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◆ 10月初旬2003/10/03 (Fri)

 長野にメンテに出かけた。
 お餅を作って私達を迎えてくれた。
 水の仕事の楽しさは、生活に直結しているために、うまく浄水が成功すると、家族ぐるみの付き合いになる。
 だから、損得抜きで高速道路を走ってメンテに出かけている。


 話は変わるが、イラクに自衛隊を派遣する問題があって、自衛隊の関係者にどうなっているのか?と聞いてみた。
 日給はどれくらいプラスされるのか?と聞くと、約1日1万3000円くらいになるらしい。
 半年間の契約で、だいたい小型の車が1台買えると言っていた。
 アメリカ軍がイラクに派遣されているが、最前線の兵隊は1ヶ月の給与が8万円〜10万円である。
 日本人の自衛官にはたぶん、世界で最高クラスの賃金をもらっている計算になる。
 今度ブッシュ氏が来て、イラク復興のために約1兆円の金を出す可能性が噂として飛んでいるが、ブッシュ氏同様小泉氏も大変な泥沼に踏み込んだようだ。

 なぜ私がこのことをこういう欄で書くのかというと、日本人は特に日本の政治家の方々は少し、生活観がずれているような気がしてならないからである。

 日本が世界で第2の経済国であるとか、優秀な民族であるとか、生産性が高いとか、昔の良い所の残像が残って、日本の本当の実態がわからない形で進んでいるように思える。
 世界で第2位の国連の資金の分担金においても、約2割のお金を出しているのに、全く日本は世界から相手にされていない。

 ある調査によれば、日本は30番目にランクインしているらしい。
 小泉氏がもし、日本の現状を本当に知っていたら、国連の分担金も30番ぐらいの金額にすべきだと思うし、ヨーロッパ全体で数百億の金しかイラクに出さないという現状から、なぜこれほど借金まみれの国が1兆円近い金を毎年出すという愚かな判断をするのか、理解できない。

 つまり、何を言いたいのかというと、私達が日常営業を続けている井戸水の浄化のプラントを考える時、数十万の金額を払える人が何人いるのか?
 生活の最も大事な生活水に投資するお金が全くない人々がいっぱいいるのに、あまりにもギャップの有様を営業の生活の中から見て、非常に嘆かわしいと思う。

 この苦境の社会を脱するには社会の現在あるルールから逸脱する方が、よっぽど未来が開けて見える。
 私は世間の人より、少し異なった視点から物を見て、この不況期を最大のチャンスとし、新製品に関して高性能のレベルの商品を、誰も他のメーカーが追従できないコストで製造するようにしている。

 殺菌水やUF膜の開発、井戸水浄化や雨水や河川の水を浄化して殺菌できるシステムを開発しているのかというと、イラク戦争が始まる前に、米軍の関係者から約1000台の緊急時に対応できる浄水器の発注を受けたが、到底零細企業の当社では受注することができなかったからである。

 その時は大して何とも感じなかったが、その後時間が経つにつれて、イラクの現状が報道されるにつれ、安く、メンテが楽で浄水殺菌できる装置がなぜ作れなかったのか?と反省し、純水で作る濃縮殺菌水の開発に取り組んだ。

 予想通り、純水で電気分解する方式を採用した所、濃度が6500ppmの高濃度のNaOCl、つまり次亜塩酸ソーダ(NaOCl)が100リットルの濃縮液が完成した。
 つまり、飲料水に添加した場合、0.1ppmの残留塩素として計算した場合、約6500倍の水を殺菌する膨大な濃縮液が完成したことになる。
 家庭用で作れるアルカリイオン水でも、だいたい30ppm位が最高濃度だから、弱アルカリの高濃度の濃縮殺菌液が完成したので、広範囲な需要が想定され、濃縮液単体を販売する世界初の自動販売機で、濃縮殺菌液が購入できる新しい製品の開発に着手している。

 私が1991年頃に日本で初めて水の自動販売機の開発をしたが、当時は約数億の金をつぎ込んで市場開拓の努力をしたが、息切れしそのほとんどを撤退をしたが、その後大手メーカーが進出して、いまや日本のスーパーにことごとく水の自動販売機が普及している。

 しかし、そのほとんどの自動販売機は細菌の問題が解決していない。
 表向きは料理水や、クッキングウォーターの名前で偽って客寄せのためにタダで販売しているが、メーカーもメンテのコストの問題、消費者側のスーパーの方は非常に高価な機械になるので、双方に問題を抱えながら、実態は動いている。

 殺菌の問題が解決すれば、メンテナンスのコストが下がれば、容器公害等、社会的に素晴らしいシステムになるのであるが、なかなか解決しない。

 私達が開発した殺菌水は、塩素と違ってガス化しないために10ppm位の濃度を持っていても、塩素の臭いがしないし、最終的には水に戻るので自然に優しい殺菌方法として今後、大きなヒット商品になる可能性がある。
 サンヨーさんや雪印さん、同和さん、大手が手がけている機械は、500万から大型に及んでは1000万位するが、当社は世界有数なこの分野のメーカーに頼んで、部品だけを送ってもらって試作したところ、非常に簡単にできたので、装置を売るより濃縮液を売る方が他のメーカーを刺激しないため、そちらの方を選択しようと思っている。
 その中で、私達と仲良くお付き合いできるお客さんがいれば、(本音を言えば)販売価格を黙っていてもらえれば、こっそりと販売してもいいと思っている。

 
 次に東京にショールームを出す計画がある。
 来年の4月頃に新日鉄を退職した人が私のビジネスをやりたいと言って来ているので、その人達が働きやすい環境を考えて、ショールームを東京に解説しようと思っている。

 その前に、この装置を特殊なトラックに全超純水製造プラントと緊急飲料水製造装置を組み込んだ災害にも対応できる移動式純水殺菌水の殺菌装置を組み込んだ、特殊なトラックを製造することを決めて、着手している。
 動く広告塔として、時には製造工場の水を超純水に変えてあげる純水請負業、場合によってその車両ごとレンタルをして製造ラインの純水ラインが地震等で動けなくなった時に緊急に配備できる機動的な形を想定して、ここ数ヶ月以内に東京都においてデモンストレーションを開始したいと思っている。