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■ 10万円台で街を明るく2011/09/19 (Mon)

 水野がLEDの街灯を、工場に設置し、点灯してくれたが、予想以上に明るかった。30メートル程先まで光が届くので、駐車場等には最適な照明設備になると考え、ショールームの駐車場にある既存のポールに、テスト的に設置した。つくばも、節電の影響で、今まででも暗かったのに、更に暗い街になった。目の悪い私は無性に腹が立った。つくばには、日本を代表する頭の良い研究者が集い、高額な給与を得ている人が多くいるのに、東電の電気を使わない街灯すら開発されない。ソーラー発電を使ったLED照明で光を生む技術は、大平原に住むモンゴル遊牧民の生活にさえ広く取り入れられていて、日常となっている。こんなに簡単なものが、技術大国日本で普及しないのは、「簡単なことをしても意味がない」というような考えが、政治家にも研究者も根底にあるからかもしれない。恵まれた生活の中で、難しいことを議論したり論文にしたりすることが全てになり、身近で必要な簡単なことは、仕事ではないのだろう。日本が地震と原発事故で壊滅状態の最中、頭脳の長けた人材は手をこまねくばかりで何の提案もなく、何時日本の役に立っているのか疑問だ。東電は電気を武器に値上げするのは目に見えるし、国民が抵抗して、明るい街にする行動を起こさないと、好き放題にされてしまう。暗い街では犯罪も多発し、つくばでは、月1000件を越す窃盗事件が起きている。もっと景気が悪くなればさらに事態が悪化し、犯罪者の街になる恐れすらある。狙われるのは地主などの富裕層なのだから、少しは危機感を持たないといけないと思う。照明程度で済むのなら、「ソーラー発電のLED街灯」を使えば簡単だし、既存の柱にも後付出来るし、10万円台の投資で、闇夜の街を明るくすることが出来るのは嬉しい。ただ暗さに耐えて、簡単に出来る対策にも無気力では、愚か過ぎてひ弱いと思ってしまう。有志で話し合って、「つくばを明るくするのは簡単だ」という趣旨から、街を明るくするプロジェクトを発足し、LEDを導入した。

 つくば市内で、コンビニが店舗全てにLEDランプを使って新しく開店したが、来客が目立つ。明るくなるだけでも心も華やぐので、明かりの大切さが、節電で再認識されだした。今回は、広さ20台の駐車場に60W2基を付けて点灯してみたが、暗闇の中に浮き上がる明るさを体感し、近所から明る過ぎて苦情が来るのではないかと冗談を言って笑った。東電の原子力発電ではなく、若いスタッフの献身さと、太陽の恵みから、明かりが生まれ、使用料金もない。この実証テストは、誰かから頼まれた仕事ではなく、一銭の利益もない仕事だったが、設置作業は夜中まで続き、完了した。

 工場で立ち会った照明デザイナーからの評価も良かった。プロがトータルデザインを考えると、また違ったビジネスに育つ余地もある。水野も、ソーラー関連と、電気回りの技術を磨いていたので、まずは順調に滑りだした。今回は、既存の水銀灯の支柱を使うので地主との交渉が面倒な気がしていたが、計画を話すと、是非、使って下さいと逆に頼まれた。住宅地では40Wが最適な感じがして40Wも段取りし比較して、最適な明るさを決めたいと思っている。ネットで、他社の価格を参考に調べると、ソーラー付LED街灯で、一番安いものでも10万円もする。60Wは大きくてほとんどなく、45Wタイプになると、一気に跳ね上がって95万円にもなる。これでは普及しない。照明は公共性が高く、東電、地元の役所が絡むので高くなるが、東電ももっと貧しくなれば、謙虚になるだろうし、役所も赤字体質だし、何れ安い方に流れると思う。しかし私は、LEDでは、民間の駐車場や個人宅の庭などを考えていて、安い金額で市場を広げたいと思っている。LEDの価格は3ヶ月毎に安くなって戦国時代の様相で、ここ2年間が勝負だと言われている。

 テストで60Wクラスは明る過ぎたが、光の強さには魅力がある。工場やスポーツ施設に用途が広がると思う。病院の職員で、フットサル、つまり屋内サッカーを楽しむ若者がいて、話を聞くと、夜間は照明代が高いのだとぼやいていた。テニスの室内コートも同じで、夜間の照明にかかる電気代が高い。街灯単体で、一日3000円ほどでレンタルすれば、使う人も増えると思い反応を確かめている。今回、設置した60WのLED街灯を、近々関係者に本格的に初披露する予定だ。

 自然災害に見舞われると、決まって水と電気が止まり、不便が身にしみて、重大さが叫ばれるが、平時には、水と電気は当たり前の感覚で生活している。LEDの仕事を始めて感じることは、少しの技術があれば、太陽から電気が生み出される不思議さと快感だ。大雨で孤立した村のニュースを見ると、事前に太陽光発電に投資をしておけば、電気と飲用の浄水器も使えたのではと思うが、日本人は、中々見えない世界に金を使わない。15万円ほどの金額なら、村で少し協賛し合えば済む金額だし、安全、安心の生活が過去の話となった今では、安全は、自らの力で手に入れないとならなくなった。

 つくばの工場には、電気が無くともソーラーで発電し、雨水も飲用に出来る装置を備えている。ここ2年間は自然エネルギーの掛け声の時代で、日本人はすぐに時間が経つと冷める傾向にあり、安易な方へ流れて、原発論議に必ず負ける。水の仕事は、もう十分頂点に達したと思うので、少し視点を換えて、仕事を組み直し、LEDが安いという体感をして貰いたいと思っている。

 千葉の水道局のOBの方が、会いたいと言って来られた。聞くと、農家に水道を引く話が出たが、800万円もする為、水道局の方から当社を紹介されたらしい。当社のことが認知され出したと感じ、嬉しく思った。ホームクリーンも順調だが、今後は希望者に絞りたい。主力は付加価値の高い3〜10トンクラスの業務用に移す計画でいる。理由はメンテナンスで、このまま拡販が進めば費用がかさみ、本末転倒になって、今までに購入されたお客にも迷惑がかかる。

 中国から、蓄電池の輸出が禁止される旨の連絡を受けた。レアアースの禁輸の余波が蓄電池まで及んで来ている。日本人は、お金さえ出せばなんでも買えると思っている人も多いが、これからは仕入れが一番難しい仕事になる。“仕入れ”は企業の命だし、残念ながら日本には資源がない。世間にはこの恐怖感が乏しいが、国際貿易をする私には恐怖だ。日本経済は低迷し続け、相手国から見て重要性の高い国ではなくなった。私が、売り上げのほとんどを、売れなくとも大型の膜に投資をして来たのは、仕入れルートを確立することが目的だった。仕入する能力がなければ、仕事が止まるし、幅広いルートを構築しておかないと社会の孤児になると思う。資源が枯渇して買えなくなると困るので、小さな商いは当分中止して大型のプロジェクトに専念し、地盤を固めたい。

 9月4日の日曜日、水野、樋口、上田が、台東区主催の防災訓練に参加した。当社が納入した『移動式膜ろ過浄水装置』を今回、初披露した。近くの隅田公園には、より大きなRO浄水設備も納入している。東京に最大の浄水器と最新の移動式の浄水器を納入出来たことを誇りに思っている。

 3.11の地震、津波災害、紀伊半島の台風による大雨災害、土砂崩れなど、「災害は忘れた頃にやって来る」と言う諺があるが、最近は、世界中で地球が暴れている。今、水を扱う者として懲りることなく、自己満足に近い開発を繰り返し、幅広く新製品を生み出してきたが、今回は、「海水淡水化膜」を組み込んだ装置を製作した。水野を、中国に派遣して、汚染水を浄化して当社の力を見せた。現地では評判になり海水のろ過を希望され、廃水の仕事も頼まれたが、水の開発はもう十分満喫したので、水の技術を仲間に売り、LEDの開発と通販体制に力を入れたい。

 インドでは、EDIを中心にした仕事の提案をしている。9月9日に、インドの提携先の相手が見えた。福島の原発事故で話が途絶えていたが、別件で日本に来られて、再度、提携を進めることで再確認した。相手はポンプのプロで、娘さんは太陽光発電技師で工学博士でもある。パートナーとしては十分で、淡水化とEDIを軸に、仕事を進めることが安心だと伝え、インド国内でポンプ、淡水化の膜、ソーラーパネルが調達出来ると更にメリットが出ると告げた。11月頃には、インドへ社員を派遣する予定でいる。以前、三菱電気から海水のRO装置の開発の打診をされていたが、部品が揃えば難しくないので、今回開発した淡水化装置を基本に、海外に展開してゆく方が有望な気がしている。インドでは大型のEDI装置を製造し、超純水の宅配業を始めるアイディアもあって、調査を始めている。インドは未知の国で、事業はリスクが高いが、専門である淡水化装置とEDI超純水に絞れば、何とかなりそうな気がしている。最初は1時間に2〜3トン、次に5〜7トンの“超純水製造装置”を製造したい。最大の効果と、最小のリスクを考えていて、このEDI装置を資本金代わりに供与出来れば、PR効果にもつながるし、超純水の普及と啓蒙を兼ねた「純水の秤売り」は有望だと考えている。

 20年前に、水の自販機のプロジェクトを始めて以来、今では日本中に普及したが、当時は、保健所の規制が厳しくて、様々な誹謗、中傷、妨害の中で働いた。この経験から見れば、LEDの仕事は手離れが良いし、仲間の武藤氏も電気の専門家だし、何かを開発するだろうと期待している。当面は、そこまで待ってはいられないので、LED街灯のビジネスを始めるが、私に“運”があれば、円高だし、チャンスは大いにある。円高だから成功するような甘い世界ではないが、夢のある仕事だし、少し頑張って見たい。

 世界中で国の経済が低迷し、世界的に不況の火種がくすぶっている。欧州も12月には経済危機を迎えるし、余波は日本にも広がるだろう。日本自身も、1000兆円の債務を返すことは不可能なので、やがては北朝鮮並みの水準になる覚悟がいる。政府が機軸に考えるアメリカも、4600万人が貧困層で、アメリカも日本より貧しい国になる。私はいつも、偶然が偶然を呼び、新たな形に変化して生き延びて来たので、何とかなると楽観視してはいるが、次々と手を打たないと足元をすくわれる。

 日本では、EDIは時間1トンクラスの価格は1000万円を超えるが、時間5トンクラスのセルが、3月にはインドでも、11月にはオランダでも展示会に出展される。多分、EDIも大幅に安くなると見てチャンス到来を感じている。このクラスをインドで製作して、日本に逆輸入する計画も生き延びる一案で、円高の現在、最も利益が出る商材になると見ている。オランダの展示会には麻紀と麻衣子を派遣し、欧州の衰退を直に体感させたいと思っている。

 310Wのソーラーパネルが開発されたという情報が届いた。もしこの情報が正しければ、パネル3枚で1kW近い電力を生み出すことが出来ることになる。直ぐに最先端のパネルを入手して、本格的に開発する準備を整えたい。