戻る
◆ 新規事業に目処2014/10/23 (Thu)

 定年がなく、働けるだけ働ける仕事の種を探して、20年以上過ごしてきましたが、昼間の日差しが痛く感じる度に“太陽を活用したソーラー発電”の仕事を身近に感じて、仕事の候補にしたいと思いました。当社の工場の照明も、ソーラー蓄電して使っていて、照明費はタダに近いです。電気代はこれからも、ますます上がると思います。電気代を安くする仕事は、ニーズに合うと思っているので、仕事になることは長年の夢でもあります。今回、買い取り制度が中止されて、「騙された」と戸惑いの声が上がっていますが、“太陽光発電促進付加金”の名目で、徴収した資金を使っても挫折することがわかりました。

 私達の本業は“地下水の濾過”で、停電が起きると井戸ポンプが動かないので、以前から地下水ポンプ用の発電システムの開発を進めて来ました。3.11の後、電気が信頼性を失って、値上げ分だけでも補える小規模ソーラー発電装置をつくって欲しいという声もあって、完成させました。ポンプの起動時には最低2kwの容量が必要で、この条件にあう蓄電装置を揃えると、一基100万円は超えます。企業として参入するにも、この市場は既に大手ハウスメ−カーの市場で、関心はありませんでした。

 最近、自然災害がところ構わず多発して、蓄電に関心が高まっています。ヒートポンプを使う輻射式冷暖房が、この蓄電システムで稼働すれば、冷暖房費がぐっと下がります。更に、家を断熱の技術と一体化させると、『新しい冷暖房システム』が完成するので、マーケットは広がると思っています。

 輻射パネルの技術水準も確立されて、ソーラー発電はより身近な節約術になりました。3.11以前は、東電ありきの政策が中心で、電気を消費することが大前提の、“電気の垂れ流し国家”でしたが、これからは使うお金もなくなって、節約型の時代になり、自己完結型の電気が欲しくなります。原発が再稼動すれば、余剰電力を無理矢理消費する生活に戻ってしまうと思います。しかし、電力の消費は伸びず、電気代だけが上がる、矛盾社会になると思います。

 ここ2年間、冬は温水、夏は冷水を流して輻射パネルの生活を体感しましたが、常に22℃〜24℃の範囲で室温が保たれ、更に家屋の断熱効率を高める塗料も塗りました。深夜料金も利用すると、冷暖房は大幅に抑えられるはずです。今回、つくば市主催の展示会では、輻射パネルを使ってPR致します。

 地下水の濾過も、実積が出来、東京や、地元の自治体で、美浦村からの依頼で、霞が浦の湖水を濾過出来る装置も展示します。国の認可が下りるまで少し時間がかかりましたが、湖水の濾過が出来るようになりました。味の素から、廃水処理の相談もきて、訪問してきましたが、一日250トンと大型装置です。

 私達の原点は、地下水の濾過なので、水を汲み上げる電源の開発は重要でした。周辺の技術も固まって、ソーラーパネルを使ったカーポート風の太陽光蓄電システムを完成させました。300Wのパネルを3枚、2kwのインバーターを備えた、ソーラー電源も開発し、キット販売を開始します。つくばの事務所の玄関に実物が完成しました。見て参考にして欲しいと思っています。

 再生エネルギーとは、自らがつくり出して自らが使うことに価値があると思います。エネルギーと水の濾過が出来ると、自立のチャンスと考えています。零細企業でも、個人でも取り組める仕事に絞っています。

 30年前に、田舎暮らしを考えてつくばに来て、東京との2重生活を始めました。30年前は砂煙が舞っていた町も、近代的な学園都市に変貌し、成長著しいつくば市になりました。しかし、周辺は過疎が迫って来て、住みやすい町も研究所の成果が、時代に追い付いていかなくなると、この町も危ないと思います。ロボット技術は進化し、遠隔操作で仕事が出来る時代で、個人の力が試されています。人口も減って、900万戸から1000万軒近い空き家が全国に広がっています。つくばでの生活も、技術があれば安心して暮らせますし、仕事の種も埋もれています。そうは言っても、今の不況感は深刻で、私が住む、新浦安とつくばは、人口も増えて比較的恵まれている地域ですが、不況が続くと研究費を削られるので、つくばに研究所を置く意味も無くなります。

 新浦安は、オリンピックを控えて、ディズニーランドに巨額の投資をするので、10年先までは見える極めて珍しい町ですが、現状維持がやっとだと思っています。アベノミクスが登場して、金を溢れさせましたが、株も怪しい動きですし、円安も悪い効果しか出ていないので、伸びは期待できません。ここが踏ん張りどころと、「原点回帰」を目指しています。

筆:川手恒義