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◆ 新年の思い2006/01/24 (Tue)

 耐震強度の問題で、参考人質疑や証人喚問の様子を見て、驚いた。不正を追及する政治家が正義感に溢れていた。何時の間に政治家が正義の旗手になったのか奇妙だった。社会不信を招いている責任の一端は政治家とマスコミにもあると思っている。マスコミは他人から糾弾されないので、遅れているのに好き放題だ。調子の良い時には堀江氏を新時代の寵児と煽て捲くり、堀江氏が逮捕されると、瞬間に手の平を返す報道ぶり、政党も広告塔に使う時には我が弟よ、息子よ、と雄叫び、問題が起きると無常に切り捨てる。お互いに利用した関係だが、問題である。時代の寵児を作ったのもマスコミだし、ライブドア特需で潤っている。特捜の捜査が入らないと世直しが出来ない日本。自浄作用の機能が無くなっている。選挙に勝つ為には手段を選ばない。金儲けの為なら手段を選ばない。政治家、企業家。同類である。この同類の共通の要素は事件が起きても反省はしない事である。逮捕された堀江さんも短い人生だが、天国と地獄を味わった。見方は人それぞれだが若いしチャンスはあると思う。

 60歳が注目の年齢になった。旬の時として迎える人もいるし、定年を迎えて不安な生活を迎える人もいる。若い年代で、人生の全てを急いで駆け抜けた人もいるが、生き方は色々だ。明暗は自己責任で決まる。人生80年生きる、長寿社会である。色々あるが、慌てない事が肝要と思う。60歳を越えると大きな転機になる。80歳まで生きると20年もあると思う人と20年しか無いと思う人がいるが、60歳位で、生き方の選択が求められる。病気や自分の力で解決出来ない問題ともぶつかるし、生きる術を身に付ける必要がある。生き甲斐も、使命感も力になる。大病気を患うと不幸な事だが、悪い事ばかりではない。人生を真面目に考える機会になるし、傲慢な心も反省の心に代わる機会にもなる。また、他人に感謝する気持ちも生れて、人間関係が深くなる場合もある。病気は休息の場かも知れない。人間が強い意識を持つと、アドレナリンの量が高まり、免疫力が増えると言われている。弱気は自己否定になる。気持の持ち方如何で、奮起したり、落込んだりするが、気が滅入る環境までも影響される。紙一重の違いで人生を左右される。私の周りに、年金生活者が増える。遊んで暮したい人と働きたい人に分かれるが、働くべきだと思う。遊ぶ事は働く以上に才能がいるし、簡単ではない。私は年をとっても病気をしても働く意志を強固に持って来たが、使命感が勇気を与えてくれている。喜んで働くと、衰えは感じない。日本人は働く事イコール就職して給与を得る事と考えているが、年配になると簡単には仕事に就けない。私も46歳で起業したが、就職は無理だった。自分で働く事を考えた。自分で稼げる力がないと会社に就職しても先が見えている。自分の力で稼ぐ事を考えると張り合いがでる。

 2007年は大量退職の時代が来ると、退職金が50兆から70兆円出るらしい。大きな需要環境が生れる。政府が株の投資を推奨しているので、株に資金が向いそうだが、危険すぎる。今回の逮捕劇は大きな警告だった。また素人が株で儲ける事は難しいとの警告も含まれていると思う。株で幾ら儲けても最後は株で負けてしまう。欲望は止められないが抑制も必要である。余暇の活用や身近なビジネスを考えた、新たなビジネスも生れてくる。経済力のある団塊の世代は従来通り色々社会に影響力を発揮出来るし、起業を奨めたい。私が仕事を推奨するのは、収入だけの問題ではない。老後を元気に生きる手段と捉えている。多少の金を投資しても仕事を趣味と思えば楽しい。私が、独立して、小規模の会社を起こした。有限会社で資本金は1000万円であった。1000万円あれば、株式会社でも作れたが、有限会社を選択した。当初は規模が小さいので、信用されなかったが、それなりに成長出来た。仕事は地味であったが、着眼点は良かったと思う。長い時間がかかったが、自分で仕事を起こした事は成功だった。心労も多いが、良い思い出も多い。創業して17年経過したが、今でも小規模の会社の侭である。個人の力で会社を起こす場合は人真似も選択の一つの手で、型に填める必要はない。時間の方が大切である。若い時には体裁や世間体を気にするが、年をとると気にする必要はない。シンプルに考えて生きて、単純に、生き甲斐の為と割り切れば案外成功する。自分の背丈に適う範囲で、仕事を選べばリスクは少ないと思う。年金も不安だし、老人達の生存競争の時代が始まる。

 私の会社は小規模だが、昨年12月の売上げは新記録だった。世間から見れば小さな記録だが、日々の仕事の積み上げが実れば十分生活の糧になる。正月早々も忙しく始まった。銀座の和光の仕事も受注し工事が完了した。下妻のホテルから純水風呂の注文書が届いた。千葉、旭川と仕事が決まった。他数箇所から問い合わせがあるが、販売をするかしないか検討している。今年は年始から世の中荒れそうな予感がするが、小泉政権が既に死に体で、焦りが見え、底上げの成果を誇張しているが、至る所で問題が出始めている。日本経済は順調に回復したと豪語しているが、庶民の経済は厳しい。私は、国内の問題より、外貨の動きに注目している。現在は円安だが、円高になるだろう。一気に100円を切る事態もある。我慢比べの一年になりそうだ。東大の講座が終われば韓国と中国を訪問する予定でいる。