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◆ 年賀の返礼2005/01/11 (Tue)

 友人から年賀を戴いた。昨年の末に新浦安の事務所でお会いしたが、いつもは年齢より若く元気溌剌だが、かなり疲れて見えた。聞くと胃癌で二度入院し、元気になったと話していた。私も目と腎臓、心臓を患っている。この友人は優秀な人で過去に私が大手企業で会社を設立したおりスカウトした。65歳まで大手企業で働き、年老いてもまだ働く意欲は十分ある。私は早々と46歳で硬直した組織社会に哀訴が尽きて独立を果たした。

 独立すると大変な事もあるが組織で働くよりはましである。苦楽とも自己責任だし、自分には向いている。人生は一度、我慢して安泰を望むか戦いを望むかだ。自分で仕事をするメリットは何歳になっても自分の意思で働ける。能力があるかないかは社会が決めるし、淘汰の社会で生き残れば、即勝利者になる。但し、事業の勝利者は即未来への挑戦者で油断すると即敗北を経験する。勤め人より厳しい。若い時には色々な選択肢がありそうだが実は選択の幅は狭い。我慢して働いていても中々希望が持てない。若者でも、実力がないと成熟社会で生き残ることは極めて難しい。年齢を重ねると人生を諦めて保守的になる人と自我に目覚めて革新的に生きる人とに分かれる。障害者で頑張る人もいるし、60歳を超えて起業する人もいて年齢で判断できない。私も60歳を越えて障害者になったが、手負いの感覚もあって現在の立場で十分戦える。
 
 友人の年賀に私のホームページを猛勉強中と書いてあるが、勉強することはありがたいが勉強する方向が間違っている。若い時の勉強は何を学んでも良いが年鈴を重ねると時間が少ないので、無駄な勉強は逆に言い訳の道具になるので奨めない。事業は戦いであって殺しあいに近い仕事である。競業他社を調べて欲しい。同業他者を撃破できなければ生き残ることは出来ない。私は大型中空糸膜を全国に販売し、この分野で一番になる決意で着々と準備を整えている。幾ら勉強しても知識だけでは勝てないし、世の中には知識の豊富な人は大勢いる。他社の動向と価格、品質を学び、ダイセル、NOK、三菱レーヨン、クラレ、旭硝子、等の代表的なメーカーに勝たねばならないのだ。彼等に勝つ作戦と行動力が勉強である。電話をかけて中空糸膜を購入する交渉をして見なさい。感触が分かるし、安く購入する困難さを体験するだろう。価格も想像以上に高い。私は経験が唯一の勉強と思っているし、年を重ねると、経験がプラスされて人間の頭は逆に良くなる。記憶力は落ちるが、ビジネスで使う頭は命がけで考えるので頭の回転は良くなる。社会のニーズに敏感になる感覚を実務を通じて磨くと即戦力になる。他社の製品と私が扱う製品の優劣が現場で理解出来ると勇気もやる気も沸いてくる。働ける年齢は死ぬまで現役で通用する。又、周囲に人材を育てていれば寝たきりでも戦えるし、日頃の準備さえ間違えなければは意外と簡単である。私も、今年は準備を整えて頑張る所存である。

 14年間水の業界に入り手探りで仕事をしてきたが、最大のチャンスは今年だと思う。超純水装置や中空糸膜装置も世間で認知され出したし、昨年は中国作戦が成功して、日本では高くて作れない超純水装置や中空糸膜の大型装置も中国で製造する体制も整った。準備は万全で、今年は全国に販売網をつくり、縁があれば友人も参加するかも知れない。つくばの地元も順調だ。総合病院との契約も最終段階を迎へ、決まれば超純水装置を使った透析治療ができる。日本一の高純度の純水で透析液製水が可能になる。

 3月にはログハウスの仮組みが完成する。つくばで建てるか韓国にするか、または中国の杭州にするか迷っている。勢いは中国、新線で沸き立つつくば、次に韓国である。多分一月末には中国でプロトタイプの一号機が完成するので出かけて結論を出したい。

 連日、地震や津波の話題が報じられて水の重要さが論じられているが、残念ながら私に支援の要請がこない。河川の水、雨水等中空糸膜の浄水設備があれば浄化ができるのに。また、1日400トンの浄化設備を常時緊急用に待機させてあるのに援助ができない。宣伝力が弱いので認知度が低いのか? 認知されるには膨大な時間がかかるがコツコツ努力するしかない。新聞記事報道後、大型装置の問い合わせが増えているので宣伝効果と技術の向上を目的に採算を度外視して受注したい。

 中国との関係もリスクと期待は大きいが、機会を見て決断をする。中国も大きな転換期で、より最新の技術を求めているが、中国政府も反日感情を考慮して動けない。日本の大手企業も最新の技術を出したくないが、市場は膨大だ。隙間産業の我々もチャンスが到来している。