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◆ 1月20日2004/01/22 (Thu)

 朝、NHKを見ていて、東京でベンチャービジネスの展示会の報道があった。

 早速、個人事業主を目指している友人に電話をして、水野君と3人で展示会に訪れた。
 アイデアや商品に関しておもしろい工夫が施されていて、興味深い出展が多くあるが、これが永続的、いや、永続的といっても2、3年のスパンでビジネスにつながるかというと、甚だ寂しい思いがした。
 毎月でもこういう催しをして、どんどん日本全国から新しいベンチャービジネスを育てるために、もっと回数を多くして切磋琢磨していかないと、新しい技術や次の次世代を担える商売の種としては、育ちようがない。
 このショーは、ショーのためのショーであって、アメリカやヨーロッパに見られるビジネスショーから比べて、貧弱な思いがした。
 韓国のビジネスショーを訪られたらいいと思うが、もっと進んだ恐ろしいほどの迫力に満ちた案件が2、3見受けられる。
 また、中国のビジネスショーも同様で、非常に進歩した技術を展示している。
 私たちがいつも出展しているビジネスショーは、1ブース最低35万以上するし、2ブースを借りて飾り付けを施すとなれば最低でも出展費用としては100万を軽く超えてしまう。
 このベンチャービジネスショーは、600社以上の応募の中から選ばれた250社が集っていて、出展費用は無料とのことだ。
 無料だから程度が低いのではない。
 政府や東京都、地方自治体等がベンチャービジネスを育成するという目的があるのであれば、逆に出展者の人気投票でもして補助金や技術支援費用を貸し付けるくらいの思い切った形の展示会をしたら、少しはベンチャービジネスの育成に寄与するのではないかと思う。
 私もいろいろな商品を開発しているが、正直言ってあまり驚異的なブースが見当たらなかったので、来年あたり開発の一部を社員訓練のために、出展を考えてみようと思っている。
 また、近い未来に、2年に1度、オランダで開かれる、世界中から参加する超有名な水の展示会(出場資格があって毎回招待されているが、あまりにも費用がかさむために参加していない)に出展を計画している。


 インターネットのアジアの掲示板に、時間10トンの超純水装置の情報を韓国の代理店を通じて掲載したら、シリアから問い合わせが早速届いた。
 インターネットによるグローバルな情報の流れの速さと、広域的な力には正直驚いている。


 話は変わるが、商売のつながりより相手方の宣伝になると思うので、実名で情報を伝えたい。
 神奈川県(東名の川崎インターチェンジから10分ほどにある)の田園スイミングスクールを訪れた。
 そちらとは、2、3回、上水道の水を井戸水に切り替えるために、相談のやりとりがあった。
 私はその内容について、非常に興味を持った。
 塩素殺菌をやめ、最新の酸化還元水(サンヨーさんの機械)を導入し、三菱重工業のオゾン殺菌を追加して、それに砂ろ過とセラミックフィルターを併用した最新鋭の浄化設備を兼ねたプールとして運営されているというのである。
 私は、これほどの設備投資をして水を浄化し、子供たちの健康を守っている経営姿勢に興味を持ち、ぜひ見学したいと思った。

 見学へ出かけたところ、想像とは違い(これほどの設備を入れているので、豪華なスイミングプールを想像していた)、駐車場がわかりにくく、古い施設であった。
 ところが、応対に出た若いスタッフは動きがきびきびとして、非常にマナーが良く、驚いてしまった。

 私は別に営業をして機械を買ってもらおうと思っていないが、誰が考えても水の設備の業者として営業活動の一環として訪問していることには違いはない。
 私は常々、売る方も買う方も常に平等であると主張している。
 媚びへつらって販売をするというのは、いささかその実利益優先の考え方でゴマをすり、頭をたれて売りまくる姿勢になるが、買う方も売る方も平等であれば、正確な情報をお互いに交わし、より役立つ設備の売買が可能になると信じているからである。

 このプールの古さと新しい設備の投資のギャップを疑問に思い、伺ってみると、約30年前に先代の経営者が子供たちに道徳の教育を行うために、幼稚園を設立されたという。
 その幼稚園設立と同時に、道徳とスポーツの意義を教えるために(スポーツを教えるために)プールを開設されたという。
 今日、子供が減ったといっても、この幼稚園に入学するには3日間も徹夜で並ぶほどの盛況で、最高クラスの人気幼稚園である。

 プールの責任者の方から、花粉症やアトピー、そういった子供たちの病気を治すために、もっとすごい水の開発ができないかとの質問があった。
 あまり宣伝はしていないが、当社はマイクロクラスター水の機械を水に興味のある人に限定的に販売している。
 プールやお風呂等の水をマイクロクラスター水を使ったものにするというのが、私の水の仕事の大きな目標の1つである。
 しかし、マイクロクラスターの機械を売るといっても、非常に高価な品物で、目に見えるデータを表示できない問題があり、一種の宗教じみた製品であるため、よほど水を見極めた人にしか販売をしていない。
 茨城県つくば市で今年中にウォーターステーションを作る計画を進めている。
 この建物に付随する風呂には磁気水とマイクロクラスター水を使った、たぶん日本で1番贅沢なプールを兼ねた風呂を作る計画で、全ての問題点を整理しながら、計画を進めている。
 つまり、体験をさせないと分からないし、世の中数字や理屈で解決できない問題があるということを実証するモデルケースを作りたいと考えている。

 プールの責任者の方も、実験でその装置を使いたいと希望しているが、マイクロクラスター水の機械は、おいそれと貸し渡すほどの安い装置ではない。
 しかし、いずれ私たちが売り上げを伸ばし、力をつけた暁には1台デモで使えるようなものを用意して、このプールに設置して、アトピーや花粉症にどれほど効果があるか、実験したいと思っている。

 私たちの仕事の楽しみは、営業に行っていろんな人に会えることが楽しみの一つである。
 厳しい世相の中で、幼稚園やプールの経営において、最新の設備を導入し、最高の水を求める経営者が日本にいると思うと、私たちの仕事は非常に意義深い職種と誇りに思っている。