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◆ 地味な営業活動2006/06/11 (Sun)

 村上ファンドが、6月6日、インサイダー取引で逮捕されたが、少し遅いと思った。短期間で、巨額の利益をあげ、小泉政権が押し進めた市場優先主義の寵児で、堀江氏より悪質である。堀江氏が逮捕され、粉飾事件で、7,000億円の時価総額が市場から消え、村上氏は汚い方法で、大儲けしていたが、この世の中、まともな仕事で、大儲けは出来ない。世の中、東大、通産省を後ろ盾に政府の要職にある金融会社が支援する。信用的には万全で、誰でも騙される。手段を選ばずに、巨額の金を儲けるから、急速に多くの資金が集まった。彼の顔を見ていると、金の亡者に写る。悪に手を染めたと言うより、騙しまくっていたのだ。獲物は堀江氏。彼も欲の固まりで、見事に騙された。株価を上げて、売り抜け、大きく儲けた。結論から見て、阪神株で大儲けはしたが、阪神ファンの怒りを買った。阪神の経営者は昔から、何もしない。今回も大量に自社株を買われても、抵抗すらしない。村上氏は、世間を舐めきっていたが、星野氏が情報を得たのか、突然、『天罰が下る!』と発言した。世論の怒りは稀な人気球団である。優勝すると死を恐れず、数千人の人が道頓堀に飛び込む。怒りの矛先は村上氏に集中し、数多くの脅迫状が届いたらしい。前々から、金儲けをして何が悪いのかと居直った人生を歩んだが、実像は虚業で、空しい。一度、引退して悠々自適の生活を暢気に語っていたが、恐怖の生活はこれから始まる。日本の社会は、一度負け犬になると、世論が許さない。強者には逆らわないが、格下相手や負け犬には厳しくなる。ファンドの世界で負けた人間は、まともには生きられない。楽天も大変だ。株が下がり、100億円以上の損失が出ている。彼等は、陰の仕掛け人に、踊らされていたに過ぎない。本物の悪人は、黒子で表に出ないもので、次の村上氏の様な子役を探している。私は独立する前に、アメリカの医療関係のプロジェクトにファンドの資金を使って株を買った。結論から言えば大金を失ったが、ファンドの資金回収は容赦しなかった。その仕事で、多くのお金持ちと知り合ったが、金持ちの最後は惨めな人が多かった。46歳で会社を退職し、赤坂で、投資のコンサルタントを兼ねた事務所を開設した。事務所のオーナーは月額8,000万円をとるゴルフ関係の仕事をしていた。それでも、バブルが弾けると崩壊した。リクルート事件で、東北の歌手、豪州のリゾート運営会社等の人達が集っていた。私の取り引き先に、元首相の金庫番のオーナーがいた。資産は1,000億円。ロスの近郊に100万坪を超える土地を所有している。一時管理を頼まれて、その土地を見に出掛けた。年齢は、70歳を超えたが、税金と後継問題があって、日本では住めない。経営者はお金が命。命の次にお金が大切だと思うが、大金を儲けるには、命がけでないと儲からない。負けると命も危なくなる。私は幸いにして、年をとった。年が重なると、余分な金があっても必要性がない。小さくても、社会に仕事が出来る仕事があればそれに、勝る物はない。

 先日、成田の薬剤師の方から電話があった。家を引越して新しい家に移ると、井戸水が汚くて使えないと言う。慌ててインターネットで井戸水の浄水装置を探し捲くったらしいが、低価格で、家全体を浄化出来る装置は無かったらしい。最後に当社のホームページに辿りついて電話をかけてきた。私達は宣伝費もカタログも作らないが、製品は日々改良して顧客に喜ばれる商品販売している。少し、この事件を契機に成金主義を改めて、物づくりの地味な会社にも関心を持ってほしい。身の高さにあった生活を見直す機会だと思っている。

 茨城で、新築ホテルに当社の技術で、純水装置と酸素発生器を納入した。その他のホテルからの問い合わせもある。競売で外資が購入するケースが増えて、ランニング費用(水道使用料金)を抑える為に、水道から井戸水に代えたいのだ。調査しても、安い価格で請ける会社はない。最後に当社に辿りつく。小さい会社だから安くなると考えるが、当社は会わないと見積を出さないので、話が難しい。福島、岡山、北九州、千葉、和歌山、東京の会社から問い合わせや注文があったが、全般的に低調であるが、エコキュウートを使いたい顧客が増えてきた。北九州の方は市役所の職員で、熱心だ。河川の浄化を担当して、技術は詳しい。先日九州からつくばに来られ、酸素発生器と浄水器を購入された。同じく直方の方から問い合わせがあり、この人も詳しい。設置工事の立会いも兼ねて、今月中に九州で会う約束をした。福島の方は検討中。岡山の方は自分で設置工事をして、水質が改善されて喜びの連絡があった。同じく岡山の設計事務所から食品用に使いたと電話があったが、導入するからと資料を要求されたが、実積が無いので、お断りした。和歌山から山の湧き水を浄化したいと電話があったが、保留。滋賀のお客に湧き水用に販売したが、自分でとり付けてもらった。茨城県内にある牧場の水も小川の水で、鉄、マンガンが多い水だが、分析では、色度以外は合格だった。宮城から公共事業の相談があったが、予算が少ないので、お断りした。千葉から数件問い合わせがあったが、全て保留扱い。アパートや不動産の関係で、気乗りがしない。千葉の緑区に新築される方から問い合わせ。製品を見につくばに来られる予定。
 千葉ニュータウンにあるスーパーに水の自販機を納入した。マンガンの除去を主体に、2系統の水が選択できる。井戸水の浄化で、様々な経験を積んで来たので、ベストな装置を提案した。しかし、スーパーの担当者は、高度な浄水機を置いても顧客は値打ちが判らないと言う。顧客も無料で使うので、問題意識が低いのだろう。私は、有料で販売できる高レベルの装置を考えている。今回の装置は、マンガン処理材、大型中空糸膜、活性炭フィルター、大型逆浸透膜、機能性活水フィルター、電解殺菌水、水量調整、及び小型の液晶パネルに調整機能を搭載した。テスト機ではあるが、フル装備にした。このスーパーは、千葉県内と茨城県内に12店舗あって、今年も3店舗増やす予定らしい。厳しい流通業界ではあるが、伸びている。最初は予算条件が厳しいので、渋々引き受けたが、先方の態度は、謙虚であったが、受け入れの準備が不十分だ。
 日本で著名なフィルムメーカーから、時間5トンの純水装置の見積り依頼と見学希望がある。13日に会う予定。最近は大手企業もコストが厳しく、我々に相談する回数が増えて来た。インドネシア向けの商談では、相手の社長が大阪から来られた。挨拶の名目だが、信用調査かも知れない。この会社は大手の電気メーカーのブランド名で井戸ポンプを販売している。井戸ポンプと井戸水浄水器をセットにして販売を考えているようだ。

 酸素発生器を使い始めて、疲労回復に効果がある。酸素関連の製品で、新しい情報が入ったので、会社を訪問する予定。先日、川本ポンプの営業の方が、当社の膜浄水器を見学に来られた。私も川本ポンプの雨水タンクには関心があるので、当社の膜フィルターで雨水の浄化装置を共同で開発する話題を提案した。雨水利用は本格的に考えている。アメリカでは既に正式に雨水を浄化し、紫外線で殺菌した飲料水を販売している。また、彼等は酸素発生器を見て、興味を持っていた。
 
 最近は嫌な話題が多いが、困った社会になったと思う。若い人はこれ等を教訓にして、懲りずに足元を固めて、豪快に生きて欲しいと願っている。