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■ 緊急提言2012/05/19 (Sat)

 『関東の浄水場の水道水から水質基準を超える有害物質のホルムアルデヒドが検出された問題で群馬県は19日、千代田町の東部地域水道浄水場で取水を18日夜から停止したと発表した。19日午前に再開したが、取水停止は再開分も含め千葉、埼玉、群馬3県に拡大した。この影響で千葉県野田市全域と柏市内で断水した。』

 従来から、蓄電池でRO純水器を稼働させる開発を進めていて、いつでも投入出来る状態にあるので、汚染問題の推移を注視している。当社の蓄電システムは、井戸ポンプを、停電時でも稼働出来るように開発して来た。ソーラーの仕事も、この考え方がベースになっているので、売電方式のソーラービジネスとは距離を置いている。

 蓄電式のRO純水器も、これと同じ思想で、水道に直結するシステムではなく、貯め水を浄水する装置にしている。例え何が起きても、水自体が全くないという状態は滅多にない。緊急時を考えて、風呂の浴槽に水を溜めておけば、蓄電した電気でポンプを稼働させてその水を汲み上げて、RO膜で純水の浄水が出来る。水道水との配管を必要としないので、井戸水などがあれば、日常使いとしても、簡単にバケツに溜めて、簡単に浄水出来る形にした。

 外国では、水道水を飲用したり、調理に使うということの方が、珍しい。パナソニックが、インドネシアで販売を始めた洗濯機には、給水口がない。水道から洗濯機に給水する習慣がないので、必要ないからだ。こうした世界的な常識をベースに開発を進めているので、水道水を直接濾過する方式よりも、一旦バケツなどに溜めて、その水を濾過する方がはるかに現実的だと考えてきた。もともとは、「中国の炭鉱の水を濾過してほしい」という注文から発想されて、水原と直接配管するようなことはせずに、濾過する方法を考えて来た。

 19日の朝に、大々的にホルムアルデヒドの汚染問題が報道されたが、報道する方も、水の知識の浅い人が多くて、活性炭で簡単に取れるようなことを言っているが、現実は利根川水の採取を停止させて、野田市、柏市では断水しているという。水道の場合は、供給されなくなると、どんなに優れた浄水器があっても、意味がない。

 3.11の原発事故により、水道水の放射能汚染の問題が起きたことに対応して、前処理にUF膜を使った、36VのROポンプを稼働させる装置の開発を終えているので、今回の問題に対しても、蓄電池とROの純水器を組み合わせた、手作りの装置を、興味のある人には、低価格で縁故販売したいと考えている。

 “水道”は決して安全とは思えない。今回のように水源になる川が汚染されると、現実では全く濾過出来ない構造になっている。処理施設によってもかなり違うと噂されているが、要は、川の水を汲み上げ、時間をかけて沈殿・生物処理して、活性炭を通して、後は塩素で滅菌する以外の浄化はほとんどなされていない。これで、「安全な水だ」と言い切れる方がおかしいと思う。

 埼玉や東京、大阪では、高度処理の名のもとに、“オゾン”で水をきれいにすると宣伝しているが、この話も厳密に言えば、“安全”とは程遠い。塩素の1000倍もする殺菌能力をもつガスを、水に投入して、強烈に酸化反応を起こさせて不純物を取り出して濾過しているが、この酸化作用で生まれる残さ、つまり、“燃えカスの炭”が、水に残っている状態なので、完全に取れているとは思えない。水に含まれる可能性がある化学物質は、実は10000種類を優に超えていて、実態は甚だ厳しい。

 今回の事故で、ホルムアルデヒドが活性炭で100%取れるとしても、活性炭の中にある毛細血管に似た亀裂の中に蓄えられているだけのことで、水の中の汚染物は、消え失せたのではなく、活性炭の内部に蓄積されて残っている。浄水場から水を供給するために、何100トン、何1000トンに近い活性炭が使われていると思うが、それらを交換するのも、どのくらいの周期で行われているのか、何度安全だと言われても、にわかには信じがたい。大元の水道が停止してしまえば、末端への配給も全て止まるという、中央集権的な水道システムは、限界に来ている。改める方向へ向かわなければ、自分たちの生活に支障が出る。

 ソーラー発電事業にも、同じような風潮がある。本来のソーラー発電の役割は、「独立型」だ。余った電気を売るというまわりくどい話ではなく、最適な電気量を予想して設置、蓄えた電気を計算通りに消費する、極めて合理的な経済性を持つ自然エネルギーのはずだ。世界の中でもトップクラスの高い電気代を、更なる値上げを断行する東電に、余った電気を買い取ってもらおうという考え方はやめた方がいい。

 私の会社は、小さな零細企業だが、地下水の浄化に関しては他社の追従を許さないレベルにある。実績として、東京都台東区の隅田公園には26000人分の飲料水の確保の為に当社が開発した大型のRO装置を始め、移動出来る浄水装置を3か所の小学校等に設置してある。台東区の水質基準は日本一厳しくて、50項目をクリアしなければ採用されない。当社の装置は見事にその基準に合格し、今年も新たに注文の相談が寄せられている。

 最近の井戸水のポンプは大容量で600Wのポンプが主流になっている。起動時には900〜1800Wの電力が瞬間に必要になるので、このクラスの大型装置は市販されていない。川本ポンプの蓄電システムでも、150Wのパネルを使う仕様だが、それでも90万円くらいする。今話題になっている、大手が売り出している大容量蓄電池の販売価格も、150万〜200万円とされている。この価格では、蓄電システムが電力不足の時代の切り札だと言われても早々購入する人は少ないと思う。

 もともと、インドやベトナム、フィリピンからも、電気の無いところでも浄水が簡単に作れる安価な装置を求められていた。今回の水道汚染の事故が起きて、緊急に10台ほど装置を製作した。装置を希望される方がいれば、1台買って頂ければ、組み立て等の技術供与もNPO法人を通じて供与することも考えている。価格などは、ホームページに記載しているので、随時確認してほしい。