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■ 頭が試されている2014/10/04 (Sat)

 この世の中、好景気と言う人もいるが、私は今の経済の先行きに悪い印象を抱いている。しかし、冷静に動向を見ていれば、チャンスもある。新しい試みとして、遠赤塗料を壁紙の上に塗っている。マイナスイオンの作用で、室内の空気が澄むと言う塗料を始め、3種類の塗料を手に入れ、特徴を活かしながら比較している。今回、博多にあるマンションまで出張させ、壁紙の上から直接に塗ることにした。当社で施工するので、壁紙と同等の金額で塗れるのか、コストと効果を知りたかった。生きた空気になるならこれに勝るものはないと思って取り組んでいるが、確かに効果がある。

 気に入った塗料は4種類あって、@遠赤塗料、A酸化チタンを含む塗料、B乾くとコンクリートになる強い塗料、これらの塗料を組み合わせて、新規の仕事に育てたいという野望がある。既に新浦安のマンションには、Bの塗料を下地にして、@の塗料を仕上げに使った。その場所に泊まって、遠赤の効果を試しているが、空気がさわやかで、特に断熱効果を肌で感じる。冬は暖房費が大幅に下がるのではないかと期待している。福岡は、中国の影響もあって、大気汚染が深刻だ。室内だけでも良い空気にしたいニーズはある。更に、輻射パネルを使うと埃が舞い上がらないので、快適だ。良い空気と、室温が一定に保たれると有難い。

 今は長寿が当たり前の社会になって、老人たち共通の恐怖は、時間の過ごし方だと思う。孤独も怖いが、寒暖の差も怖い。昔は、海を見ながら、時間潰しの仕事を見つける生き方を想定していたが、現実は予想以上に長生きしそうで、悩みは深刻だ。

 壁紙の上に塗るのは、H2ロケットの先端部に使われている断熱塗料で、保温性も高い。Aの、酸化チタンを含む塗料は、産総研が開発した塗料で、1年前から販売しているが、高過ぎて使う人は限られる。汚れを雨で洗い流す効果もある。船舶でも使われているので、錆にも使える。次は車の塗装に試してみる。コストは壁紙の2倍内に収まると採算にのる。

 ブログでも公開しているが、20年以上雨曝しの朽ち果てた車の補修に、Bを塗って修復したが、外観にAの新しい塗料を塗って見る。新浦安の室内環境も上々で、快適性が増し、断熱性も上がったので契約の㌂数を下げる予定でいる。両マンションとも、リゾ―ト風で、海に近い。福岡はPM2.5の汚染で窓も開けられないと聞く。窓を閉めた状態でもおいしい空気が吸える環境は有難い。下地塗料は、当社が5年前から使っている塗料で、炭素繊維が含まれ、錆に強く亀裂が生じにくい。快適な空間づくりは、当社が取り組む防災に次ぐ仕事になりそうだ。この不況の中、空気質を改善する仕事は、目立たない仕事だが、数年後、水と同様、重要な仕事になると見ている。

 私は46歳で独立してから25年経つ。その大半を、水の仕事で貫いて来たが、当時は、水が仕事になるとは誰も予想しなかった。水道屋さんと見られて冷笑されもしたが、水は有望業種になった。次は大気汚染だ。中国も深刻で、この問題の扱いを誤ると国が崩壊する。

 木曽御嶽山が水蒸気噴火し、戦後最大の死者が出た。突然噴火を起こし、青空に映える紅葉を楽しんだ平和が吹き飛んだ。一瞬で地獄に突き落とされた思いだ。一方で、NHKでは老人破綻が特集されて、複雑な気持ちで見ていた。老人達は、生きたくないのに長生きしている。山で死んだ人は、生きたいと懸命にもがいたと思う。私自身も3歳で被爆して、生き残り、今も全身手術を受けてボロボロで、医師から、心臓が30%しか働いていないと告げられる始末だが、何とか生きている。生と死は複雑だ。

 スタッフに、ソーラーの仕事を指示した。物が売れない時代だが、不思議とソーラー発電は、秘めた人気がある。国が先導した“売電”は、予想より早く終わりそうだし、いよいよ自家発電の時代が来る。売電は、小さな会社が取り組んでも意味なしと割り切って、専ら技術の蓄積に留めて来た。以前から考えていた案で、簡単に組みたてられるソーラーパネルの筐体をキット化して、カーポートでも使える大きさの筐体をつくった。興味のある方は、是非ブログの動画を見てほしい。二の宮のショールームのアプローチは、車が3台置けるスペースがある。都会では考えられない広い空間で、簡単にソーラーガレージが組み立てられると、災害時に役立つと思った。

 この計画は3年前に考えていたが、水の仕事が忙しく、私も入院して時間がなくのびのびになっていた。1kw程度の補助電源がガレージで電気が生まれると役に立つ。ここに来て不況感が深まって注文が途絶えだし、このチャンスにソーラーを玄関につけて見たが好評で、取り付け中に見積の依頼があった。

 豪雨、洪水、土砂災害、水不足と取り巻く環境は厳しい。1kwの発電でも災害時は有難いと思う。水が濾過出来、ソーラーガレージが完成すると自給自足の一歩が踏み出せる。

 炭素繊維を含む塗料も実用化し、プールに塗って5年以上経つたが、びくともしていない。表面処理のマーケットは広いし、ノウハウも積み上がり、マンションも成功し、天井を塗れるガンも揃い、スタッフの自信になって、目処が立ち出した。

 お世話になった医師宅に、コンクリート製で、車が4台置けるガレージがあるが、ひび割れして、補修が追い付かないと相談があった。割れ目補修に絞って受注することも出来ると告げた。この不況は、案外当社を変身させるかも知れない。

筆:川手恒義