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◆ 新鮮酸素水・災害対応可型自販機2007/07/19 (Thu)

 6月28日台東区の災害用の浄水器の入札が完了した。当社の開発した25,000人分の量を処理する大型装置で、備蓄用の水を、飲用水に出来る。この装置が、公式に採用され、一号機として、来月10日頃までに、隅田公園に納入する。3週間そこそこ過密のスケジュールで、儲かる仕事ではないが、我々の力を試されているので、尽力する。

 地震の被災地の報道を見て、必ず聞くのが水の問題だ。私の様な専門家に言わせれば行政の怠慢の一言に尽きる。田舎で何故、水が確保出来ないのか理解できない。地域に数箇所、井戸水があれば、簡単に飲料水が出来るし、殺菌水も24時間あれば、450ℓ(原液有効塩素濃度5000ppm)の殺菌水も製造、提供できる。この量は百トン近い水を殺菌し無菌化できる。簡単な技術だ。私から見れば、簡単な事が何故、出来ないのか不思議だ。私に相談してくれたら、1,000人分の飲料水の確保は問題なく出来る。大言を吐く男なのか、ホラ吹き男なのか調べて欲しい。私は透析患者だし、目も見えないので、単独では動けないが、協力してくれたら、時間数トンの井戸水を飲料水にする装置を一日で作り現地に送れる。台東区に納入する、時間4トンの浄水器は、大型で発電機も大型が必要になるが、時間2トンクラスでは小型の自家発電機で十分だ。昔、奥尻地震があって、水不足の報道になった。現地に太陽電池で動く浄水器を送る段取りをして災害本部に電話を入れた。返事は、「機材は十分で、お金意外はいらない」と断られた。報道と現実の問題は乖離している。石川地震の際も、防災の専門家と話す機会があったが、その時も、報道で見るより現地は元気だと言われた。お説会焼きで心配しているが、私の出番は今回もないようだ。

 アメリカでは地域によって飲料水用のペットボトルが本格的に禁止されると言う。理由は、容器公害だ。埋め立て処分場の確保や、石油の高騰と、色々と見直されだした。日本も一日数億本が捨てられる。一部はリサイクルにまわるが、回収率は低い。20年前にもこの論議があって、水の自販機を考えて進出したが、早過ぎて失敗した。自販機のビジネスは庶民的な便利なシステムで、普及すると思った。大手企業に教えると、参入し、あっと言う間に全国的に普及した。20年たって日本中に自販機のマーケットが出来上がり、見直しが始まっている。機種の入れ替えだけでも仕事になるのでこの仕事に新たに参入する準備を始めている。技術に蓄積もあるので、中国の製造コストより安い価格で造り、市場に投入したい。販売価格は、現在販売されている価格の50%を目標に考えており、年間2億円の売る上げを達成できると考えている。

 ランドロームというスーパーから自販機を造って欲しいと水野に依頼があった。予算は100万円ぐらいに抑えたいらしい。新しい店がオープンして、顧客から自販機は置いてないのかと言われた。至急に欲しいと頼んで来たと言う。金額も決めないで造るので、納期も気にしなかったが、急ぐらしい。簡単な装置を造る事にしていたが、前店の浄水器を調べるとレベルが高い。同じ造って納めるのであれば、話題の浄水器を造る事を考え、酸素水の自販機にした。膜と酸素発生器を組み込み、機能水の効果を狙ったこの自販機は売れると予想したので製作した。ランドロームのオーナーには、酸素発生器を購入して使ってもらっているので、理解も早い。以前にオーナーと、自販機の事で話しあったが、意見が分かれた。自販機は集客の道具にはならないらしい。栗田の営業の人も他のスーパーに置いてある自販機から菌が出て、本音では費用もかかるので、徹去したいが、置かないと客が離れるので、渋々置いているのが実情であると言う。この理由で自販機のビジネスは将来性がないとあきらめていた。

 新浦安の団地の理事長から酸素水の自販機を置きたいと相談があった。理事会に諮ると濃縮酸素は体に悪いと医者の意見があって流れた。私は反論しなかったが、私も大手の研究機関に長く在職して、色々研究してきたので、馬鹿ではない。水に酸素を注入して濃縮酸素水が出来る事を危惧する知識レベルに驚いた。東大の友人の教授や、つくば市の医師も酸素治療は注目しているし、酸素の活用は先端医療としても注目されている。濃縮酸素水を作るほうが困難な技術で、呆れた意見に驚いてしまった。論争をしてまで、売る必要もないので、今回は“まろやか水”と名付けて販売することにした。酸素水の自販機の評判を聞くと、不満の意見も入ってくるが、行列が出来て混雑しているらしい。少し気になって様子を見に出かけた。不満は流速が遅いことらしいが、実はワザと流速を遅くしてある。文句を言えば切りがないし、世界初の機械は今のところ動いているので安心した。私が20年前に日本で初めて水の自販機を販売したが、今は、様変わりして、宣伝と集客を目的に無料で置き水を提供している。私は自販機が、一番経済性が高く優れたシステムだと信じている。最近開発した自販機は20年前と比べ雲泥の差がある。水道水と比べると比較にならない純度の水が造れる。アメリカに酸素水をつくる会社が一社あるが、小型の装置しかできない。私は、大型で、価格も安い、酸素水の自販機ができた。客は価値を知らずに使っているが、優れた技術の集約した装置が出来たので、本格的に2号機を考えている。酸素の仕事は、個人のライフワークにしたいと思っている。

 中国の食のズサンさが表面化し、世界的に危惧されだしたが、この類の話は、昔からあった。北海道の牛肉偽装事件が明らかになり、日本でも怪しげな会社が出てきた。日本ではばれると制裁され、社会から末殺されるが、中国ではこの程度の会社は何十万軒もあって、潰れても新しい偽装会社が誕生するので減らない。危惧すれば、日本人が買わなければ済む問題だが、中国から安く大量に食料を輸入しないと生きてはいけない。5年前に新大阪に中国残留孤児を支援する団体の理事長と、中国に飲料水の工場を作る計画があって、調査を始めた。中国のぺットボトルの水の多くは偽物で、このことは、専門家でなくても知っている。安心して飲める水を造る設備を頼まれた。数ヶ月前にも武安市を訪問したが、ホテルの食事に飽き、市内のレストランで食事を希望したが、衛生面で駄目だと言われた。今年の春に娘達を一ヶ月間深川に勉強に行かせたが体調を崩した。日本人の感覚では驚くが、外国では直接水が飲めない場合が多い。

 議員に再選された友人が、挨拶に来て、当然、水の話になった。膜の性能を教える為に、墨汁を使い、水と墨を分離して見せた。遊説に出かけると喉が渇くので、水道水をぺットボトルに詰めて持ち歩くらしい。この小型の膜を見て、興味を抱き、欲しいと言い出した。別の友人に見せると、旅行用にも使えると言い出した。中国の友人に聞くと、中国でも売れると言う。売れると言われて売れたためしはないので、真に受けないが、娘達が海外に長期に出かけるので、現地の水を飲むために数台購入した。

 日本は老人国家になって、覇気が感じられない。儲かる仕事は少ないし、目先の動きだけが、先行してスケールが小さい。水の仕事は地味だが、社会に役立つ目途がたったので、娘にも継がせたいと思い出した。私は年齢に相応しい仕事を考えて、新しい分野を開発したい。

 愛知県の神谷養鶏場に大型装置を納入した。半導体工場の超純水装置も納入した。集中して受注したが、一度に重なり、現場は大変だった。7月5日から新しく倉庫を借りた。広いスペースがあるので、量をこなせる体制を作りたい。倉庫の敷地は、300坪以上あって、懸念された駐車スペースも確保された。友人が「帝人、米社と提携し、水処理膜に本格的に参入。東レ・旭化成を追撃」と報じた記事を持参して来た。下水や廃水の処理施設向けの装置で、膜とバクテリアを使う事業に参入するらしい。私は何時も思うのだが、私の考えている事のほとんどは信用されない。帝人の記事の範囲のレベルは予算があれば、実用化することが出来る。このシステムを実用化させるためにバイオ処理の会社と技術提携の話を進めている。この仕事の需要は、中国など新興国に無限にあるが、安くないと売れない。帝人は機能材料を使ったフィルムで、バクテリアを活性化させて、水処理効率を高める狙いがあると思うが、私は表面積の大きな膜を有効に使う方式を考えている。酸素の自販機を造ったのもこのプロセスを応用したいと考えての事である。

 松戸在住の方から池の浄化を頼まれたので、大型UF膜に酸素を注入する方式で、試作機を作り、膜を漁礁として使う方式を考えている。酸素は、消臭、殺菌、有機物の分解に効果があるし、バクテリアの生育にも効率が高いので、やってみたいと思っている。

 酸素水も新しい方式を考えている。6月25日バリ島でリゾートを運営する社長が、自販機を見学に来られた。私は、バリ島の観光施設に自販機を置く案もあって、8月に若者をバリ島に遊学させる。中国もバリ島も水道水が直接飲めないので、喜ばれが、資金がない人が多いので、実現は難しいと思う。中国を含めて新しいプロジェクトの相談があるが、少し静観したい。仕事は地道に積み上げるものだが、中国人は急がしい。見ていると全ての人が、急いでいる。成果を出したい気持ちは分かるが、落ち着きがない。

 中国の案件で東大の教授と三菱重工を訪問した。重工曰く10億円以下の仕事は採算に合わないので受注しないと断られた。今月の終わりに、中国の鉄鉱山のオーナーが来る。中国の食の問題が報道されているが、見るに耐えない。買う方も売る方にも責任があるが、モラルの欠乏で、信用が出来ない。中国は大国として、外交も、宇宙開発も先進国並だが、少し資金を出して、足元を整理して欲しい。このままでは、オリンピックを控えて問題が多過ぎる。空気の事、水の事、安全な食事、特に便所、排水等、身近な出来事に改革を望みたい。