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◆ 代理店を公募する2006/09/15 (Fri)

 少し暑さも和らぎ、井戸水に関する興味のある商談が増えて来たが、難しい課題も多い。顧客側は、能力の有無より、まず、第一に価格が知りたい。高知の製紙会社から時間35トンの装置の見積り依頼が来たが、マンガンの数値が異常に高い。神戸の会社から中国の奥地で生活する水の確保で相談も来ている。UF膜とNF膜を奨めた。従業員30人分の生活用水として150万円位で作れると応えた。中国の水は普通の浄水機ではすぐに詰まるので、逆洗浄機能付きでなければ持たない。時間35トンの装置は造った事がないが、横浜の半導体の会社には時間10トンのRO装置を納入した実積がある。35トンは興味があるが、本体価格は3,000万円位すると返事はした。まあ大金の商談は長引くと思う。参考までに、他社は5,700万円が業者価格相場だ。井戸水の浄化の価格は、水の状態を調べないと答えにくいが、あくまでも、参考価格だ。
 
 牛久市の市の設備で、除鉄・除マンガンの装置を導入するが、大丈夫かと議員から問われたが、完全には取れないと答えた。塩素で酸化させるのだが、マンガンは酸化の時間がかかるので処理水量が多いと難しい。当社の膜ろ過装置は10分の1以下にはなるが、RO装置だと完全にとれる。
 
 最近、アパートの生活用水に使用する井戸水浄化の話が来ている。顧客は井戸水を無料で飲めると思っているが、目処は、水道料金の6割だと思って欲しい。家庭用のホームクリーン装置の値段も良く聞かれる。ベース価格で35万円と45万円と答えると高いと思うらしい。当社の膜は最低時間1トンの処理能力がある。家庭の飲料水量の装置ではない。大型の膜処理装置では、日本ではどこの会社も家庭用には作れないし、100万円を切る価格帯もない。安いか高いかは自由に判断してほしい。当社の社是は、頼まれた顧客様に販売したいと思っている。私の責任だと思うが、私の会社に依頼をして来る意図は、零細企業だし信用はし難いが、価格が安そうと判断しての事だと思う。他の超純水装置や中空糸膜の技術を持つ会社は日本でも限られている。当社は、オーナー経営で、製造も独自で、価格も自由に決められる。此れまで、卸価格で販売して来たが、段々舐められたのか卸価格の半分の価格で造れと頼んでくる。同業他社の見積もりを見ると値引きをしないで販売している。顧客は、困って当社に相談にくるが、少々うんざりしている。今、生き残っている企業は長い不況に耐えて残って来た企業で、強く、叩き売りに近い商売はしない。海外の会社も素材費、人件費が高騰して価格は厳しい。私の会社は大量に部品を仕入るので、安く販売できたが、段々安売りは難しくなって来た。栗田さんもオルガノさんも工業用の仕事は請けても個人を含めて小額予算の仕事は請けない。それに、鉄、マンガン、色度を除去する事はコストがかかって難しい。数社、鉄・マンガンの除去装置を販売している会社があるが、クレームが多く、パンフレットには、完全に除去できるとは書いてはいない。東京電力のエコキュートも、ボイラー水の補給水も同様である。井戸水の浄化装置が低価格で販売できれば、大きな仕事になるので開発を急いでいる。大阪のポンプメーカーの会社がデザインを作って来たが、私は、カバーをアクリル製にして中が見える形状を考えている。膜濾過の高度処理技術は、MF膜、UF膜、NF膜、RO膜を使用する全てのシステムを完成したので、次はデザインを完成させて、本格的に販売する準備を進めている。

 下妻のホテルに時間4トンの装置を納入したが、新横浜のホテルも話を進めている。20年前に自販機の仕事を始めた折、水のプロジェクトに多くの会社と多彩な人材が集まった。参加した会社は2年ほど頑張ったが、次から次にプロジェクトから脱落して行った。私は懲りずに、水のビジネスを続けたが、これ程有望な職種はないのに、他人には価値が見えなかった。最後は、一人になり、アメリカで、輸入の仕事を担当していた水野を呼び、高度な水処理技術を学ばせました。約10年間、EDI装置、RO膜装置、中空糸膜装置と開発が進み、技術と仕入れ先が出来た。信用は浅かったが、色々な人が協力してくれて、大きな仕事が出来るようになった。当初、つくばに来て大津建設さんの協力は大きかった。今では膜もGEから大型膜が供給されるし、小型の膜は、アメリカから自由に買える。それに中空糸膜は当社のグループでオリジナルで作れるし、大きな山は越えた。

 TDKさんから時間10トンの超純水装置の相談が来た。他社は8,500万円らしく驚いていた。当社は幾等になるかと聞いてきたが、答えは保留にしている。千葉のスーパーは39項目の水質基準をクリアーする時間3トンクラスの装置の打診が来ているが遅れている。遅れると大型案件と重なるので逆に高くなる。東京の展示会に出展したが、会場に台東区の防災担当者の方が来られて、水質基準の50項目をクリアー出来るかと聞かれた。先月の8月8日に二箇所で井戸水を使い、評価テストを行った。前処理はMF膜、後処理は精密膜を使用し、台東区の依頼には準備万端で望めた。9月3日に台東区の防災週間の防災訓練で、当社の浄水装置が選ばれた。50項目は完全にクリアーでき、給水訓練に参加し、区民が当社の膜の浄水機を見て、思ったより小型の装置だが供給能力には驚いていた。区民が果たして飲むのかと少し心配したが、私が飲めます!と勧めると数人が試飲し始め、次々に美味しい!と歓声が沸き区民が競って飲み始めた。口々に美味しい!と感激し、喜びの声が沸き、久々に感激した。私は日本で、最初に水の自販機を始めたが、今度は膜濾過の災害用では日本初の装置を稼動させた。区役所の担当者が、区民にこの大型装置が常設する予定ですと説明すると、日本初だと歓声が起きた。

 つくばと秋葉が電車で結ばれて丸一年経ったが、450万人の乗客がつくばに来た計算になるらしい。はたして経済効果があるのか? つくばはバブル状態で、超大型の店舗が次々と進出して、元気だ。東京も順調と報道され、オリンピックの招致に4,000億円を積み立てるらしい。先般、中堅の塗装会社の専務と会い逆の話が出た。建築関係は厳しいらしい。仲間の会社が倒産した実情を聞いた。勝ち組と負け組が色分けされてきた。私の会社は零細企業。厳しさは日常の事で慣れているが、10年ほど知人、友人の会社を見て来たが、ほとんど消滅状態だ。私は技術と部品の仕入れルートが決め手と思って注力してきたが、倒産する会社は、悪いが甘い。下請けの仕事に満足し、努力不足の面もある。人の生き方は自由だし、苦言は避けているが、これからはもっと厳しくなると思う。私は水処理の業界で、最も難しい、井戸水の浄化に特化してきたので、競合会社も少なかった。従来の浄化方法の99%は砂濾過方式だし、私は、この方式に限界を感じて膜の開発に力を入れたが、次第に、技術力が付き、専門性が高まった。皆無の市場が、少しずつ広がり始めた。水道料金が高くなる傾向にあるので、井戸水を汲んで簡単に飲料水になれば、反って安くなる。しかし、井戸水は環境汚染が進み、そのままでは飲めない。又、砂濾過方式では井戸水の50項目の水質基準はクリアーしきれない。香川県は、昨年旱魃に襲われて、井戸が掘られた。広島の呉でも水道管が崩落して、井戸が見直され、井戸掘りが急増している。中国の台頭で資源が高騰し、企業も経費を抑える為に、井戸水に着目している。水は産業、農業、飲料等欠かせないが、水不足気味である。水の価格は原油と同等である。中国は、水不足が深刻で、重慶の旱魃は中国の未来を予告している。神戸の産廃の会社が中国に工場を建てるらしい。準備に社員を派遣したが、全員下痢になったと言い、浄水機の相談につくばに来たいと言う。早急に、50項目をクリアーできる浄水機が必要になったらしい。水は不思議な物で、普段は関心が薄いが、無くなると死活問題になる。私は、つくば市の大津建設さんの協力を得て花室に大型の井戸水を浄水できる装置を常備している。つくばに地震が起きて、水道管が破壊しても、数千人の飲料水は充分まかなえる装置である。誰にも頼れないし、やがて来る災害、不況、重税、年金、社会保証の崩壊等の不安な社会に最低限の準備は整えている。地元の銀行からも融資の誘いがあるが、量産の準備を始めているので借りる積もりでいる。大田区で半導体装置の会社と技術移転の話を続けている。プロ集団を集めたいので、急いでいる。我々がプロトタイプの装置をつくり、この会社で、コピーし、高水準の膜ろ過装置を量産したい。まずは、時間1トンから3トンクラスを考えている。順調に進めば代理店制も導入する。但し資格は厳選する。そして日本初のオール膜の高性能浄水機の販売組織を確立したい。又、大型装置も大田区内で造れれるので、大いにチャレンジしたいと思っている。