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■ 日々感謝し、回復に向かっている2014/06/24 (Tue)

 地下水を綺麗にする仕事は、世の中の仕事の中では裏方に属する地味な仕事だと思う。でも、飲めない水が飲めるレベルになるのを見ると、この仕事は凄いと自賛する時が多々ある。仕事は、困りごと贅沢心から生まれる。それぞれのニーズをクリアにして客先からお金を頂く喜びは醍醐味だと思う。難しい仕事ほど解決すると喜んでもらえるので、なるべくなら請けることにしている。

 先般、福島原発の半径20q圏内で、未だ放射線量の値が高く、居住禁止地区の南相馬市の方から浄水装置がほしいと連絡があって伺った。居住出来ない地域に浄水器が必要なのか不思議に感じたが、私は除染の残土処理に関心があって、機会がなければ行くこともない土地だし、豪雨との予報の中、出かけた。現場は郡山で降りて一般山道を迂回して向かった。報道されている内容と、現地にどれほどの違いがあるのか、確かめたかったので、若手を同伴した。現地に近づくにつれて、畑に積まれ野曝し状態に放置された残土が各箇所に放置されていた。

 先日“石原坊ちゃん”が、中間保管場所の問題で金目発言をして、福島の関係者に謝罪に出掛けた日だった。「最後は金目」は本心だと思うが、本当に“金”で解決できるのか、現地の空気が知りたかった。残土の保管は、今の侭では地下水の汚染につながるし土壌も汚染される。残土の量は膨大で、1日、1000台のダンプカーで中間保管場所に運ぶだけで10年はかかる量だと言う。「金目の話が決め手」と言っても、中間保管場所の建設も未着工だし、完成までには10年はかかる絶望的数量だし、保管されている袋の寿命も5年が限界だ。ダンプが狭い道を走れるとは思えないし、現実は畑に放置し続けても、10年後は人口も減って、汚染の話題すら忘れ、保管場所には訪れる人もなく自然消滅を狙っているとしか思えない。

 訪問した小高区は、昼間は自由に入れるが、夜間の宿泊は禁止されている。まだ、街には解体を待つ家屋が3000軒もあって、手つかずで残されていた。焼却炉をつくって3年で燃やすと言っていたが、現地の人たちはとても信じられないと言う。

 世間では“ワールドカップ”の報道で盛り上っているが、マスコミにとっては特需で、報道も加熱して狂乱的だ。サッカー好きの私でもうんざりするが、一方では、確実に拡がっている放射能汚染には目を塞いで、むしろ政府が先導して、マスコミも国民も“ワールドカップ”で大騒ぎして重大な問題をひた隠しているとしか見えない。にわかファンも日本が負けると引き潮のように消え、選手も関係者も忘れ去られ、また新しいスターが出て新しい勝負事が始まる。ビジネス同様、勝ってこそ浮かぶ世界だ。放射能汚染はこれから30年以上続き、地下水や土壌の汚染はリセットされない。

 世界でも、ワールドカップの陰では、きな臭い動きが見え、イラクの動向次第で日本にも影響が及ぶ。燃料費は間違いなく高騰し電気代も上がる。原発再稼動の動きが盛り上がって、除染問題は忘れられ闇から闇に処理されるだろう。

 若者たちを中心に、ワールドカップで大騒ぎの中、政府では集団的自衛権の解釈変更を着々と進めていて、近い将来、顧問団の名で米軍と共同で、イラクへ自衛隊の派遣を要請される可能性すらある。集団的自衛権とは日本国民に、死を覚悟せよと言う話なのに、若者世論が動かない。
 安倍さんも、あんなにむきになって、敵を殺すパスポートが欲しいのか、彼の真意は伝わってこない。一方、日本には数百兆円ものタンス預金があると言うし、消費税が上がり、物価が上がっても動じない。1000兆円を越す債務も平気だし、振込め詐欺も減らない。

 自民の横暴さと、とにかく戦争が好きな議員が多いことには驚く。都議の女性蔑視の野次も奢りだし、発言をした都議を見たが、いい背広がやたらと目立った。犯人を市中引き回しの動きも見せているが、選挙で落とすのが筋で、都民の民度を上げて欲しい。安倍さんが戦争の準備を急ぐ相手はどの国なのか、安倍さんを瀬戸際まで追いつめている国は中国なのか?北朝鮮なのか?どの国に脅えているのか、知りたい。仮に“中国”と決めているのなら、勝ち目はないし、曖昧な想定で論議してまで、自衛隊を戦争に駆り立てないで欲しい。案外、アメリカの脅しで動いているのではと思ってしまう。

 韓国も、私自身も何度も訪れて仕事もした。今は、日本の領海まで入って射撃訓練をする。政府は随時“遺憾”の言葉で濁すが、友好国と見ていたニュージーランドの首相までも、TPPから日本を外せと言う。安倍外交は、実は「飛行機乗り放題外交」で、海外から嫌われているのではないかと心配になる。この嫌悪感の気配が彼を動かし焦りを生んでいるのかも知れない。

 私事だが、7月8日で退院して3か月が経つ。癌の手術は大変だったが、名医に頼んで手術をうけて乗り越え予定よりも早く回復に向かっている。肺と心臓に水が500mLも溜まって、呼吸がしにくい問題も、透析で水を抜いて克服し、私の状態を知る客から励まされ耐えられた。

 美浦村役場の打ち合わせは忘れることが出来ない思い出になった。3階まで階段で登るので、よじ登る思いで仕事をこなした。台東区の大規模装置も入札条件が厳しかったが、採算性よりも最高水準の装置の仕様を提示して入札に勝った。この入札の勝利は勇気を与えてくれた。開店間近で急ぐファミリーマートからも、浄水を頼まれて、緊急に製作して喜ばれた。30℃を越す厳しい暑さにもボロボロの身体なのに案外耐えている。

 7日の土曜日、新浦安のマンション内にガイナを塗った室内を見に出かけた。退院後、久々の一人旅で、バスで上野まで出かけたが、最初、バスに乗る際、足に力が入らず、やっとよじ登る状態で乗れた。負けん気が出て、上野からアメ横を歩いて御徒町駅までふらふらの状態で歩いてJRで有楽町まで行き、新浦安までたどり着けた。人間、「生きたい」と思えば何とかなるもので、動く以外治療法はないと思い、とにかく動いて食欲を喚起している。

 マンションの室内を見たが、壁紙を貼るより良かった。ガイナ塗料に替えて遠赤の効果で空気がきれいになると言うので、実際の空気を吸いに行った。福岡にも、海に面したマンションがあるので、PM2.5対策に輻射パネルを使った冷温水暖房機をつける計画でいる。
 福岡から、浄水装置を買いたいと見えた若い社長が、輻射パネルを見て、これはいいと言われた。輻射パネルは九州が発生の地で、現地では今でも導入に数百万かかると言う。代理店も出来たが価格が高かった。PM2.5対策や、安く導入できるなら、案外仕事になると思う。

 超純水装置を10台近く納入した得意先の会社社長から、アイデアの相談話があって川越を訪れたが、客先の当社の評価は上々だった。大型の装置に移行が進んで、3月の決算は良かったが、このまま順調に進むとは思えない。日本は確実に貧乏国になっているが政府の数値が良すぎて全てが陰謀に近い感じがする。小資本で生きられる地下水の仕事は残ると見ているが、女性軍には、塗料をベースに表面処理の仕事も考えて投資もしている。どう世間が動くか見ているが、冷凍庫に塗料を塗って仕上げて見たが関心度は全くなかった。上手く行っても失敗しても懲りないのが川手流だ。

筆:川手恒義