会社が報道され、内容を知りたくて、ここの社長と会った。国内で20台を販売し、今後は倍々で売れる計画だと話された。私の狙いは、あくまでもリチウムイオンバッテリーの販売で、このプロジェクトの中身に適合するかを探りたかった。経営者の本田さんも、リチウムイオン電池に興味があったようだが、中古車に使うには、価格が合わなかった。今回は断念したが、私の興味は尽きないので、今度はインドの価格を探りたいと思っている。

 11日に、コンテナを使った野菜工場を販売する会社の社長が来て、私が開発中の小規模な家庭用向け野菜工場を見学された。野菜工場は、エネルギーが問題になる。私は、LED電球はもちろん、大型のリチウムイオン電池と太陽光とを組み合わせた装置の製作を色々と模索している。

 世論は、首相の交代で、“菅人気”により内閣支持率60%まで回復した。この数字が、本当の世論を表す数字であれば、この国は救いようのない国だと思う。首相の首を挿げ替え、嫌いな幹事長を追放しただけで、政権の支持率が上がる異常さは、到底まともとは思えない。問題が山積し、国民の感覚がマヒしているのか、「待つだけ」「期待するだけ」のか弱い国民に成り下がり、付和雷同状態だ。鳩山、菅の所信演説を聴いても、まるで夢見る弁論大会のレベルで、抽象的過ぎて、具体性に欠けている。理解不明な交代劇に税金を使う政治家集団は、国の生き血を吸う寄生虫だと思う。私はひねくれ者なので、親小沢派になりたいとさえ思っている。国民とマスコミは、小沢氏が大嫌いで、この影響が支持率に表れたと思う。親小沢氏の私の目で見ても、あきれる程、話さないし、説明もしない。何を考えているのか分からない不透明さの中、周到な策を凝らすので、嫌われるのだろう。会見も横柄な小沢氏は、今時の国民の感覚には合わないと思うが、世の中は、そこかしこで行き詰まって劣化が進んでいて、横柄でも、集金能力のある、力のある政治家でないと、この日本をリードすることは出来ないと思う。国際競争は殺し合いだし、嫌いでも、政治家に力を求めて解決して行かないと、日本は沈没してしまう。先が見えない争いの時代に、国全体の閉塞感を打破するには、鳩山氏、菅氏の力量では乗り切れないと思う。敵は国民の支持率ではなく、グローバルの波動に勝たないと意味がない。政界では、国民との約束も簡単に “反故”にするし、契約書も紙くず同然だ。かつて日本人は、約束が守られないことは恥じだと思っていたが、グローバル化が進む現在は、勝ち組の意見が神風になり、約束事は“戯言”と化す。世論に媚びた言葉が蔓延し、マニフェストを含めて、党首の約束も軽い。巧みな言い訳能力のある人だけが生き残る、困った社会である。今回の首相の辞任劇は、小沢氏が仕組んで、裏をつかれたクーデターの政変劇だ。国民の意識は、小沢外しに集まるが、同時に、この裏切り行為が、負の連鎖を呼ぶ芽を生み出したとも見える。菅政権の支持率は60%を超え、V字回復を遂げたが、この支持率も怪しい。多分、菅政権の賞味期間は半年だと思うし、アマチュア的で、全てに甘い。社会は、表向きは移り代わりが早く見えているが、本質は何も変わってはいないと思う。それどころか、消耗戦そのもので、国は1000兆円に迫る借金国家だ。増税を示唆し始めてから急に、「強い財政、強い福祉が実現できる」と平気でうそぶく感覚が、怖い。この甘えきった世相を生きるには、忍耐力が必要になると同時に、並の裁量では乗り切れないと痛感している。政治家は、日本国の閉塞間を唱えながら、言葉遊びで済ませているが、経営者は負けると、全人格を否定される。8ヶ月間で政権を投げ出した首相が、上海万博に、日本の代表として訪問出来るこの厚かましさと、仲間意識の甘さが日本だ。今、成功を収めている経営者でも、日本の市場は狭まる一方で、企業が生き延びるには限界だと気付き、嘆いている。

 20年間、日本においては小さな規模の私の会社だが、“大きな構想”に向かって驀進している。私が“大ボラ吹き”だと評価する人がいても、甘い世界から決別し、世界に視野を広げ、とにかくアジアに出かけたい。次から次に新しい仕事を生み出してきたのも、アジアを狙っての布石である。

 私は20年前に、「水の自販機」を世に出して、水ビジネスに参入した。当時は、水が売れる訳がないと批判され、“水売り”と揶揄されていたが、20年前に大手を辞め、独立した時から、「日本の工業社会は遅れている」と実感していた。やめる前の3年間は人生の絶頂期で、大手商社のM商事、Tインキ、N製鋼から出資を得て、RHD社の経営を任され、海外の新しい業種の種を調査する仕事をしていた。その時の新規事業は、「粉末技術・極薄加工技術・半導体」の仕事だった。当時は、企業の拠点に香港を考えて新聞に公表した。私は、アメリカ人の発想、日本人の応用力、中国のパワーと市場を考えての判断で、香港に何度も足を運び、中国の深圳を訪れたが、巨大なマーケットの予感を感じていた。私はアジアを考えて際、水の可能性を見出して、水技術の習得に全力をあげた。つくばに活動の地を求め、超純水装置の開発を始めた。水の自販機は、法律の規制が強く、零細企業では立ち行かなくなり、これからは「超純水装置」だと仲間に言って、晴海の展示会にEDI装置を発表した。しかし、世間は全くの無反応で、最後の日には、手伝いに来ていた社員までもがその場を去り、私一人で装置の徹去をする有り様だった。自販機から一転、「超純水装置」を始めようとした私は、スタッフにさえ、超無謀な人間に写っていたと思う。将来につながる確証のない装置は、ただ、恐ろしいだけで、一定の収入が欲しかった彼らにとっては、挑戦する気概が起こることもなかった。
 その後、アメリカから水野を呼んで、つくばで超純水の仕事を始めることになったが、初めの一歩は、予期せぬ事態から生まれた。当時は、山梨に事務所があったが、そこは急遽閉鎖することになった。EDI装置も展示していたが、実際は、超純水の純度が得られず、見掛け倒しの装置として眠っていた。閉店と同時につくばへ移し、借りた倉庫の中で、水野が修理を始めた。電話で“17メガオーム”の、超純水並みの純度が出たと報告が来た時は、とにかく驚いた。晴海で展示した時も、山梨に出した時も純度が出なかったので、半ば諦めていたが、水野が修理を重ねて、偶然にも装置が動き出し、高純度の超純水装置開発の、具体的なスタートを切ることが出来た。日本電子を初め、半導体の会社にRO+EDI装置として、納めることが出来た。韓国においては、ほとんどの財閥系の会社に当社のEDI装置が納められている。日本電子の装置に前処理としてUF膜を装着してRO+EDI装置として、納入したが、膜の威力は凄く、3年を経ても順調に稼動している。

 井戸水のホームクリーン装置を始め、過酷な井戸水で養った技術を生かして、UF膜・RO膜・EDIを組み込んだ最先端の膜技術の装置を今後は、アジア向けに中国・インドを生産拠点に、次世代のビジネスとしてチャレンジする準備を進めている。



 合弁会社の構想が進展
 No: 162 / Genre: 営業日誌 / Date: 2010/06/06(Sun) 07:39:18


 5月23日、下館RC創立50周年記念式典に招かれた。来賓、300名以上の関係者が集い、盛大な式典となった。この式中、当社の功績が認められ、表彰状まで頂いた。ネパールへ浄水器を寄付する事業に参加し、2月には無償で現地に技術者2名を派遣させたことが、評価されたようだ。私にすれば、50周年の記念行事に来賓として参加出来たことだけでも名誉だし、零細企業は、常に顧客から声がかかってこそ仕事が始まる。“感謝の声”こそが命で、それが生き残る道と思って行動している。

 6月3日の透析治療後、顧客から水が塩辛いと電話があった。ホームクリーン装置は、エコキュートを使うために、井戸水の硬度分をとるイオン交換樹脂を使う。飽和した樹脂の再生には、塩化ナトリウム(塩)が必要になるが、これが供給水に混入するという、滅多に起きないトラブルが起きた。“塩水”と言っても、PPM単位で問題はないが、購入者は詳しくは理解出来ないので、当然、不安になる。この日は、タイミングが悪く、水野は友人のお通夜でいなかったので、上田に電話をして、すぐに麻衣子と駆けつけた。原因は、電気の接触のようで、自動装置が作動していなかった。点検すると、幸い、すぐに通電し、平常運転に複帰したが、奥さんは当社の装置を信用していたので、落胆は大きかった。例えPPM単位でも、塩がもれる可能性はゼロではないと考えていたので、飲料水だし、少し高いが、再生に使用する塩化ナトリウムの純度は95%で、国産塩を使用している。私は、顧客には媚びないが、顧客を守る心構えで働いている。夜、食事もとらずに駆けつける若手が私のそばに居てくれることが、本当に有難いと思っている。
 
 4日は、つくば市の顧客の中でも最悪の水質に対し、ホームクリーン設置工事を行った。本来は受けられるレベルの水ではないが、中国・アジアを考えて逃げないで受けた。
 
 蔵王から、ミネラルウォーターの製造会社をつくる話もあって、装置は当社が担当する予定でいる。50項目の水質検査表を見ると、わずかだがヒ素が検出されていたので、UF膜とRO装置を組み合わせた装置を考えている。

 ロータリークラブの仕事が発展し、ネパールに、最新の水技術を供与することになった。浄水プラント設備を製作・管理できる人材育成まで引き受ける仕事が決まったので、蔵王に入れるRO装置を標準とした、「主力製品化」を急ぎたい。カンボジア・ミャンマーからも話があって、シアヌーク病院の創設に参加した医師とも、慈善事業を行っている岡山県のRCとも話し合い、案外、早くつながる予感がしている。
アジアにおいて、日本経済は停滞、国内市場も縮小の一途だが、地下水ビジネスに寄せる期待の声は日々増えている。来月、インドの商談もあるので、早々に中国の西安に出かける予定でいる。

 ホームページに海外向けの手動式浄水器を掲載しているが、この装置は中国から注文もあって評判が良い。数台売って真似されることは防ぎたかったので、20台単位で販売する交渉していた。4日に返事が来て、西安に私と現地の資本家が投資をして、合弁会社をつくり、時間3トンクラスのRO装置を中国全土に売る案が浮上しだした。

 今回、新たに、海外向けの膜浄水器とリチウムイオン電池を組み合わせた装置を開発したが、話が広がって、リチウムイオン電池を電気自動車に使用することにつながった。中古車を電気自動車に改造する会社の社長が見えて、当社がリチウムイオン電池、自動車の改造と登録業務を相互で提供し合うという協力関係を確認した。

 先般、NHKのクローズアップ現代で、無残に崩れたハイチで苦闘する83歳の女医の奮闘ぶりが報道されたが、彼女が何より欲していたのは、“安全な水”だった。世界で、“安全な水”を求める声は日々大きくなっている。西安の会社とは去年だけでも1000万円近い部品の取引があって、産総研を通じて親交も深いので、大きな仕事になると思う。私達は既に、海外向けに浄水器の開発を終えていて、すぐに事業化できる。日本の技術が再び世界で認められるには、コストでの競争力が必要になる。技術に庶民感覚が組み込まれた製品でないと売れないと思う。零細企業でもどんどん世界にアピールしていかないと今の日本では生き残れない。政界の迷走を見ても、日本の未来には希望が持てないと思う。報道も、政治家や官僚、そして国民自身が、「自己中心的」で、日本の将来は絶望的だ。

 インドの話が進展し、7月には現地から提携を考えている会社の代表が見える。インドの商談は2年前から出ては沈み、進展しなかった。今回は少し脈がありそうだ。ネパール・インド、中国と日本を結んで働く地域を広げたいと思っている。

 5月はイベントで福島、大学に出かけた。来客も増えだしたが、難しい相談ばかりが増えて頭が痛い。そんな折に嬉しいメールが来たので、紹介する。
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本日は詳しい説明と工場見学ありがとうございました。ご説明いただいたおかげで、商品を理解することができました。井戸水を使用しつつも、水道水よりも上質な水を得ることができるというのは、今の私たちにとっては、まさに夢のようなシステムで感動いたしました。是非現地調査をお願いいたします。ご存知のとおり現在、蛇口から出る水が飲めない状態で生活をしております。お忙しい中恐縮ですが、早めに見ていただけると助かります。
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 当社の顧客である薬剤師さんの紹介で見え、当社の井戸水浄化システムを「まさに夢のようなシステム」と感動してもらえた。そうしたメールが一番嬉しく、更なる邁進を決意させる一文だった。16日の日曜日、この日だけで4件の相談があり、昼過ぎから夜8時まで、商談と工場見学が続いた。午前中に見えたつくば市の方は、共同井戸の「水が飲めない生活」から抜け出したいと、家族揃って2度目の来訪だった。別棟に住む親の家を含め、2世帯向けの大型装置の購入を希望されたが水の状態が悪いので全てに心配しておられた。
 
 自宅で医院を開設しようとしているご夫婦と、当社の水技術とコラボレーションして、“アトピー性皮膚炎”に特化した専門医院を設立する話が決まった。この医師宅には既に、業務用大型RO装置を設置しているが、新たに、アトピーで困っている患者に対し、簡単に設置できる軟水装置をレンタルする構想を考えていている。アトピー性皮膚炎の原因は様々だが、漢方と、継続的に“きれいな水での治療”を行い、体の内側と外側から改善していく方法を提案している。現在、土浦で小児科のクリニックを経営するこの医師とは、一年前に、開業の際の水の相談で出会った。病気の私を気遣い、漢方薬を処方してくれて、大変にお世話になった。今では、高血圧だったのが正常値に収まっている。医師も、設置した装置で水質が大幅に改善されたと喜ばれ、水に信頼関係が生まれてこの案がまとまった。小児科を含め、アトピー性皮膚炎で困っている患者は予想以上に多く、その対策を考え、「患者に上質な水を提供できれば」と思う。医師自身が、実際に“上質の水”を経験して感動されたことで、患者さんにも安心して使ってもらえると考え、提携する話に至った。実際に、当社の装置で浄化した水で、肌が良くなったと喜ばれる方も多い。

 2年前に、東京ビックサイトで展示会を行った。偶然、当社のブースに多摩美術大学の教授が見え、私のものづくりの考え方が面白いと意気投合し、是非、大学で講義して欲しいと頼まれた。その後、HPを通して知り合った建築家の方からも、多摩美術大学の講義で水の話をして欲しいと依頼された。実はこの方の恩師が、展示会の時の教授で、世間は狭いことに驚かされた。手押しポンプの浄水器と、「東京の水は危ない」という議題で10分程度話したが、当日の教室は50名を越える満室状態だった。せいぜい10名程度の学生が、渋々授業を受けている様子を想像していたが、授業が終わっても、熱心に質問してきて興味津々の様子だった。好評だったのか、5月27日にも、上野毛キャンパスで、開発と実演の授業を頼まれ今度は1時間半使って開発の糸口を体験的に話した。
 
 この教授は、「スマート・グリット」の研究・デザインをしていて、電気自動車でのスマート・グリットではなく路面電車を考えていて、リチウムイオン電池に注目していると言われた。当社は、太陽光発電の技術もあって、リチウムイオン電池も安く提供出来るので、少し器用な工務店がいれば、間伐材等を使い、美大の学生がデザインして“木の車両”なんかが出来たら、面白いと思っている。同所で行われる7月の17日、18日のオープンキャンパスにも招かれている。予定を変更して、学生と2日間、色々語りあって刺激を受けたいと思っている。

 鳩山政権は、坊っちゃん政治で、国民にサジを投げられて崩壊した。丁寧な物腰、上品な口調、育ちの良さを演じたが、二枚舌で信用されなかった。最後は、笑顔も不気味で、血走った目が印象深い。彼は辞任の理由に「普天間の問題と金の問題」を挙げたが、本当は、信用を失ったことが理由だ。口は災いの元と言うが、軽い言葉遊びが、国益を破壊させた。政権のトップが、重要な国事を突然投げ出し、後を継ぐ管氏が、高揚して日本の未来を語っても先は暗い。結局は、普天間の問題に直面する。マスコミの報道もアメリカよりだし、菅氏になったところで、日本の方向性を自力で決められるわけはないので、沖縄は荒れると思う。アメリカも、沖縄に新たな基地を望めば、日本国民からの反感を買うことを危惧している。日本は、戦争大好きの国に防衛を丸投げして60年以上、沖縄に米軍を駐屯させて来たが、米軍は、住み慣れた沖縄を手放なす筈がない。日本全体がこれほど、アメリカの基地を嫌うのであれば、基地の是非を再考する時だとも言える。基地を置く目的は、仮想敵国は、北朝鮮か、アフガンか、または、イランなのか、それとも、隣国の中国なのか・・・。民主も自民も政権を担当したが、共に脆い。脆さの原因は、国にお金がないことだ。ギリシャの問題で欧米が将棋倒しになると思う。私は西安に合弁会社をつくり、地味でも、生活に直結した装置の開発と、超純水装置EDIの製作に力を注ぎたいと思っている。


 アジア版・浄水装置の薦め
 No: 161 / Genre: 営業日誌 / Date: 2010/05/09(Sun) 14:54:56

 改良を重ねて、ハイブリッド機能を備えた、新しい浄水器が完成した。昨年、カンボジアに一号機を持参したが、反応がなかったので、改造を重ねて来た。アジア地区では、水の汚染がひどく、各国から相談が寄せられて、気合いを入れて仕上げた。インドでは、排水規制が厳しくなり、大規模な排水浄化の相談に見え、工場にプールを造ったり、排水用のダイレクト膜の装置を製作して見せたが、日本の仲介会社が資金不足で進まなかった。
 
 メーカーの立場から言えば、ユーザーに喜ばれるのであれば、お金は後回しでもよいと言う気持ちもある。本当はPRしなくても口コミで自然に売れるような装置にしたいと思うが、中々うまくは行かない。頼まれる度に、馬鹿正直に装置を開発し、無駄の連続だが、私の信念で開発を続けている。

 デモ機として、カンボジア・ベトナム・インドネシア・ネパール等に輸出をしたが、具体化したのは、ネパールだけだった。下館RCからの援助として、小学校に3台納入した浄水装置が、一番喜ばれた。ネパールのカトマンズ大学に水の技術を教示して欲しいと依頼を受けたり、代理店希望の方が当社に見えることが決まったりと、思わぬ拡がりを見せている。下館RCは、ネパールのRCとの交流が、今年で50年になると聞く。5月23日には、下館で50周年記念式典が行われるが、この長い信頼関係に、当社の装置の“信用”が重なり、話が膨らんだと思う。ネパールに供与した浄水器は、取り分けて優れた技術を組み込んだわけではなかったが、日常起きる停電を考えて、手動で操作が出来る装置を基本にした。高度なろ過装置をつくるより、現地価格に合った装置を供給する方が喜ばれることを、体感して学べた。今後“安全な水”をつくるには、UF膜とイオン交換樹脂と小型のRO膜がそろえば、おおよそ解決出来るので、基本に忠実に、考えて行きたい。

 数年前から、「ホームクリーン」という、日本で一番の浄水機を販売することを生き甲斐にして来た。購入した顧客から喜ばれて実積を上げ、3月の決算では、新記録を達成した。しかし、売上げが増える分、運転資金も必要になるので、運営の全てを見直している。地下水の環境は水質を含めて年々悪くなり、安心した水を提供するための設備部品が増え、コストが上昇して来た。このまま顧客の評価を当てにして売り続けると、当社と顧客の双方に負担が増えると考えだした。
 
 日本の10年後は、「高齢化と貧困」が拡大し、地方の生活は益々苦しくなる。その世の中で、優れた浄水器を開発しても、コストが高くては買えない。つくばも今は、研究所が多くて、公務員も多く住んで、不況とは無縁の街だが、研究所から目立った成果が見られない現状を見て、10年後は恐らく過疎の街に成り下がると見ている。私も、厳しい原点に立ち返り、例え売上げが大幅に減っても、庶民が買える価格の膜とイオン交換樹脂を組み合わせた、“シンプルかつ、安価な装置”を提案する。ホームクリーン装置にROを組み込んで、圧力タンクに貯蔵する形で、山梨の食品会社に納入した。予想以上に上手く仕上がった。この食品会社は、湧き水を利用しているが、冬になると融雪剤として、塩化カルシウムが大量に散布されて、川の水が一時的に汚染される。汚染水をろ過するには、大型のRO装置か、イオン交換樹脂が必要になるが、金額も高く、ランニングコストもかさむので、小型のROを4基連結して、新RO装置とした。

 先月の17日、横浜の「夢工房だいあん」のイベント会場でPRした。汚れを分離する様子を、墨汁を使って見せ、膜の威力を知ってもらった。墨汁は膜の中に貯めて置くと詰まるので、同時に汚れを放出する“クロスフロー方式”を実演してみせた。「UF膜」は、限界ろ過膜という“超ろ過膜技術”のことで、血中の毒素を分離する透析治療用としても使われている。この膜の特徴も、“クロスフロー方式”で、濾過された血液は体内に戻し、毒素は捨てる仕組みになっている。その特性を活かし、UF膜と小型のRO装置に、手押しのポンプを備え、電気が使えなくとも、RO水とUF膜水が自在に選択出来る構造にしてある。RO膜を使えば98%の不純物は除去出来、“安心・安全の水”を飲料できる。海外では、ヒ素やアルコールで汚染された地下水を飲んで、社会問題になっている。この装置なら、ヒ素や化学物質まで除去するので、高水準な装置になった。アジアで売れる製品を開発するには、イオンレベルでの浄化が求められて、この地域に見合ったイオン交換樹脂の価格でないと売れない。条件は、「安く、濁度・イオン除去が可能で、安全な装置」だ。現地で支持されれば、量が売れるので、部品代に近い価格でも採算に乗る。
 
 次に、電源に12V/20AHのリチウムイオン電池を組み込んだ。蓄電すれば、世界中で使える。リチウムイオン電池は、軽量で寿命も長くブランド力もある。今回の新装置の価格は、おおよそ30〜35万円を考えている。水源は川・池・プール水・雨水と幅広く使える。UF膜とイオン交換樹脂を組み合わせたシンプルな装置も販売する。特に美容院等、軟水を好まれる客層にあった装置にもなる。日本での販売も、通信販売できる方式にして、特に九州や北海道など、遠距離のお客さんが買える価格設定にするため、コストを大幅に下げた。私自身もビジネスの関心は、アジアにあって動向を注視している。日本の国内は、“商品価値”より、安売りに群がり、デフレを加速させて衰退の一途だ。

 ホテルに、新しい大型のRO膜を使って見たが、性能は高いと言う。大型のRO装置は、今後、需要も出てくるので、4本購入した。業務用の話は少し動いている。

 今回開発した、2機種の装置は、インドを拠点に製造・販売が出来る装置にしたいので、販売する予定でいる。今回の話は「現地生産」を考えての話なので、実現性は高い。

 5月2日は、福島県で「アースデイ郡山」という環境のイベントに『SHOKAN design』の大塚氏の紹介で参加した。当日は、「手動式膜浄水器とリチウムイオン電池」を展示した。展示と言っても、道路に直接置いて、性能をアピールするという草の根の展示活動だ。私はイベントで消費者の反応をみたいし、新しい製品に、生命力があるかを、路上ライブからヒット曲が生まれることもあるので、同じ気持ちで、路上にたった。私たちは常に、企業ニーズの枠の中で、開発をしているが、日本の経済が低迷している今は、この概念でものづくりをしても、ヒットは生まれにくい。私は、路上に装置を置いて、行き交う人の空気を汲んでその評価を聞くことにしている。朝7時につくばを出発し、郡山で説明に立ち、22時過ぎに帰宅したが、15時間も働けた自分自身に、何か自信めいたものを感じた。この調子で、世界を視野に、ビジネスの輪を広げられると確信した。環境のイベントは、お金儲けは難しいが、環境の仕事に特化して行くしかないと思うので、今後も誘われたら取り組むつもりだ。

 日本国内では、世論調査が政治を動かしている。支持率が下るとマスコミは獲物を狙って襲いかかり、政権を追い詰め生き血を吸う。政治も右往左往して、二枚舌、詭弁、言い訳が優先し、誠意の片鱗すら見えない。この非生産的な活動の繰り返しは、国民を愚弄している。政治に期待した国民の気持ちはしぼみ、絶望感がこの国を覆っている。1000兆円に迫る借金も恐怖だが、よく1000兆円もの借金を積み重ねたと、過去の政権にも呆れ果てる思いだ。これで、「未来に希望を持て」言われても無理だし、これからの日本は、貧乏生活が普通になるだろう。私は、独自の力で、世界に通用する開発に成果をあげれば、沈む泥舟から脱することも出来る。貧乏を恐れるより、新製品の開発に力を注ぐ事が、“生き残る道”だと信じている。

 以前、蔵王でミネラルウォーターのビジネスを考える方から、装置の相談があり、ボトリングの会社をつくりたいと正式な電話があった。時間3トンで250万円の装置を予定している。

 印旛に装置を納めた方から、硝酸性窒素と、一般細菌が2000個出たと、苦情の電話があった。硝酸性窒素は、小型のRO装置を使うか、樹脂を使う方法で除去する方法しかない。一般細菌は、還元水で殺菌すれば大丈夫だと返事をした。UF膜は超精密で、菌類は膜の穴は通らないが、空気中には常時、数万個の菌が浮遊している。検査用に水を採取する時は、蛇口をライターの火で炙るなど、菌が混入しない取り方で再度検査することを薦めた。
 
 つくばのショールームを10月末に閉鎖する。家賃を一年間割引する等、引止めの条件提示もあって躊躇して来たが、工場に集約すると、年間400万円が捻出できる。当社の“仕分け作業”で、この資金を新しい投資に当てる。



 東京進出の検討を始める
 No: 160 / Genre: 営業日誌 / Date: 2010/04/21(Wed) 19:58:38

 牛丼チェーンの吉野家が「つくば大境店」として、研究学園駅近くに開店する。吉野家から当社が推薦され、施工主の大和ハウスから地元の水道業者を通じて打診された。地元だし、不況の中、特に厳しい外食産業なので、特別価格での提案が実った。

 米製の鉛バッテリーを扱う会社の社長が、水の仕事をしたいと当社に相談に来られた。5時間程話し合ったが、すぐ儲かるものではないし、片手間での少ない資金では、水の仕事は難しいと忠告をした。

 福島県の獏原人村に住む大塚尚幹氏の紹介で、横浜にある「夢工房だいあん」という建設会社の感謝祭に招かれ、『災害用の手押しポンプの浄水器』と、『リチウムイオン電池を搭載した太陽光発電可動式RO膜浄水装置』の実質上“初披露”となった。
 同日、水野と上田は山梨の湧き水を浄化したい方の設置工事に出かけた。この装置は、山の湧き水対策の為に特別に製作した。ホームクリーン装置に、小型RO装置を4台組み込んで70gの圧力タンクで送水する新しい装置で、期待の装置になる。社員全員が、朝6時にPRと設置工事に出発し、水野たちは夜12時に帰宅し完璧に仕上げた。私は、横浜で夕方まで説明にたち、2000名を越す来場者に膜の性能を見て貰った。

 14日は、財団法人の講演会に呼ばれ、永田町に出かけた。この財団は総務省主管のシンクタンクで、日刊工業新聞に掲載された「太陽光発電で稼動する浄水装置」の説明を依頼されて、久々の東京での仕事となった。演題は、リチウムイオン電池を使った初の装置になるので、興味と疑いの中、勉強会形式で開催された。講演会では、話も大事だが、実物を見てもらうことが重要だと思い、装置を一式持参した。リチウムイオン電池を組み込んだ小型のRO膜浄水器を直に見て貰ったが、関係者は心底驚かれ質問も出て2時間説明した。同時に、水質の悪い水の浄化に適した浸漬型膜モジュール、手動式RO装置も同時に発表した。会の終わりには再度講演を頼まれるなどしたが、着実にPRは進んでいる。横浜の祭りでは露天商の積もりで実演し、大いに刺激を受けた。この2つの行事をこなすために、装置をほとんど徹夜して完成させた現場に功労は大きい。実演しながら説明するとどちらでも驚きの声がでた。シンクタンクからは販売権も相談したいと言われ、私も久々にフル回転して、講演終了後は心底疲れ果てた。しかし、久々に、脳に刺激を受けて、田舎暮らしの怠惰な生活から再び意欲が沸き、思い切って東京に拠点を設けることも検討して一連のPRを終えた。

 “地下水の利用”を主な仕事で生きて来たが、太陽光発電・リチウムイオン電池を扱うようになって、新しい友人が増えだした。イベントに参加をして、大きなプロジェクトの芽が生まれる気配がある。最も関心を与えたのは、リチウムイオン電池だった。私も手ごたえを感じているし、蓄電は大きなテーマになるのでリチウムイオン電池に資金を集めて新しい仕事の柱にしたいと考えている。横浜の夢工房だいあんの専務・建築家・設計の方3名がつくばに見え、水ビジネスに興味を持たれた。少し、感想のメールを披露する。

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川手会長様

昨日は、お忙しい中ご案内頂きまして有難う御座います。
日曜日にお祭りに来て頂き、お疲れになっておられるところ感謝します。実際に工場、試験室を見せて頂き驚きました。会長の人柄とパワー、スピード、アイデアに共感致しました。私の苗字も水に関連するので、本当に興味深いです。今後も色々とご指導頂ければありがたいと思います。お体にご自愛頂き此れからも宜しくお願い致します。

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 この会社と水の仕事で協力できる事があれば協力は惜しまないつもりでいる。このイベントを紹介してくれた一級建築士の大塚氏からも電話があって、『太陽光発電・太陽熱収集パネル・雨水利用・緊急用リチウムイオン電池を使用した新しい総合的な住宅の建設プロジェクト』の提案を受けている。夢工房だいあんは、創立48年の歴史をもつ地域密着型の建設会社で、自社の敷地の中に、2000名を越す来場者を招く会社だ。地に足をつけた経営を行っている印象を強く受けた。祭りを開催する社員の動きを見てもキビキビシした動きで、社風も心地良かった。プロジェクトは集う人次第だが、環境意識の高いプロたちが集まるので、私もこのプロジェクトへの参加には期待を寄せている。当社は水の浄化と雨水の利用、リチウムイオン電池の供与という形で、参加できるし、つくばには既に全てのモデルが整っているので、案がまとまれば、技術の供与は出来ると思う。私どものつくばの工場には、太陽光発電・太陽熱収集パネル・雨水利用・ホームクリーン浄水器・リチウムイオン電池等の現物が、全て実稼動していて、すぐに実行に移せる準備が整っている。

 今年は、業務用にシフトして、リチウムイオン電池と太陽光発電を使った新しい環境分野に力を入れたいと思っている。リチウムイオン電池に関しては、太陽光発電からの充電とAC100Vからの充電テスト等を日々行って、実用の目処がついている。

 このプロジェクトは長年私の頭脳に刻み込まれて来た技術で、昨年の11月に大塚氏と福島県の獏原人村で出会って開花したと思う。大塚氏は一級建築士の資格をお持ちで、大工である奥さんと一緒に設計・施工した自宅で、電気、水道のない生活環境で、太陽光発電を使い自給自足の生活を送られている。この方の生き方に同感する環境意識の高い人が多くいて、人脈が一気に広がった思いがしている。夢工房に招かれたのもこれが縁で、若い人と知り合いになれて、つくづく新しい仕事は新しい発見があって、楽しい。

 私が進めるリチウムイオン電池の仕事が新聞に掲載されたことで、市川にある高校の教師から電話があって、太陽光発電とリチウムイオン電池を使ったシステムを教材にしたいと相談も来ている。

 5月1日から上海万博が開催される。この上海万博は、史上空前の規模で行われる。国威を重んじる国での開催だし、オリンピックを上回る派手な祭典になるだろう。その上海万博の入場券まで用意して、ぜひ来て欲しいという。招待してくれたのは、世界最大の膜メーカーだ。私と、輸入交渉をしている産総研のべンチャー会社の友人と共に誘われた。正直、この話は、嬉しかった。普通、超大手の膜メーカーから我々のような零細企業に声がかかることは稀で、直接製品を買うことも出来ないのが普通だが、我々の実積が評価されたのだと思っている。私は、この会社から膜を仕入れ続けたい一心で、ひた向きにホームクリーン装置の販売をして、一応の成果を得てきた。この会社が新しいRO膜を製造販売する話が来てすぐに、8インチのRO膜を4本購入したが、十分に使えるレベルにあると判断した。

 ホームクリーンについては、どうしても欲しい方のみの、受注生産に移行する。ホームクリーンは、ご承知のように材料費以外はほとんど無料で対応して来たが、狙いは膜の普及だったが、初期の目的は果たしたと理解している。この仕事は、販売地域が広くなり、更に水質が極端に悪い顧客が増えてRO装置が必要になるケースも増えている。今後はROを組み込んだ装置もつくるし、オプションとして部品の販売も始める。ユーザーの方の予算に応じて、購入できる方法にも転換していきたい。

 井戸水は、単に飲めればよいと言った層から、オール電化に代えたい客が増え、水道水以上に浄化したい消費者が増えて、要求が高度になりだした。私はこのニーズに応える為に、イオン交換樹脂の装置を提供し、ホームクリーンとして販売して来たが、少し資金を貯めたいので、家庭用を少し押さえて業務用に転換を急いでいる。海外からの仕事も増えだして単品販売に踏み切って、お客さんに、様々な形で装置を提供し、都内向けの災害用リチウムイオン電池を使った浄水器を拡販する為に、営業拠点をつくばのショールームを閉めて東京に開店する予定でいる。私たちは、今後も変わりはないが、身の丈にあった、会社で、気楽に働きたいと思う。

 先月も大分の建設会社の社長から、知り合いの会社に装置を売りたいので、販売してくれと言ってこられた。申し訳ないが、紹介者が中に入ると、販売価格がアップするので、お断りした。昨年来、九州の5、6箇所から相談・問い合わせがあったが、装置代・輸送費・工事代・技術者を派遣する費用等を加えると、装置の価格はかなりアップする。最高水準の水を提供するより、今も、悪い水を使用して困っているお客さんには、少しでも水質を改善できる、高度な膜を単品で販売する方式にした方が喜ばれるだろうと判断している。

 東京に再進出を決めたのは、地震災害に使える装置の販売に、ある程度の自信を持ったのと、ハイチ・ペルー・チベット地区と地震が続発していることがある。この分野は当社が得意分野なので、世界的に通じる価格で販売し、社会貢献をしたいし、装置開発の要望も寄せられている。

 私の見方は、上海万博が中国経済のピークで、その後、経済は世界的に、しかも急速に悪くなると思う。その影響をもろに受けるのが、アメリカ・ヨーロッパの欧米諸国だ。日本は、悪すぎて比較も出来ないが、赤字国債は900兆円を超え、やがて1000兆円を突破する。世界に例を見ない、“恐怖の大台”に到達することで、世界規模での影響は避けられず、図りしれない損害を出すと思う。この微妙な時期に、田舎暮らしでは感覚が鈍くなるし、最近は体の調子も良いので、最後の挑戦として東京を選びたいと思う。日本の信用は今回のサミットで崩壊したが、結論すれば、良かったと思う。アメリカも深刻な経済不況が加速するし、中国が行き詰まれば地球規模で影響を受けるだろう。こんな状況では、“自立した”ビジネス、またライフスタイルに変えないと乗り越えられない。環境・エネルギーに強い会社にしたいし、次世代は、太陽光とリチウムイオン電池を核にしたい。私のつくばの工場には既にこの技術が稼動していて、40AHのリチウムイオン電池に、太陽光充電に成功したし、160AHのリチウムイオン電池も使える目処がたった。
 
 業務用に特化すれば、装置の製作に集中出来、空いた時間に太陽光発電と太陽光熱収集パネルに力を入れる。“新しい事業にする為に”変化を選択しているが、意欲的に取り組める環境を大切にしている。今年は新しい、そして大きな節目でもあると感じている。


 リチウムイオン電池の導入
 No: 159 / Genre: 営業日誌 / Date: 2010/03/25(Thu) 09:02:28

 3月の末で、2009年の決算期を迎える。厳しい経済情勢の中だったが、頑張ったお陰で、ここ10年で最高の売り上げを記録した。働く若者も、3名増員できて、新しい年度を迎える状況にある。なぜ、今年の売り上げが順調だったのかは分からないが、新しい年度は非常に厳しくなると予想している。

 当社は、地下水の利用を主眼にしているが、水の仕事は、冬場は受注が落ちる。この状態が繰り返されると、やがて来る新年度に弾みがつかない。このまま放置するということは、どんどん衰退していくことを意味する。小さな投資で、なおかつ時代にあった新しいビジネスを考えてみたが、やはり太陽光発電のビジネスしかなかった。この技術を導入できれば、小型RO膜浄水器の電源部の開発も出来るし、大きな飛躍につながると、前々から考えていた。
 10年ほど前、アメリカの会社と共同で、太陽光発電で動く浄水器を開発した経験があったが、その時は、電気の知識もほとんどなく、近くにいた電気の専門家に丸投げだったし、当時は、砂ろ過による浄化、水の自販機の仕事が中心で、今から見れば、レベルの低い仕事をしていた。それからなんとか脱皮するために、ファッション性を狙った開発姿勢で、端的に言えば、格好をつけた装置の開発だった。動機は不純だったが、この仕事には将来性を感じていた。今後は、“自然エネルギーに関わる仕事”にシフトしていかないと、未来はないと思っていた。

 数年前に、台東区から災害対策用浄水器を依頼され、納入したが、毎年、この話が来るようになった。私にすれば、頼まれた仕事だったが、イコールすれば、小さいマーケットが開けたことになる。この災害対策用浄水機のマーケットを伸ばそうと考えた場合、単に「入札が安いから」とか、「誰もやっていないから」という理由で売れるのではなく、実際に災害が起きた場合に、停電などで、電気がなくても使用できる浄水機をつくってこそ、市場が拡大すると考えている。

 最近はエコブームに乗って、太陽光パネルの価格も下がり、バッテリーも急速に進歩するなど、周辺技術が揃ってきたことで、太陽光発電は、誰でも取り組めるビジネスに成長してきた。この技術の習得は簡単だし、ゼネコンでも簡単に参入して拡大しているし、普通のレベルなら取り組めるはずだ。例え売れなくても、環境という仕事に本格的に取り組めば、社会的な意義と使命が沸いて、社員のモチベーションが上がるという効果もある。最初は少し戸惑ったが、目に見える開発なので、面白がって取り組んでいる。この高揚した気持ちが大事だと思うので、チャレンジすることに躊躇はなかった。他人から見ると、この経済の厳しい時に、売り上げもそっちのけで、太陽光発電といったテーマに取り組んでいる姿を見たら、“キチガイ沙汰”のように思われるが、やってみると、自然の変化が身近に感じられる。晴れた日には、発電量が急速にアップして安堵したり、曇ったときは僅かしか発電できないと焦りを感じたりなど、気象の変化を体感して、生活を送るようになった。ビジネスは、常に競争だが、太陽光発電の仕事を始めてみて、一番の成果は、自然の変化として、太陽エネルギーの偉大さを身近に感じられる自分になったことが大きい。

 今年の2月に水野と上田が、RCの仕事で、ネパールに浄水機の据付で訪問した際、現地での電気事情の悪さを体験して帰ってきた。その後、ネパールの大学から、太陽光発電で稼動する浄水装置の開発の依頼が来たこともあって、試作器を開発することにした。冬場の売り上げが落ちるのを穴埋めするために、太陽光発電を考えたわけだが、この技術を習得しようとしている姿勢が、ネパールの関係者から、カトマンズの大学にも伝わったことで、仕事の種が生まれてきた。

 日本でも“地下水の利用”が注目されて、膜を使ったろ過技術にも焦点があたっている。水道料金が高くなるので、地下水を利用したいという本音のニーズが高まってきているようだ。当社は、大型工場や企業の規模よりもっと小さな、家庭用の井戸水の浄水器と中小零細企業向けの井戸水用プラント装置を開発・販売しているが、さらに地下水とは別に、山の湧き水を使った浄化の話も来ている。濁ったりなどの変化が激しい山の湧き水を飲料水にするには、地下水をろ過するよりさらに難しい技術がいるので、小型電源で稼動するRO膜装置が必要になる。大型膜と、RO膜を組み合わせることで湧き水を飲料水に出来れば、大きな前進になる。世界的な水不足の時代が来て、湧き水が水源として注目されている。中国が日本の湧き水の出る山を購入していることが問題になっているが、彼らの狙いは“水の確保”だ。日本でも、水不足になった際には、湧き水が重要な財産になる。山中に分け入って、水を確保するには、電源設備がないと仕事にはならない。我々は、本来、RO装置は、当社が最も得意とする分野だが、RO膜ポンプの圧力が高く、起電力が大きいためにポンプも大きくなって、移動式では使えなかった。山中に持ち込むには、リチウムイオン電池で稼動出来るRO膜装置がどうしても必要になる。そこで、素人目線の発想が暴走して、太陽光でリチウムイオン電池に充電できるシステムを、中国やアメリカまで手を伸ばし、蓄電する方法に辿りついた。リチウムイオン電池は今後、電気自動車に搭載されたりして、最先端の技術となる。開発されたのは日本で、現在はSANYOが有名だが、産業用などでは、幅広く活用されているが、個人が購入できる規模の電源としては、5Aほどの小さなリチウムイオン電池しかない。しかも10万円を超える価格だ。
 この技術を、太陽光発電という切り口で、当社のビジネスの柱に育て上げれば、自慢の商材になる。当初は、冬場の売り上げをカバーするために仕方なく始めたビジネスだが、予想以上の可能性が出て、大きな勇気を与えてくれている。

 私の会社は少人数で、不景気でも贅沢をしなければ、ホームクリーン装置を数台売ってメンテ作業をすれば何とかなる。しかし、守りの経営では未来がないし、給与も上げらない。会社も強くしたいし、常に注目を浴びる会社にしたいと念願している。その願いをかなえるという切り札が、太陽光発電とリチウムイオン電池の活用が鍵を握っているように思う。この製品を開発する意義を、リチウムイオン電池の大手メーカーの記述例を用いて、述べてみる。

【S電機は、リチウムイオン電池を採用することで、発動発電機をしのぐ、小型・軽量化を実現した「非常用電源装置」を開発した。地震などによる災害救急の重要性が問われる昨今において、どこにでも容易に持ち運びができる小型ポータブル電源は、電源の確保ができない場所や、停電地域での救急医療や救援活動において、重要な医療機器などの稼動を可能にすることから、市場要望が高まっている】とある。

 私も、災害用の装置としてリチウムイオン電池は有望だと思い、日本の技術を調査して来たが、容量が小さ過ぎてRO膜浄水装置は動かせなかった。そこで、40Aと160Aのリチウムイオン電池を購入し、ポ−タブル電源に使うことを考えた。大手企業の製品仕様では、充電は、ACアダプターと車のシガーライターの2WAY方式しかない。太陽光発電の充電池としては使えないので、コントローラーとインバーターを組み込んで、「太陽光発電から」「AC100Vから」「バッテリーから」と、3通りの方法で充電が可能な「非常用電源装置」を開発した。しかも、災害時だけではなく、普段でも「持ち運びが出来る電源」として使用できるので、浄水装置の電源として開発に着手した。当社の目玉は“ソーラーパネルからの充電も可能なこと”だ。そして、RO膜浄水装置を加えた「浄水器搭載型・非常用電源」の開発を実現した。“浄水器として”日常使えるので、市町村の主要施設・病院・学校などへ、非常用電源として常備してもらえば、非常時の飲料水の確保、また、停電が長引いた場合でも、避難所や一般家庭で、最低限の電子機器・家電を稼動させるだけの十分な電気量を蓄えておける。小型RO浄水器・LED照明・携帯電話・様々な小型電子機器等、災害での停電時や被災時などには、高輝度LEDライトの使用も可能になる。当面は、40A、120Aの2機種に絞って小型大容量の電源装置にする。

 今回のコンセプトは、「電気のない地域で使える浄水器」そして、「切り離して、電源として使える」ことで、新機種になる。晴天時には、太陽光で発電をして、雨天の場合は、蓄電池を使って安い深夜電気料金で充電する形を考えている。トータルの重さも40A/6kg・120A/18kgと、鉛に比べると3分の1くらいの軽量で、ポータブル式の移動できる装置なので、医療関係でも使えるはずだ。40Aの電源では300Wくらいの電力なら、1〜2時間は使える容量があるので、注目の製品になると思う。先般、独立型太陽光発電に精通したドイツ人の博士と話し合った際、東京で災害が起きた場合、100万人の難民が出ると心配されていて、「リチウムイオン電池をバッテリーとした太陽光発電で稼動する小型のRO膜浄水器の開発は、社会貢献に寄与する」と期待を寄せられた。

 最近の日本の国内状況を見ていると、“夢が持てない国”になったとしみじみ感じてしまう。政治への不信はもちろんだが、同様に、国民自身のレベルもどんどん低下し、生きる意欲が貧弱になった気がする。私は、この閉塞感を打開するために、業務の全てを見直している。限られた資源を太陽光発電、中でもリチウムイオン電池に集中して取り組みたいと考えて、原点回帰を決意している。ここ数ヶ月間投資を集中し、調査を進めて来たが、技術をマスターするほど面白くて、最先端の仕事を身近に感じている。希望しても、日本では、小型のリチウムイオン電池しか購入できないが、中国・アメリカは、リチウムイオン電池に力を入れている。国内に拘らず、常に最高のものを探すようにし、プロの視点で調査を進めて行きたいと思う。
 専門である“災害用の浄水装置”に使えると面白いし、開発を急ぎたい。中国のウイグル自治区の地方政府からも、手動式の浄水器の開発を頼まれている。月末に中国から見えるので、話が進むと期待している。

 日本の一番の課題は経済だと思うが、打開策が見えない。日本の現状は全てに行き詰まっていて、先が見えないどころか、一寸先も闇の状態だ。私は地下水浄化のビジネスが本職で、先般、NHKで、地下水ビジネスは有望職だと取り上げられていたが、現実は厳しい。確実に、しかも急速に貧しくなっている環境に備えて、打開策を考えて努力を続けている。4月に、知人の大学の教授宅の家と土地を購入した。今は使う予定は考えてはいないが、もっと経済的に困難になった時、何かに使えると思うので、資金確保の為、一年間、ショールームを閉鎖することにした。

 私は、半年前から日本の経済は北朝鮮についで劣悪な状態だと言ってきたが、ほとんどの人は、私の戯言だと軽く聞き流していた。しかし、報道番組を見ていると、キャスターが、アジアの中の日本の経済状態を数値で示し、北朝鮮についで、日本が最悪だと言い出した。私は常に「なぜ、日本の経済は停滞しているか」と考えているが、至極当然だと思えることは多い。今までは、「日本の技術は常にトップクラスで、世界から認められている」とされていて、国民は、この言葉を鵜呑みにしているが、実際はどうなのか、疑問だ。日本の家電は優秀だと自慢してみても、パナソニック・日立・NEC等を合わせても、韓国の三星グループシェアの半分にも満たない。急成長するインドの弱電分野でも、三星のシェアは40%と断トツで、日本全部の大手の弱電企業を合算しても、ここでもわずか5%と、散々な状態だ。数年前は、日本の環境技術が、世界最高のものだと言われてきたが、これも怪しい。日本が得意とする重電の発電所および、インフラ設備についても、インドネシアでは、中国企業に入札で完敗しており、実力低下は甚だしい。最近、アメリカのメーカー、ドイツのメーカーが、目立ちだして、韓国も躍進し出した。そんな各国は、オリンピックを見ても元気で、経済も“悪いながらも”活発に動き出している。

 非常に厳しい状況になるであろう4月からの新年度を前に、ビジネスプランを根本的に見直して、仕事を日本国内に特化させ、内需を中心にしたいと考えている。昨年の半分は、東アジアを考えて手を打ったが、日本のマーケットは、ここ数年で、30%は縮小し、日本のGDPも、約500兆円と言われているが、恐らくここ3年後には350兆円に落ち込むと見ている。この数値は、大手・中堅企業では、非常に厳しい状況で、立ち行かなくなる企業が続出すると思う。私の会社は、規模は小さく微力だが、取り扱っている商材は、水ビジネスで注目されている超純水装置や、大型膜プラントが製造出来る能力を備えているので、チャンスは増えると見ている。水ビジネスは、海外に出かけなくとも仕事はある。寧ろ市場が狭くなると、小回りの利く零細企業の方が、断然有利になる。内需が減れば、規模の大きな会社は海外に進出していくこともあるだろうし、国内で生き残ることは難しくなる。人が生活する以上、水は欠かせないものなので、小回りを生かして大型の案件も手がけて、内需の仕事に備えたい。同時に、中国をはじめ、欧米の部品を購入して、日本でアッセンブルし、安く、優れた装置をアジアに輸出できる会社として、大きくシフトして行きたいと思う。

 ホームクリーン装置にも、災害時には、太陽光で稼動出来る装置を組み込んだ、独立型の電源としての役割を兼ねた装置を発売する見通しが立った。先ほど述べた、リチウムイオン電池を使った、災害用のポータブル式膜浄水器も、希望者に向けて、4月からテスト販売を開始する予定だ。つくばにショールームを設け、面談の後に、ホームクリーン装置を販売し、過去最高の売り上げを記録してきたが、この実積から判断して、購入希望者には、工場より直接販売する形にする。ショールームの賃貸金を、リチウムイオン電池を使った太陽光発電のモデルルームとする資金に回し、PR設備の充実を図ると共に、新しいビジネスの柱に育てていくつもりでいる。



 ビジネスチャンス
 No: 158 / Genre: 営業日誌 / Date: 2010/03/13(Sat) 13:12:08

「日本の国力低下が、むしろビジネスチャンスになる」

 2月の中旬、水野と上田の2名を、ネパールのカトマンズにある小学校に、災害用を兼ねた浄水装置を寄付する事業に参加させた。一週間の滞在の中で有益な体験をしたようだが、報告を聞くと、現地では常に断水・停電が続く状態で、もちろん水質も悪く、あちこちで電力不足のため、発電機を使用しているため、大気汚染も深刻だったと聞いた。
 今回の浄水装置を寄付するプロジェクトは、下館RCとネパールのRCが立ち上げた行事だが、我々は装置の製作を担当している。ホームクリーン装置をベースに、現地の電気事情を考慮し、特別仕様で製作した。現地では贈呈式を兼ねて、日本大使館で地元の有力者が集い、現地から代理店を希望され、更に、ネパールの大学から太陽光で稼動する浄水器の開発を依頼されるなど、話が具体化している。ネパールは電力が不足していて、太陽光発電単体でも仕事になると見ている。
 昨年は、ミャンマーにも、透析用のダイアライザーを数本と小型の膜浄水器を大分の建設会社経由で贈った。先日、現地で使用されている様子が写真で届き、今後も協力を頼まれた。この写真はNPOのホームページ上で掲載してある。数は少量だが、ベトナム、インドネシア、カンボジア、ネパール、ミャンマーに当社の装置が送られた事になり、私のような零細企業でも行える、身の丈に合った社会貢献として広まっている。この動きは誠に嬉しい。昨年の12月にカンボジアでビジネスをする人に頼まれて手動式の浄水器を開発し持参した。この装置が中国の地方政府に報告されて、何度も詳細な情報を聞かれたが、私も忙しいので、後回しにしていたが、この話が地方政府とプロジェクトをつくって現地で製造する話も出ている。私は、ソーラーパネルで発電できる、小型のRO膜浄水器をユニット化した装置の開発を急いでいる。

 下妻のホテルからROの増設の相談があったので、試しに、中国にRO膜の調査を行った。私が膜を注文する話から、逆に中国から、中型のRO装置の技術供与の依頼があった。中国の農村では、水と土壌のアルカリ汚染が深刻化して、RO装置へのニーズが高い。こうした一連の動きもあって、伸びそうな予感がする。私はここ5年程、中国と協力し合ってきたので、中国にあるルートを通じて、ROの技術を教えるつもりだ。中国ではRO膜の価格も上がって、上位機種は当社より高いので、中国にも売れる時が来たと見ている。今年中に、西安に拠点を設ける案を本格的に考えている。

 太陽光の開発を始めたが、未知の分野なので面白い。少しずつ進んでいるし、進捗状況は、90%ほどになった。新しいインバーターが、今週届くので、評価が終われば実用化が目の前となる。先般、太陽光を組み合わせた浄水システムが、日本経済新聞と、日刊工業新聞に掲載された。賛同する方のお電話もあったが、ある人から、「価格が安過ぎて信用し難い」と疑問の声が届き、返事に窮している。私は、太陽光発電事業は、アジアを中心としたビジネスになっていくと思うので、やはり“アジア価格”にすべきだというこだわりを持って開発してきた。

 3月6日には日刊工業新聞を見た方が2名見えた。ドイツに本社を置く、工作機メーカーの方と、商社を退職した方が、太陽光で稼動する浄水システムを見学に見えた。この会社はインドに工場があって、現地法人の会社がインドの水事情の悪さと電力不足から当社と提携したいらしい。この話とは別に、排水の仕事も来てはいるが、私は、インドにも興味があって、インドの仕事が大きく膨らむと、中国との仕事も活きてくるで、少し新しい可能性へ発展すると考えている。インドと中国はこれから益々伸びてゆく大国なので、種を植えておきたいと思っている。今年は、インド・中国・ネパール・ベトナムの話が進んでいるので、早急に見本となる装置を持参してPRを始めて、具体化していく考えだ。

“太陽光ビジネス”は、国際的なニーズがあるビジネスだと思っている。一番重要なのは、価格だ。中国の価格とアメリカの価格を足して2で割った価格が“国際価格”になるとに見ている。
 先日、東京ビックサイトで、「PV EXPO」という太陽光発電に関した展示会が開催されが、この展示会を見ても、太陽光発電は目覚しい。10時の開場を待てず、見学者が押し寄せるほどの盛況ぶりだった。数年前から、この展示会を見て来たが、いよいよビジネスに結びつく雰囲気を感じた。海外企業からの出展も増えて、価格を調べて見ると、日本と比べて海外勢の価格は2〜3割安く、この分野も日本製は、苦戦すると感じた。私の価格は安い方だが、要は、「国際的な価格水準」に合わなければ意味がない。太陽光パネルの価格も、日本製は高過ぎる。180Wのパネルを比較して見ても、中国製とは、4〜5万円程度の差がある。中国製は日本製より劣ると悪口を叩く人も多いが、技術の差は縮小している。私は、“価格も技術の一部”で、技術は最低の条件で、価格に競走力がないと興味が沸かないとさえ思っている。中国は世界最大の国に躍り出たし、この分野も中国のパワーは凄いと思う。私は彼等との人脈もあるので、勝負を賭けたいと思っている。

 日本人は、欧米の製品と比べ、中国製品には差別感があって上からの目線で見る傾向にあるが、実際は、見習う面も多いと思う。また、「日本製は最高品質」だと思っているが、実態は、日本の価格とシステムは競争力がないことが悲しい。当面は、中国製、アメリカ製の部品を使い、日本の製造技術を生かした新しい商材を開発していくつもりだ。日本の太陽光発電は、電力会社に電力を売る「売電型」で普及している。つまり、電力会社の制約で縛られた、限られた世界のビジネスということになる。現に、補助金と談合で発展しているので、コストが下がらないでいる。この形は陰湿で、仕事に躍動感が沸いてこないし、国際競争力はないと思う。私は、「独立型太陽光発電システム」が、将来本命になると見ているので、蓄電池のビジネスを調べているが、独立型を含めた蓄電池形式は、日本の技術も機器も、開発が遅れている様子だ。

 私は、太陽光発電のみで、2kwクラスの電源確保を基本にしたモデルケースをビジネスの柱に考えて、必要機器を調達して来たが、ぶつかった印象は、次世代のエネルギービジネスとしてはローカルな業界だと感じている。コントローラー・バッテリー・インバーターも日本では、限定された数社が独占状態で、価格も内外格差が激しい。インバーターは、2kw以上になると、日本では24万円以上もするが、中国では約半値以下で買える。価格を調べだすと訳が分からなくなる世界で、これからなのだと実感している。補助金となる政府の予算が、おそらく数年後にはなくなると思うので、売電型のビジネスは壁にぶつかると思う。それを機に、蓄電型へのニーズが急速に伸びると思うので、アメリカ・欧州・中国・韓国・台湾・インドを含めた各国の部品のルートを調べ、競争力のある装置にすべく、私は、ここ数ヶ月で数百万円を捨て調査をしている。最初は、ソーラーパネルを買ったが、品質にバラつきがあって、12Vだ、24Vだと混ざって送られて混乱もしたが、最近は改善された。こちら側も未成熟のために、戸惑ったが、少しは中身が見えて来た。中国人と仕事をするには、我慢と忍耐が欠かせないと思う。初めは騙されたと思って割り切って仕事をすると、案外面白い。最初から、注文した物が無事に届くことはまずない。砂を掘り砂金を探しだす心境が大事で、忍耐と我慢が求められる。梱包も悪いし、説明書も不備で、とにかくうんざりしてしまうが、その内慣れてくる。
 25年前、中国に対する鉄の技術援助が盛んだった頃、当時の社長が、中国の工場を視察した際、「工場をもっときれいにしなさい」と訓辞をした話をいつも思い出す。日本では当たり前の話だが、当時の中国人の工員にとっては、この「きれいにしなさい」と言う言葉の意味が分からない。当時は、きれいな工場などないし、きれいな状態がわからないのだ。この乖離した経験も含め、外国と仕事をする中で多くのことを学べる。アメリカでも同様で、30年前は、ほとんど使い物にならない製品が多かった。私達がこれからを考えたとき、今、ガラクタに見える商品でも、工夫を凝らして改良し、新しい装置に組み変えれば、すごい商材が生まれる可能もある。中国は面白い国で、一流品、二流品、コピー製品、まがい物とありとあらゆる商品が溢れている。日本では品質が整っていて面白さがないが、中国製はそういう点で面白い。

 ネパールから150万円で、太陽光発電で使える浄水器の開発の依頼が来た。この話も早急に、具体化して、3月中には太陽光の仕事に目処をつけたいと考えている。

 ハイチ・チリでの大地震が起き、地球が真剣に怒っているようで、災害対策装置も、今後の重要な製品になるだろうと気を引き締めている。本業の仕事も地元つくばの病院のRO装置、赤塚工場の近所の家にホームクリーン装置を納入したが、ここは、色、臭いがひどかったので、お客は大変喜ばれた。3月末には印旛、4月にもつくばに納入することが決まっている。山梨、常陸太田の方からは、湧き水を使用している方から問い合わせが来て、ショールームに見えた。澤の水は、冬場は融雪剤によって汚染され、RO装置が必要になる。その外、我孫子、福岡、印旛村から見積りの要請があって、下妻のホテルからRO装置の増設もする。

 少し前には、政界の動きに関心を抱いていたが、鳩山、小沢氏のお金の問題に終始して、興ざめしている。民主の政治は素人ぶりが目立ち、自民の情けないほどの弱体化は深刻だ。論戦も不毛で、このままでは、日本自体が沈没してしまう状態だ。私は、自民が敗北し、政権交代して喜んだが、民主党も “同じ穴のムジナ”で、当て外れだった。政権をとって半年が過ぎたが、何故、思い切った政治を展開しないのか訳が分からない。普天間の問題も実は自公政権が決めた案を単に少し変えただけの考えで、ワガママ案で、何一つ進歩が見えない。育ちが良すぎるのか、鳩山首相の言葉も軽過ぎて真摯姿勢には思えない。当面は我慢が続くが、日本の政治はぬるま湯で、日本の実情を現している。

 バンクーバーオリンピックが終わって正直、ホッとしている。日本選手の実力は国際的に見て見劣りしてしるし、多くの選手を送り込んだ割には、好成績の選手が少ない。日本の国力の低下ばかりが目立ち、建て直しは難しいと思う。経済も、政治も、スポーツも三流の国に成り下がり、衰退ばかりが目立つが、報道姿勢も子供じみていて、人の失敗ばかりを煽っていて不愉快だ。服装で批判を浴びた国母選手への批判も、執拗で、許しがたかった。決勝戦まで進んだ彼の雄姿より、バランスを崩した写真だけをデカデカと掲載する報道姿勢は地に落ちていて、このレベルの報道では、報道離れ、新聞離れが加速して業として消滅するのは当然だと思う。

 ここ最近は、アジアが急成長しているのか、国内より海外の話題が増えて来ている。日本は、北朝鮮についで、劣悪な経済状態にあるが、JALが倒産し、トヨタもリコール問題で大揺れし、日本の権威も衰退しているが、私は国力の低下が、新しい動きにつながると期待をしている。トヨタも世界一になった驕りから批判を浴びたが、皮をめくれば普通の会社だった。二番手三番手で頑張れば再起の可能性もある。驕り、傲慢さは日本が衰退すれば改まる。私は、最低限、背伸びをしないで、社員が食べていける「お金儲け」を基本に物事を考えていて、日本の国力が低下したおかげで中国が台頭し、日本の価値が下がるのに歯止めがかかったと見ている。水ビジネスを見ても価格は日本製と同等になって来たし、品質から言えば逆転の可能性もある。近い将来、ビジネスは大きく変貌すると見ているし、提携話を具体化したりして若者に希望が持てる仕事につなげたいと考えている。



 ソーラーパネルの販売
 No: 157 / Genre: 営業日誌 / Date: 2010/02/03(Wed) 21:34:34

 台東区に“災害用対策用”の浄水装置を販売したが、停電した場合は騒音が出るエンジン付き発電機しかない。そこで、太陽光発電の導入も考えている。会社で支払う電気代は、月に7万円程かかる。経費を下げる手段としても“太陽光の恵み”を受けたいので、導入を決めた。海外では、電気代が1kw/2円で供給されている国もあるのに、いくらサービスが良くても、日本の電気料金は高いと思う。公共料金は、石油の値上がりに左右されるので、安くするには、やはり太陽光発電の導入が中心になるだろう。

 この不況時に、社会に貢献出来る仕事を考えていたので、新しい試みとして、太陽光発電を学び、仕事にもなったらいいと思い付いた。しかし、調べてみると、手軽に購入できるのは、100W以下のパネルで、発電効率の大きなパネルは、あまり扱われていないことが分かった。購入ルートをあたると、150W・180Wのパネルを中国から仕入れることが出来たので、性能テストを開始した。このくらいの発電効率のパネルを中心に通販すれば、仕事になりそうな気もしてきた。

 太陽光で発電した電力は、「鉛バッテリー」に蓄電する方法が日本では最も多く、購入も簡単だが、蓄電用リチウムイオン電池は、日本ではほとんど流通していないことが分かった。リチウムイオン電池は、太陽光発電用としての実績はあまりないが、電気自動車に搭載されてからは、急速に開発が進み、10年保障の蓄電池も登場している。やがては、太陽光発電にも取り入れられると考えて、40AH・160AHのリチウムイオン電池を仕入れて、テストを始めている。

 これだけ当たり前に電気が使える日常を過ごしていると、太陽光発電のみの生活にすることは、どうしても不安になるのが人の性だと思う。「ずっと天気が悪かったら?」「蓄電池が壊れてしまったら?」と思い、結局は独立電源ではなく、晴れている時だけの発電を選ぶことになる。しかし、私が考えたのは、発電できない曇りや雨の場合は、リチウムイオン電池に溜めた電気を使用し、太陽光発電用の鉛バッテリーと組み合わせて使えば、さらに用途は広がるし、既存の「深夜電気料金」を有効に使えば、“安くて安心なシステム”になると思う。

 多くの人が太陽光発電に興味を持っていても“300万円近い初期投資”に、二の足を踏んでいるのも現実だ。私は100万円ぐらいで太陽光発電を導入できればいいと思っている。この価格帯になれば、購入できる人は確実に増えるだろう。太陽光発電を2kw/時間の規模で導入し、リチウムイオン電池を併用すれば、十分採算に合う計算になる。リチウムイオン電池は、太陽光発電には「高価で、扱いにくい」ので、敬遠されているが、急速に発展している。近い将来、普及が加速すると見ているので、この技術も習得したい。

 私は、“水”も、「安心して飲めて、安いこと」を基本にして、装置を製作している。水道料金も高くなる一方なので、井戸水の浄化用にホームクリーン浄水器を開発し、井戸水を飲料水にする装置を提供して来た。地下水は本来無料なので、有難い水源だが、現在では汚染が進み、安心しては飲めない。そこで、我々は井戸水浄化のための技術を開発し、ホームリーン装置として完成させた。「飲める水」というよりは、軟水になるので、日本人が馴染み深い水になる。井戸水をくみ上げるポンプの電気を、太陽光発電で補えば、停電・災害・非常時でも安心の「無料の天然水」になるので、心強い設備になると思う。自家発電を望まれるお客もいるし、自治体向けにも役立つので、太陽光をつけた装置を開発する予定だ。

 昨年の暮れに、カンボジアへ現地調査に行ったが、2月には、ネパールへ浄水装置の据付に出かける。現地は電気が通っていない地域が多く、太陽光発電も期待されている。水の浄化技術に加え、電気を安く提供できれば、鬼に金棒で、技術の開発を急いでいる。当社には技術者がいるし、声をかければ賛同者もいるので、手始めに、2kw程の発電量を基本に設計して、太陽光発電に興味があっても予算が厳しい人に向けて、オススメしたいと思う。当社では太陽光パネル・バッテリーの販売を含め、太陽光発電を行う手順などの講習までを行いたいと考え、準備している。売電型だけではなく、予算や性能の選択幅が広まれば、普及が加速すると思う。

 太陽光発電は、零細企業でも十分こなせる技術だし、大企業に全て任せると高い買い物になると思う。私の会社は、超純水装置をはじめ、大型のプラント装置を開発して来たが、いずれも、最初は手探りで製品化して、成功につなげてきた。この仕事も思いつきで始めて見たが、一気に開発を終えて、実用の段階に進むと確信している。私は貿易の仕事もしているので、欧米と中国のメーカーに太いパイプがあるし、加えて、技術の蓄積もある。個人で生んだ電気は、個人で使い、家庭の電気代を大幅に下げる仕組みが浸透しだすと仕事になるし、当面は、大型ソーラーパネルを中心に、通販で提供する仕事から始めてみる予定だ。

 産総研のベンチャー企業である「つくばテクノロジー社」と組み、太陽光発電の共同プロジェクトを立ち上げている。中国の技術の窓口はつくばテクノロジー社が担当し、欧米・日本の仕入れとマーケット開発は当社が担当している。“つくば発”のソーラービジネスを育てて、採算性のあるソーラー事業の推進を模索している。つくば市にある工場のコンテナーを改装し、「エコ・ソーラーハウス」として、実用発電を始めている。
 日本は、CO2の大幅な削減を目指していて、太陽光発電がこの計画の主になるが、ビジネスとしては、政府が進めるシナリオでは儲からないどころか、損になり兼ねない計画だ。平均的な家庭の電気使用量を賄うには、最低3〜5kwの容量が必要になるが、補助金も限定されて、250〜300万円はかかる。その割に、ビジネスとしてみると、メーカー以外には儲けが少ない。インターネットで、太陽光発電の会社を調べても、京セラ・シャープ・サンヨーなどの大企業、最近は、石油関連の大手がソーラーパネルの生産に莫大な投資をしている。投資をするということは、それ以上に大きな利益を生まないと、意味がない訳だが、現実は甘くはない。近い将来、余剰電気を売るこの仕組が、問題になると思う。

 中国から、150Wのソーラーパネル6枚、後から、改良した150Wと180Wの大型パネルを3枚ずつ追加購入した。他に、200AHの鉛バッテリー6つ、コントローラー、インバーター、LEDの照明広告看板2種類を仕入れた。2kWの電源容量で実際に生活することを仮定して、どの程度の電気製品を使えるのか調べている。100万円代で、中型の冷蔵庫・洗濯機・掃除機・ドライヤー・LED照明・オーディオ・ノートパソコン、考えて使えば、小型のテレビまで賄えそうで、3人家族なら、太陽光の恵みだけで生活ができる確信が持てた。

 次に、「太陽光発電は商売になるのか?」という答えだが、我慢すれば面白いと思う。日本は長年“技術大国”として発展して来たが、現状は高コストで、行き先が見えなくない。消費者のニーズを捕らえた会社のみが、不況の中で“勝ち組”に入っている。ユニクロも、生産は低賃金の海外で行い、斬新なデザインと色合いを取り揃え安い価格で、大量販売して利益を上げているが、百貨店は閉鎖が続き、大型スーパーも苦戦している。カメラのサクラヤも、全店舗閉鎖に追い込まれ、大量仕入れの格安電気店しか生き残れない。日本全体が縮小低落状態の中だが、この太陽光発電の仕事は零細企業に向いていると思う。政府が声高に叫ぶソーラー事業は、経済の救世主にはなれないが、自然エネルギーを使う点では、おもしろい仕事だ。

 昨年の11月8日に、中国の太陽光パネルのメーカーを訪れた。日本では、零細企業がこの業界へ参入しても、儲けることは至難の業で、代理店になったとしても、量を売らなければ、元が取れない。補助金という名の“税金”で生き延びるビジネスだし、底が浅い。大企業は、補助金や税制を利用して生きてはいけるが、中小零細企業が利益を上げるには制約が多過ぎる。
 当社は、最先端の膜技術を採用した井戸水浄水装置を販売しているが、業者として、太陽光は有望で、装置に組み込むことで、生き残れる商材になると考えている。本職の井戸水浄化でも、必ずポンプが必要だし、非常・災害時を考えると、自家発電機能の開発は欠かせない。このプロジェクトの進行中は、いろいろと本業を生かした応用案を考えてきた。私は、“新しい仕事”がしたいし、次世代の産業として考えると、悪い仕事ではない気がする。新しいことを始めるには、意識革命が必要だが、この仕事は開発費が安くて済むし、損が出ないので、有難い。零細企業でも取り組める環境ビジネスの一つだと思う。水と電力は魅力的なテーマで、水の仕事は軌道に乗って来たので、次は太陽光発電のプロジェクトを仕上げて、大手と競っても、勝算のある仕事にすることが私の使命だと思う。

 福島県にある、電気の通らない獏原人村を訪れた。太陽光発電のみで生活しているお宅に訪問し、どれほどの日常生活が可能か見学させてもらったが、太陽光の発電だけでも、予想以上に快適な生活をされていた。
さらに、インバーターを見てヒントを得た。つまり、電気規格のない、ボーダレス電力である太陽光発電に、さまざまなインバーターを使い分ければ、世界中の電気製品が日本国内で自由に使えることになる。中国製品なら200Vで使え、欧米の製品を使いたいなら、合わせて調整すれば自分の好みや採算性を重視した電気製品が使用できる。福島の見学が縁で知り合った電気の専門家に、今回購入した太陽光パネルの評価してもらい、それを中国側に伝えて再度造り直したので、品質も向上し、十分製品として売れるレベルに仕上がった。
 インバーターの開発は、つくばテクノロジー社でも可能だし、LEDランプも輸入すれば仕事になる。ソーラーパネル・インバーター・バッテリー・LEDランプのシステムで使えば、照明費は大幅に低減し、環境改善・経済性・収益性にメリットが出て、きちんとした仕事になる。

 水の仕事も、大手コンビニメーカーと、つくばのお客さんに納入が決まった。岡山、大垣、佐賀、印西から問い合わせもある。コンビニ向けの装置は、硫化水素臭改善をクリアする装置として開発したが、私が見ても見事な装置に仕上がった。佐賀のお客は、一年前から検討をしていた客なので、九州エリアを考えた価格を提示している。お客の立場なら、一円でも安い方が良いと思う。私もこの要望に応えたいので、運賃を自社で持つ考え方を提示している。



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