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■ 蓄電システム、4月に販売決まる2012/03/12 (Mon)

 3.11から1年を迎えて、私も、会社として何をなすべきかを考えると、やはり大型蓄電池と浄水装置に行き着く。横浜の顧客も、井戸を掘ったので、災害が起きても水の確保が出来る体制が出来たが、後は停電が心配だと言われた。他の顧客も、自家発電システムを望んでいる人がいて開発を急いでいる。横浜の方は、80Mの深井戸で、ポンプも600Wと大きいので、起動時には約3倍の1800Wが必要になる。この仕事は、工事もあって知人の電気屋さんに頼んだ。しかし、当方には地下水の顧客がいるので独自で開発を急いでいる。

 不思議なことに、井戸ポンプをソーラーで動かすシステムが日本にはなく、蓄電池システムも市場に出回っているのは小型ばかりで、ほとんど使えない。唯一、大手の川本ポンプが150W相当のシステムを販売していて、一時技術供与の話を申し入れたが、断られたことがある。このシステムだけで90万円もする。私は、何でも最先端を走りたくてまだ流通していない300Wのソーラーパネルを購入し、ポンプが動かせるシステムを開発、ようやく販売にこぎつけた。

 来週には、200Aの蓄電池2台、100Aの蓄電池が6台、300Wの大型パネル10枚、充電器2台が届く。第一弾の装置を使って実証テストを行い、縁故販売に踏み切る。現在は、150Wのパネルと200Aの電源でLEDランプ点灯の実用化をてがけて、次のステップに進める力を蓄えて来たので、先陣を切りたい。どの会社も扱っていない大容量の発電システムを完成し、コスト重視で開発したので、競争力のある価格帯を考えている。しかし、この業界は一つの壁が破られると、価格破壊が起きるので、弊社らしく、地下水浄水装置と組み合わせる計画だが、私達の太陽光発電システムは、標準である400Wのポンプを動かす方式では、30万円のシステムにしたい。

 今年の1〜2月にかけて、若手社員をインドに出張させた成果の一つとして、4月14日から10日間、現地の廃水メーカーの代表が見えて、提携交渉を開始する。海外の仕事は、言葉も習慣も異なるので簡単ではないが、信頼関係が生まれると、学ぶことも多く勉強になる。この会社は、MBRに興味があって、相性が合えば販売したい。この話がまとまれば、良い波紋が広がると期待している。提携話は1年前から始まって、福島の原発事故で中断したが、今回話し合う機会が実現した。日本は、若者には夢を持てない国になって、今でこそなんとなく生きていけるが、その甘い生活も年々厳しくなり、中途半端な生き方では先が見えなくなっている。しかし、ぬるま湯で育った若者が、インドで仕事があったとしても、果たして働けるのかが、一番の心配ごとだった。

 月に3万円出せば、技術者が雇える生活だと聞いたので、15万円の生活費を出して運転手つきの民泊で生活させたが、それでも過酷だったのか完全に打ちのめされて帰国した。日本では、勤務時間を強制するようなこともせず、自由にやらせていた。日本のレベルでは、才能もある好青年だが、世界は素質だけで生きられない。今回、試しにチャレンジさせたが、予想した通りの結果だった。

 日本の生活も、実は厳しくなっているので、自身の甘さを体験した経験は大きいと思う。今までは、アルバイトをして、小銭があればなんとなく過ごせてきたが、インドや中国と同様、金儲けが出来ないと貧困生活に落ちて、餓死するケースもある社会になりだした。その上、発展途上の競争社会より、日本の自殺者は世界一で、なんとも世知辛い社会だが、静かに格差の溝が深まっている証拠だ。今時、若者に説教をして、納得させたところで生きぬく糧にはならないし、若者を育てるには、獰猛な世界で環境から学ばせる方が早道と思って派遣した。女性陣は、ホテル生活にして体験させたが、調査能力は予想を越えて良かった。日本の若者の未来を考えると絶望的になるが、競争社会を勝ち抜いても、それがなんだと言う思いも同時にあってここが悩みの種で判断が付かない。

 隣国の韓国は、日本を抜いて躍進著しい。特に、薄型テレビ、半導体、自動車と輸出が伸びているが、日本を追い抜いただけのことで目新しさはない。数年後は、テレビは中国に追い抜かれだろうし、半導体も一人勝ちは出来ない。我々も同じで、価格第一で唯一の用品に絞って、大手が参入しにくい領域を考えて開発を急ぎたい。その中の生き残り策として、日本からかけ離れた遠いインドとのつながりも大切になる。

 九州の代理店に頼まれて、MBR膜を4枚組み込んだユニットを2セット、単品を8枚、オーダーした。1枚の膜容量は18u、穴径は0.02ミクロン。当社の6インチの大型膜が11uなので、大容量だ。代理店も、大手の廃水処理の会社に転売を考えているが、上手く進むかと静観している。インドはMBRの膜が欲しいと言うので、九州の話が流れるとインドに振り向ける。4月の交渉がまとまれば、MBRのユニットをインドにサンプル販売して様子を探りたい。その延長にRO+EDIのビジネスにつながると仕事になると見ている。日本国内では不況で廃水の仕事も減っていて、MBRは前処理に使える気がしているので機会があれば使って見る。

 3.11から1年を節目とした報道で、こぞって数々の美談を放送しているが、実生活は厳しい。マスコミは、しばしば誤った方向に民意を誘導しているが、ボチボチ厳しさが勝って、至る所から絶望的な悲壮感があらわになっている。3.11の以前から、東北は一部を除いて貧しい地区だった。被災で注目を浴びてはいるが、この震災を自力で乗り越えることは出来ないと思う。瓦礫の処理が復興の妨げになっているかのように、国を挙げて瓦礫の受け入れを進めているが、瓦礫を取り除けば、雇用のある生活が戻るのかが重要になる。瓦礫の処理には、1トン当たり60,000円以上の税金が使われる。全国に瓦礫を拡散することになれば、輸送費も加わって総額1兆円の税金が各自治体にばらまかれることになって、新たな利権が生まれる。

 神戸の震災では20,000円だった瓦礫処理費が、3倍になるということは、被災地にある瓦礫は、ある意味宝の山に等しい。現地で処理すれば、地元にこの60,000円の金が落ちる。施設がなければ処理施設を造ればすむことで、これが本来の“復興支援”だと思う。しかし、これでは中央官庁にメリットがないので、現地案は審議さえ行われないで、門前払いされた。日本の各自治体が受け入れをするよう、マスコミを先頭に国を挙げて大騒ぎしている。全国に瓦礫を運び、処理して、東北三県に瓦礫が全くなくなった状態の国土が生まれても、結局は大手ゼネコンが災害復興という名目の資金でビルを乱立させ、見た目だけ素晴らしい都市を造ったり、豪華な野菜工場が造りだされても、実際に暮らす国民の雇用が生まれるのか疑問だし、成長産業もなければ、いずれ町も廃れていく。何のために瓦礫処理を急いだのか、本末転倒の発想で、理解出来ない。

 若者が集うようなプランを作成出来ないのなら、思い切ってプランが立案出来るまで瓦礫を再生産業の一つとして考えて、新しいビジネスプランを作るべきだと思う。処理施設の建設が数年かかっても遅くはないし、可能な限り、地元の企業が身の丈にあった処理施設を至るところに建設して、大手企業や官僚のつくり出す提案も断ち切って、瓦礫産業をいかに金に換えるかを真剣に考えるべきだと思う。瓦礫産業の予算は、1兆円を計上している。この限られた予算を、処理期間を早める為に全国に分散させるのは、正しい考え方とは思えない。国民の善意にすがって、瓦礫処理費を撒く巧妙な案に惑わされないで、この税金が復興事業だと割り切って、10年ほど時間をかけて次世代の事業が生まれるまで時を稼ぐのも選択肢の一つだと思う。

 つくばでも学園都市が生まれて30年たつが、やっと街らしくなっている。しかし、30年たっても夜は暗くて、一歩入れば田舎暮らしだ。東北の再建は未曽有の被災で傷も深く復興には数10年、50年かかっても元には戻らないし、再建を今の権力者に委ねても無駄だと思う。地元に残りたい人、別の場所に移りたい人、様々な生き方がある。しかし、働く仕事場がなければどんなに復興したところで、生きてはいけない。企業が海外に出るのも海外が好きで出るのではないと思う。日本に仕事があれば日本で働くと思う。政府は瓦礫処理を3年で終わせたいと考えているが、何故急ぐのかとつき詰めると、瓦礫処理費を使って、次のプロジェクトをこの地につくって、また、税金を使って新たな利権を生むことにある。利権は地元には落ちない。当面は雇用を生む身の丈に合った田舎町をつくって細々と生きる選択も一案と考えている。

 数年前からベトナム、カンボジア、ネパール、インドと話があって、人を派遣したが、ビジネスにはならなかった。この経験から、次第にテーマが絞られている。経過する時間が人間を賢く強くし、アイディアも沸く。今の日本人は、長い不況に慣れてしまって生きているが、毎年50兆円近い借金で国が回っているのが実情だ。しかし、国民は1000兆円の債務も手におえず、夢の中にあって政治家に全てを丸投げしている状態だ。忠実な国民性と思われていた日本人もエゴが露骨になっている。除染の仕事も人が足りないし、現地は働く人の宿泊施設もなく、全く仕事は進んでいない。電力、水道、ガス、公共性の料金が軒並み上がって不況感がやがては嵐になって、耐えられない国民が増えると思う。