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■ 増税、不況、きな臭い世相2014/02/24 (Mon)

 ソチオリンピックも無事に終わった。冬のスポーツは、馴染のないものが多く、興味も薄かったが、想像した以上に素晴らしかった。当初は、プーチンの国威昂揚の為のオリンピックと揶揄されたり、欧米が人権問題で開会式をボイコットしたり、スポーツに5兆円もの巨額の資金を使うと批判されて、悪意ある報道が多かったが、私はとにかく、スポーツの持つ臨場感に魅せられた。アスリートにとっては人生を決める大会で、勝者は輝き、敗者は消えさる厳しさも見えた。

 ソチオリンピックの時とは逆に、“アベノミクス”が、登場した時は、大いに期待した。しかし最近は、悪い現象が目立ち、既に期待感はない。旧正月も終わって海外の仕事も動きだして、ベトナムの会社と、現地の浄水と廃水処理のアドバイスを求められて契約し、概要をまとめている。私は、欲を出してまで海外進出を考えてはいないが、日本の将来を考えると、仕事量が減り、スケールも小さくなって、やがては仕事がなくなる恐れもあると見越して、引き受けた。日本のものづくりは停滞して、退屈だし、刺激が欲しい気持ちもあって、仕事にまとまれば幸いだし、準備も出来ているので、嬉々として取り組んでいる。

 依頼主がベトナムなので、安価な廃水処理のプラントをつくらないと入札に勝てないと考えて、MBRのユニットを工夫してみたいと思っている。私達、零細企業が海外を相手に仕事をすると、気になるのが、中国との関係だ。多分、安倍首相は、薄々でも気がついての行動だと思うが、とにかく評判が悪い。私ですら首相の頭の中に、“日本国”はあっても、“日本国民”はないとしか思えない節がある。アメリカに前のめりに見えるが、実は中国とアメリカの蜜月関係を羨んだ行動にさえ見えて、とても危なっかしい。誰の目から見ても、日本は転落寸前の国で、博打に近い政策を打たないと活路が見えないのも事実だが、一人よがりの行動が際立って、就任当初より底が浅く見える。アメリカの選択は中国で、日本のことなど頭にないと思った方が正しい。

 今は、憲法をこじつけるようなことをして、存在感を出すことに執着するより、経済に専念して、日本が生きる力をつけることが大切で“アベノミクス”の終焉の幕をいかに下すか、を考える時期だと思う。「集団的自衛権」が論議を呼んでいるが、“アベイズム”つまり、軍事に重きを置く政策で、10年前にはアメリカの強い要望であったと思うが、今は形だけの外交手段と見ていて、安倍さんの感覚とは大いにずれて、政権周囲から不協和音が響きだした。“アベノミクス”は、財界と右寄りのマスコミが煽った政策で、日本が豊かになる政策ではない。私の周辺で「儲けた」と言う話は聞かれないし、円安効果も実はない。
 安倍さん自身が“アベノミクス”に見切りをつけ、見せかけ外交で世論を欺いているだけのことで、日本人の大半は疑問に感じていても、沈没を防ぐ方法が見当たらないので、“見て見ぬふり”をしているだけだと思う。中国包囲網外交も所詮、無理だし、軽自動車を乗り回すように専用機を乗り回して外国を訪れても無駄使いにしか見えないので止めた方が良い。

 首相と言う立場がそうさせるか、自信にあふれているが、説明が分かりにくい。祖父の代からの政治一家で育ったせいか、取り巻きには人気があるらしい。周到に根回しして国会を乗り切る運営手法は、1級のプロだ。国民に選ばれた内閣だから、何でも出来ると豪語する。私は、どうぞ、好きにされたらと言う心境になる。しかし、アメリカでさえ安倍氏の言動に距離を置きだしていて、深追いは止めて欲しい。

 私の最大の関心事は、福島の汚染水だ。とても大きな問題なのに、報道記事も小さい。今は“水漏れ”ですませているが、いずれタンクのシール部分が劣化して、大量の汚染水が滝の如く流れ出る日も近い。これほど危険な汚染水を大量に抱えているのに、危機を報じないとしたら、マスコミも同罪に等しいと思う。

 雪が降れば道が埋まり、生活ラインがストップするインフラ、東京に留めを刺すには刃物はいらないと、証明された思いだ。地震も、富士山も噴火も脅しを越えた警告が増えだした。しかし、水の仕事は順調で有難い。ブータンの仕事も上手くいき、ベトナムも見え出して、水処理の原案を立案している。日本流の仕様を押し付けても話にならないので、日本的なキメ細かい手法を取り入れた仕様をまとめている。
 例えば、日本で1000人槽の廃水処理槽をつくると、費用が3000万から5000万円はかかる。これでは予算に合わないので、現地の金額を調べてもらうと、『底がセメントで、側面は煉瓦とセメントで作ります。鉄筋入りです。100トンの水槽350,000円程度で作れるそうです。整地費用などは含まれていません。掘って水槽をつくる場合でも、1,000,000円はかからないと思います。』と返事がきた。世界で戦うということは、この安さとの戦いが待っているということになる。

 最近、日本での客先も広がって−20℃の北海道にも出向き、メンテナンスをこなして、今回は、岡山、福岡、大分と回って貰った。岡山は、食品会社に納入する最終打ち合わせだ。岡山に納める装置は、フッ素、更に塩化ナトリウムの強い水の濾過に使う、最上級の装置として完成した。エアレーション、10in膜、RO装置も備え、合計3基が内定している。

 つくばの関彰グループが請けたコーヒーチェーン店に納める装置も仕上がった。地元で食品関係は吉野家に続き、2基目。並行し、別枠の仕事で、大学向けの自動証明書発行器の筐体3台を新日鉄から受注した。全国の大学に100台近く納めている水以外の仕事で、当社唯一の請負仕事になる。かすみがうら市の養鶏場から、時間2〜3tの濾過設備を受注し、頭金が入金された。
 冬の寒さが厳しい中、大型の受注が決まっている。寒さは世界的で、経済にまで影響を与えて深刻だ。良く善戦していると思うが、我々は一皮剥けばフリーターで、寒くても、仕事があればどこへでも行くが、想像を超えた自然災害に見舞われる昨今なので、自己防衛の必要性を求められると実感する。

 社会保障や福祉が充実してインフラが整備されているとか、日本は金持ちで、技術大国とか、日本人は優秀だと教えられてきたが、雪で生活が出来なくなる、脆弱な国の仕組みが目立つ。そんな惨状の中、新都知事から、「東京で世界一のオリンピックをやる」と勇ましい叫び声が聞こえてくるが、戯言に聞こえる。日本の劣化を知って、足元を固めないと本当に日本は沈没する。

 41歳にして銀メダルを掴みとったベテラン選手もいるが、今回、前評判としてメダルが期待されていた以外の選手のメダル獲得が、半数をしめた。全く知らない若者たちが、メダルを獲得するという、驚きを超える喜びがあるが、マスコミの調査不足なのか、始めから視聴率ありきの報道なのか、取材が偏り過ぎていることを、如実に表している。浅田真央さんの演技も、本当に良かった。ここ数年、日本が沈没状態になっても、彼らが育つ10年後の日本は、再び浮上する予感がする。

 貿易赤字が膨れあがっているが、「日本製が売れない状態」を、企業が自らの力で克服しないと、沈没する。安く物を作ったとしても、今の中国には勝てないし、日本人の生活スタイルを根本的に変えないと、貿易では生きては行けない時代になっている。貧困生活でも、水があれば生き残れるし、太陽を活用すれば50%は確実に節電できる技術が、日本にはある。それを思いだして、とにかくがむしゃらに働くしかない。どうせ売れないのなら、徹底して働いて無駄を省き、知恵を磨き、安くつくつて、海外でも売れる価格にすると拓けるはずだ。
 富裕層にはフル装備、お金のない客には最低限の条件をクリアにする製品を提供する。オリジナル性にこだわる前に、買う側に力がなくなった今、客が望むスペックにあった価格帯の商品を提供することも考えている。

 円安と株高で、デフレ経済からの脱出というシナリオだったが、確かに物価は高くなったが、景気は悪く、増税され、庶民の負担は限りなく大きくなった。更に“アベイズム”から勇ましい話が広まり、日本と中国が世界中で注目されて、国民は嫌な空気に巻き込まれている。私も、両国の関係が冷え込むと仕入れに支障が出て来るので、影響を受ける。「アベノミクス」の背後に、ナショナリスト的な目標があることに批判が集まっているが、ここ2年は改善されることはないと諦めている。賃金上昇も怪しくなってTPPも押し切られて生活向上より、淘汰が始まると思う。
 購買力も落ち、物が売れないと言うより、私は欲しい物がない。さて、どうするかを考えて、「輻射パネル」を開発したが、何故か売る気持ちにならない。単価が安く、採算に乗らないので様子見だが、電気も喰うので当分、頼まれたら販売する規模で考えている。

 やがては、中国がアメリカを抜き、世界一の軍事大国になるだろう。安倍さんは中国に立ち向かう雰囲気だが、所詮は無理だ。しかし、世界の脅威となる中国の軍事も、世界経済が停滞すると、止まらざるを得なくなる。PM2.5などの環境問題も解決しないと、どの国に勝っても、住む人がいなくなる。