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◆ 静岡と新しい動き2003/08/04 (Mon)


8月3日(日)
 朝10時から静岡の森下さん宅に商談の確認と井戸水の状況調査を兼ねて出かけた。
 途中、東名高速が大停滞して5時間ほどかけて現場に到着した。
 近代的な建築物の家に驚いた。
 1500坪の敷地にアメリカの邸宅を連想させるユニークな住居であった。
 平屋で建物だけで150坪ほど、アメリカの雰囲気が漂っていた。
 客先の要望は、100万円を切って欲しいとのことで、水の状態は臭いと砂と少しガスが混じった状態で、最近特に井戸水で見られる状況であった。

 大阪のホテルで、総額700万で井戸水の浄化の契約をしたが、あまりにも水質が悪く、途中で失敗に終わった経験があったので、UF膜の開発に取り組んできた。
 8平米の膜を2本使って、あとは活性炭と紫外線ランプ、最後に流体磁場をセットして活性水に仕上げる設備内容を説明した。
 客先の意見は、素人でわからないので任せる、という返答をいただいた。

 私達の仕事は、飲めない水を飲料水のレベルまで持っていけるので、非常にうまくいくと、意義深い仕事で本当に喜んでもらえる。
 昨年までは、樹脂で浄化する方法しかなかったが、大型UF膜の開発で非常にコンパクトで高性能な浄化システムが完成できて非常にありがたい。

 帰り、大渋滞の中、帰宅したのは11時。
 重病の私にとってロサンゼルスに出かけるくらいの時間、車に乗っていたと思うと大変な道のりであった。


 電気で殺菌をする装置の調査を続けていると、少しずつ私が理想とする機械の概要が浮かんできた。

 中空薄膜の孔の大きさは0.3ミクロンぐらいで、詰まる物質はほとんどがバクテリアである。
 バクテリアを電気的に殺菌をすることができれば、非常に面白い浄化システムができるので、前々からこの方式を考えていたが、少しずつ新しい浄化システムのめどが立ってきた。
 約10年ほど前にやはりパルス方式で、殺菌をする装置を海外から輸入して山中湖の温泉や茨城の下妻の鍍金工場等に販売したが、思ったより悪い結果が出ていたので、その経験を踏まえて、電極の開発を考えていた。

 たまたま当社が販売する超純水設備のプロセスの中で、整流器を使って超純水を造る工程があるが日本の整流器メーカーにオリジナルで作ってもらっているので、そのメーカーに頼んで独自の電気で殺菌をする技術を考えている。

 日本イオンという電解殺菌メーカーの社長に私の計画を話すと、非常に興味を持って応対してくれたので、お互いに技術を出し合って、新しい製造設備の開発を始めたいと思っている。


 今日から中川化学装置の会社から技術者が1名当社に出向の形で来ることが決まった。
 この技術者は海外経験も豊富で、電気、配管、一連の製造技術は身に付けているので、非常に大きな戦力になる。
 当社と提携先の中川化学とが共に力を出し合って、浄化プロセスから排水プロセスまで一貫した装置の製造販売とメンテナンス体制が整った形となり、今後新しい市場分野に乗り出していけると確信している。