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◆ 2007年激動の年2007/01/09 (Tue)

 新年おめでとうございます。今年も忙しい一年になりそうです。年明けから井戸水ホームクリーン膜処理浄水機の注文に追われています。年末26日、鹿島市30日龍ヶ崎市、6日つくば市、8日東金市と設置工事が続きます。私は酸素の遠赤BOXの展示する場所の選定の仕事から始めました。

 世界的に水不足で、水の仕事が注目されだし一躍注目業種になりました。当社の設備は井戸水を使う人には有効な浄水システムで評価が高まって来ました。起業前は大手企業で役員をしていましたが、独立して水の仕事を始めると知人の目から見ればレベルの低い仕事と見られて水売りと鈴笑されました。今は、環境の仕事が認識されて、将来性を感じます。全国で、井戸水を使う家庭の数は30万世帯と言われています。月に100台浄水機を販売しても、年間1,200台、10年で12,000台。当社にとっては膨大な市場です。この市場は大手企業の立場から見ると30万の市場は小規模です。大手のスケールでは参入しても採算が取れません。しかし、私にとっては充分な市場です。零細企業は大手企業と生き方が根本的に異なります。大手企業に無い卓越した何かを持たないと勝てません。大手企業は市場が見えないと参入しませんが、市場は作るもので創造の対価です。零細企業の会社でも、売り上げ重視で、市場を拡大したい経営者もいますが、零細企業は本来、目立たずに馬鹿にされて、地味にしぶとく生きる事が鉄則だと思います。社会は無限に成長する事は不可能です。身の高さに見合った生き方を続けています。私の井戸水の仕事は小規模ですが、独占状態です。量産の限界を100台と考え小ロットです。銀行からお金を借りて、頑張れば飛躍する機会もありますが、一品ずつオーダーで作り、常に改良を重ねています。
 
 井戸水を飲料水で使うには50項目の検査項目をクリアーする必要があります。この基準はドンドン厳しくなり、東京の台東区で非常用の浄水機の基準も50項目をクリアーする事が最低条件です。浄水はプロセス技術ですから総合力が伴わないと出来ません。単にフィルターの知識があっても装置を輸入して販売が出来てもイオン化の水を浄化するには経験がないと出来ない仕事です。私達は、井戸水に絞って膜装置を開発して来たのではありません。水の処理は多岐にわたります。専門は超純水装置ですが、超純水は前処理、膜処理、脱気処理、各種の樹脂、濾過材、薬品、全てに精通する必要があります。当社は水の自販機から業界に出進し、大手企業が代理店になって膨大な資金を投下しました。そこで、事業は資金力だけでは勝てない事を学び、18年間、開発主体の経営で技術を磨いてきました。私が大病を患って透析治療の患者になった時に汚れた血液を中空糸膜が浄化する体験をし、この中空糸膜のフィルターを作りたい衝動に駆られました。透析の苦痛より新しい開発の意欲が勝りました。韓国の膜メーカーが膜の材料を日本に売り込むメールが届きました。作る予定でいましたので、直ぐに会いました。後で聞くと直接会った会社は当社だけで、他社は、膜には興味を持ちませんでした。小型の膜は競争が激しく参入が難しい事が分かり、小型を無視して大型膜を開発しました。膜が完成しても使う市場がありません。砂濾過とは比較にならない性能があっても市場がないのです。濾過能力があっても売れる場所がないので、井戸水に注目しました。今日でも井戸水の浄水は砂濾過が主体です。東大生が調べてくれましたが、濾過の99%が砂を使った濾過技術です。まるで、石器時代からほとんど進歩していません。砂濾過は大小異なった石や砂を材料にして濾過を行いますが、20μ以下は濾過できません。砂濾過の中はバクテリアの巣になり、年月が経つとバクテリアの死骸が固まり岩のような塊になります。砂濾過は大きなタンクが必要になり、逆洗をすると大量の水を放出する必要になります。こうした理由を並べても日本の社会は無関心で動きがないのです。膜の優れた特徴をPRしても売れません。理由を調べると日本の膜メーカーの価格が余りにも高くてPR以前に断られる事が分かりました。つくば市は科学と学術の町です。この地で仕事が出来たので少しずつ信用が付き売れ始めました。つくばのブランドが味方になりました。            

 当初、地元の大津建設のオーナーが格安の価格で工作場を提供してくれました。代わりに有限会社大津の洗車場の水を純水にしました。アメリカで半導体の衣服を純水で洗っていました。数千万円もする高級車も手が触れる事を嫌って純水で洗います。つくばで純水の洗車場を作り、この仕事で多くの学習をしました。井戸水でROの膜が破損しました。メンテの費用が嵩むので、開発した膜を前処理に使い色々工夫をして、頻繁に逆洗浄すると詰りが少なく使える事、洗浄を学びました。環境の仕事は人間が破壊した自然を修復と破壊を防ぐ仕事で、人間の営みを見直す大切な仕事ですが、経験をする以外に学ぶ方法がありません。大津建設を紹介して戴いた青木氏ともども感謝に耐えません。二の宮の事務所も今川薬局が貸してくれて、地元の応援を背に急成長しました。栗田工業のような大型プランを専門にする企業相手の会社は儲けも大きいと思いますが、私は家庭用の設備で儲けはしれています。採算を無視して開発に励みました。不思議と思われますが、何でも買える社会で、20万円〜100万円を切る価格帯で、家全体の水を浄化出来るシステムは当社しかありません。顧客がインターネットで検索しますが、見当たりません。出来ないのです。家全体の水と簡単に言えますが、処理量で時間1トン以上の能力が必要です。井戸水は、イオン化した汚染水です。通常の濾過方法ではイオン物質は除去出来ません。特にマンガン、色度は難題です。濁度も詰る要員です。当社の膜は0.02μの穴径の最新の膜濾過を独自で、採用しています。他社は価格的に追従できません。特に、膜の逆洗浄機を家庭向けに開発したのも当社だけです。汚れを排出でき詰りにくい浄水機が生れたのです。当社の誇れる技術の一つです。

 今年も世間は、格差の問題が深刻さを増しています。隣の中国の格差は天地雲泥の差があります。アメリカ型の自由社会を追従すると格差は避けられません。競争社会の負の現象です。若い人達に生の中国を体験させ格差社会を乗り超える知恵を身に付けさせたいと思っています。3月に中国の深川大学に2名派遣して勉強させ、人材育成を考えています。私は若い頃、普通の会社員でしたが、自立したく貯金をしては、度々海外に出かけました。起業する時も、波乱の人生を乗り切る時にも経験が生きました。社長の水野もロスで知り合いました。私に、インドの友人がいます。シリコンバレーでは著名な人材で一時期は私の会社で働いていました。実に25年近く付き合っていますが、彼もインドから日本に来て、ブラジルに渡り、次に、アメリカで、多くの経験をして、鉄の技術から半導体の技術に転進し、バークレー大学の博士号もとりました。現在は、インドでバイオの会社を経営しています。水野もアメリカで揉まれて育ち、厳しさに耐える精神力を持っています。勿論、海外留学し落ちこぼれた若者が山のようにいます。日本の社会は随分脆くなり崩壊が続いています。先行き不安で大きく育てる環境は見当たりません。今後の日本社会で生きるには強靭な精神力が必要になります。イラクは内戦状態です。アメリカの愚かさが引き起こした最大の不幸な出来事ですが、年間の死者は12,000人から16,000人と推測されています。アメリカ兵の死者数は3,000人を越えました。日本を見ると驚く数字です。年間自殺者は35,000人を超え内戦以上の死者の国です。この現状下で政治家は美しい国をつくりたいと公言しています。現実と乖離し過ぎで、将来は大丈夫と思えません。年寄りの過剰な心配心の発露ですが、若者にはチャンスを与え、インド、中国に派遣して育てます。日本の5倍の成長を続ける国を見て欲しいのです。

 中国と具体的な仕事を考えています。昨年の暮に遠赤のミニハウスをコンテナ一台分購入しました。この仕事と酸素と併用する仕事で、素材はもみの木で、板材にも工夫し、10種類の漢方薬草で燻製処理しました。遠赤のセラミックプレートも単独で製品化を考えています。木の香りと薬草の香りは面白い商材になりました。住宅の内装材に使えます。今回は、異なったデザインのミニハウスを作らせました。庭に置けるタイプ、収納タイプで、マンション向け、家族で使えるタイプ、業務用等、楽しめます。遠赤酸素の仕事は今年の踏み絵と捉えています。先日、鹿島の建設会社からメールを戴いた。井戸水を使いたいが、色度が18度。業者が三浦工業に相談したが、断わられたので、当社に相談がありました。低気圧で日本中が荒れた26日豪雨の中、鹿島に出向きました。この日は鹿島の顧客の家に浄水機を取り付ける日で、問い合わせの会社も偶然近くの林の中にありました。こだわりの工務店でした。自宅が断熱工法で作られ、空気と水が建築の課題だと言われて代理店を希望された。15日過ぎに、つくばに来て欲しいと回答し、時間が出来次第浄水機を作って具体的に話を進めたいと思っています。