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■ ソーラー式温水装置と蓄電池2012/04/05 (Thu)

 以前から、店舗や家庭の「水道代と電気料金」を下げる手段を考えて来て、今後もエネルギーの価格は下がらないし、今後はもっと円安になって厳しくなる。私の仕事は身近な家庭向けが多い。エネルギー消費の内容をみると、ほとんどは暖房と冷房、後は、温水をつくりだす熱量だ。エコキュート向けに浄水器を販売して来たが、浄水器から温水が出る機能が備わると喜ばれると考えて来た。

 これが出来れば温水を得るのに、自然エネルギーを使いたいというニーズが出る気がする。水道は、冬季にはほとんど2〜3度で、35度を超える温水をつくるには、電気とガス代がかかる。地下水の温度は、年間平均して15度。地下水を使うと効率的に温水をつくれる。そこで、井戸ポンプを動かせる能力の蓄電池と、熱源のソーラーを組み合わせた装置を具体化した。エコキュートが200万台も普及したのも、原発の余剰電力を深夜に使って温水をつくる節約性が魅力でヒットした製品だった。

 この原理を、“ソーラー熱源”にして、ヒートポンプ式温水器と、当社の井戸水浄水装置を組み合わせて、新しい省エネ商品が生まれると考えた。水道水から井戸水に変えるだけで、大幅にコストが下がるが、問題はイオンの汚れが機器を破壊する問題があった。最初は、水道の補助として当社の装置を買った顧客も、地下水が安心して使える目処が立つと、使用水の全て地下水に切り替える傾向にある。平均水温15度の地下水は魅力で、電気もガスもなく、ソーラー発電方式で40度以上の温水が出れば光熱費が上がっても採算に寄与する。

 蓄電地の開発を始めた動機は、インドのビジネスを通じて限りある電力を効率よく使う必要性を感じたからだ。東北の被災地から報道を見ても、身近なつくば市内を見ても、人口が激減して、大きな邸宅に住む人は平均すると2〜3人だ。再生エネルギー普及をしても屋根上に何十枚もの太陽光パネルを敷きつめて発電し、電気を使い放題にした今まで通りの生活をする考え方はどこか変だ。

 お年寄りは、必要最低限の電気を使いたいだけで、大金を出してまでオール電化にしたいとは思わないはずだ。若い人だって、コンセントにさせば瞬時に電気が無限に使える生活が今後も続かないと覚悟をしていると思う。今までの恵まれた生活を、原発事故を教訓に、少し生活スタイルを変えると新たな生き方も見えてくる。

 29日に300Wのパネル10枚が届いた。日本ではまだ大容量の大型パネルの普及が遅れていて、急遽輸入を決めた。井戸ポンプも動かせる容量3kwの大型蓄電池を開発したので、電源になるパネルは300Wの大型にした。パネルの容量は大きいほど充電効率がいい。
 
 太陽光発電を学んで来たおかげで、バッテリーとインバーターを組み合わせた蓄電システムが出来た。増設することも可能な仕様にして、価格も、趣味で買える範囲を考えて、本体価格を38万円にした。勿論、部品を買って自分でつくればもっと安くはなるが、当社は、井戸ポンプやヒートポンプを動かすのでこの価格に決めた。ソーラーパネルの寿命が30年、蓄電池は5年で取り換えるとして、買う側は1ヶ月2000円を負担する程度で買える価格帯にした。この2000円の金額は、東電が値上げする分を十分吸収できる価格だ。

 この世相を反映しNEC、パナソニック等も相次いで蓄電池に参入しだしたが、軒並み200万円台だ。それに比べて当社は38万円で、大きく乖離した金額だ。この差ではどちらも信用されないし売れない。日本では安過ぎると、何かうさん臭いと思われるが、当社は浄水装置を購入した顧客に信用があって、「災害時にも井戸水が使える電源が欲しい」と要望されたので、大容量であっても安くした。横浜の方からも要望があった「ソーラー式温水装置」が4月中旬には試運転に入る。

 ネットで調べてもらえば分かるが、非常用電源も太陽光温水器のメーカーも日本では数社しか扱っていない。蓄電容量も小さくて、井戸ポンプを動かせる装置は見つからなかった。業務用では、川本ポンプ一社が150Wの能力の電源を販売しているが、90万円以上する。
 
 今回は、電気の供給が不安定になるので「ソーラー式蓄電池」をつくったが、今後も自ら“小電力を生み出す電源”が必要になると見ている。今回完成した蓄電装置を使って見ると、移動も簡単でとても便利だ。昼間に充電した電気をタダ同然で使えて、災害地の避難場所などに活用すると喜ばれると思う。本業の地下水浄化の技術と省電力を組み合わせると、“新ビジネス”にも“災害時用電源”にもなると期待している。今回、は3kwと、照明やテレビが使える1kwの蓄電池を販売する。

 去年の震災から、節電で街中が暗くなった。科学技術の街つくばは、国を挙げて太陽光を研究する機関もあるが、街を明るくする動きはなかった。いざと言う時に役に立たない技術開発ばかりが目立って残念だ。連日のように、東電批判と電力の不安、新たな地震の予測が報道されているが、脅されているだけでなく、具体的に何をすればよいのか、考える力が試されている。

 この恐怖に加えて最近、餓死や孤立死が相次いで報道されて問題になっているが、今後も増えると思う。東京の人口が1200万人で、その内の600万人が単身者世帯で、ほとんどが高齢者だ。私も半年過ぎると70歳を迎える。私は幸いに考えだす仕事だし、自由でフリーターのような生活だが、アイディアは尽きない。46歳で起業してから、何度も死を覚悟しながらも乗り越えて来た。自立したおかげで、この年齢になって働けるだけでも有難い。
 
 誰しも年老いていくと、お金があっても、病気になる。美味しい食事もとれず、死への恐怖心にとらわれて、財産など問題ではなくなる。もちろん餓死はつらいし、孤独死も何とか避けたいが、この膨大な数の高齢者が一人住まいとなれば孤独死は日常茶飯事になる。しかも、それを誰も救えない社会になると思う。

 横浜に住む顧客と親交が深まって、よく電話で話す。彼も私と会ったことが影響して、水と自家発電に投資をした。自然災害に備えて驚くばかりの警戒心がある。この方はお金持ちで、現在の電気代が月に15万円もかかる生活をしているが、今回、地下水を使って自然派になったのか、電気がなければ全てが立ち行かない生き方をやめたいと言いだした。飲料水も、わざわざ取り寄せて使っていたが、私の浄水器の水を飲んで、切り替えられた。停電対策に蓄電池をつけて、次は太陽光温水器が欲しいと言われた。

 ホームクリーンのような家全体で使える規模の温水器の要望も増えて来た。周辺技術も揃い、300〜500Lを集熱パネルや、ヒートポンプも安く買える時代になったので、エコキュートのように電気を使わなくても温水が出来る浄水器を製作する。他社ではつくれない地下水向けの“太陽熱エコキュート”がつくりたいと思っている。太陽光の恩恵を受だすと、贅沢な貧困生活が送れるし、水と電力が自前でコントロール出来る生活は質素だが楽しい。

 東京電力が巨大企業として君臨していた時期は、国民は一応に平伏して、オール電化システムに憧れ、競って導入した。東電が破産状態になってから、次々と隠蔽されていた事実が浮き彫りになって、信じ切っていた国民は、一斉に批判勢力となった。全ての行動が罪深い企業になったが、今もエネルギーの全てを握っている会社で、代替えエネルギーの目処が付かない間は争っても勝てないのが現状だ。今の政府が国営化を急いでも、今の政府のレベルでは東電を支配下にすることなど不可能だ。東電の横暴さを叫ぶよりも、小さなことだが、独立型のソーラー発電を学ぶことだ。私も自然エネルギーを学んでから、電力会社からの脱皮を考えて技術開発をする多くの人々に会った。

 都会でも、水と温水と電気が手に入れば、田舎暮らしの自給自足の生活が出来る。震災から1年たち、電気料金が上がる。太陽光が広まっても負担は全て国民に返って来る。電気代が上がっても大した金額ではないと思う人も多いと思うが、これに止まらず、全てが上がり出すと思う。社会に逆らって自立生活を始めると、少しは希望が見えて来ると思う。

 主に廃水処理に使われる平膜を、単体で8枚、ユニット2台を独自に輸入した。日本では数百万円になる代物で、今後注目される技術の一つだ。今年は厳しい年になると思うが、大体、装置が揃いだした。個人向けの販売は蓄電システムに切り替えて、浄水分野は大型膜を中心に、新しい展開を期待したい。