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■ つくば発の逆浸透膜浄水器を推奨2011/04/01 (Fri)

 1時間400GPDのRO膜フィルター56本が到着した。福島の原発事故による放射能の拡散で、水道水向けのRO(逆浸透膜)浄水器が全国的に品薄で、購入が困難だと言われている。現実は、売り惜しみ、買占めが原因だと思う。3月3日、インドで開かれたアクアテックで、RO膜を予約していたので、4月1日に工場に着いた。メーカーも、インド市場を考慮し、量に制限なく供給すると約束してくれた。逆浸透膜タイプの浄水器を購入したい方がおられたら、世間の噂や金額に惑わされないで、予約をして欲しい。従来の家庭用のRO装置は50〜100GPDが中心で、価格が20万円前後と高額なので、水にこだわる人以外は、普及しなかった。私は、従来のタイプより7〜8倍の容量がある、400GPDの膜を入手した。このサイズは、日本では販売されていない、特別な膜で、今後普及すると思う。当社では、飲料水に不安を持つ、顧客に向けて、このRO浄水器を、10万円を切る価格で販売する予定で製作を続けている。水道を使っている人で、放射能汚染が心配な人に向けても、100名分限定で、レンタル費用として月5000円+取付工事代として1万円、合計15000円で導入出来るようにしたい。詳しくは、つくばショールーム《 029-858-2766 》へ問い合わせてほしい。

 また、これを応用して、太陽光発電でも稼動する、大型の純水装置の製作に着手する。これを“リヤカー”に組み込み、被災地となった岩手に向けて、飲料水で使える装置として寄与したい。単にリヤカーに乗せて水を配っても、それで終わってしまうので、継続して、防災用として使えるように、貯水タンクをセットにした考え方を詰めている。1年ほど前、つくばテクノロジー社が絡んだ、西安の地方政府によるバイオマス技術の入札があった。結果、中国側に負けたので、相手の会社の内容を調べてみると、バイオマス用タンクの写真があった。発酵によるガスを閉じ込めるので、強度が必要になる。更に詳しく調べると、各パーツを、工事現場で組み立てられる特徴も分かった。出来上がった5トンのタンクを搬送するのは、空気を運んでいるようで効率が悪いので、組立式を探していた。日本では、DUNLOP社等が、組立式の貯水タンクを販売しているが、材質が鉄と特殊樹脂のせいか、べらぼうに高く、5トンで200〜300万円の金額になる。これに配管、基礎工事が加わると、また金額が上乗せになる。単に水を蓄えたいだけなのに、こんな価格では採算に合わない。

 3月11日に起きた東日本大震災で、国全体が、立ち直れない衝撃を受けた。しかし、ここまで来ても、日本人は団結すれば乗り切れるとか、ひたすら鼓舞するようなCMも流されているが、現実は、もっと冷酷で、厳しい。東北地方に集積していた半導体をはじめ、自動車の部品工場が壊滅状態だし、数ヶ月この状態が続くと、あっさりと海外勢に市場を持っていかれるのが、現実だ。国の再建は、スポーツ競技でなし、団結するだけでは、この国は再建できない。

 数ヶ月前に、エコビレッジの人に会って、これからの日本は、年収100万円以下の生活が当たり前になると冗談を話し合ったが、それがにわかに現実となる事態となった。今回の災害で、複興費用が試算されたが、50兆円は越すと思う。既に国の債務が1000兆円を越える国が、また借金を重ねても、国の再建は出来ない。政治家や公務員の給与も見直して、企業も製品のコスト意識を改めて、新しい日本の経済再建を目指さないと、借金地獄を先送りして行くだけになる。私は、「日本の国はすばらしい」というカラ元気のような妄想の中で、気だるい生活はしたくない。当社の社員には、ベトナム、インドネシア、カンボジア、ネパール、インドなどの発展途上国へ派遣して、現地の生活の現状をつぶさに体験させてきた。将来、中国を抜くだろうインドでも、熟練工の給料は月3万円、運転手の給料も1万5千円、英語や日本語の通訳を雇っても、2万円だった。この給料が10万円になるには、まだ10年以上の歳月が必要になる。日本の平均賃金は、年間300万円としても、国の借金でかさ上した金額で、おそらく、実質的には、150万〜200万円ではないかと思う。それでも10年のリードを保っている日本を考えると、ここで新たに、勝った負けたのと、経済戦争の波に飛び込むようなことはやめて、温和な日本人の特性を生かした社会を築くことが、大切だと思う。

 私の経験から、中国もインドも、経済的には今後も成長していくと思うが、両国に共通してネックになるのは、水不足だ。水をいかに有効利用するかという、技術戦争に突入している。私たち日本人は、むやみにグローバル経済の戦いに挑むことはせず、環境問題、医療、教育、食料などに特化した、裕福でなくても、人がうらやむような国造りを目指して欲しい。今回の災害の傷を忘れ去ってしまえば、直ぐに元に戻って、昔の感覚で国造りが行われて、政治や怠慢な大企業によって、この国が破滅に導かれるような不安がある。
水を中心とした援助の仕事には、ムトウエフエーとつくばテクノロジー社が協賛する。今後も、私の友人達に声をかけて義援金を募り、新しい浄水器を製作したいと考えている。インフラ整備が終わるまで、井戸水を始め、河川や雨水などの水源からも使える、万能型にする予定で進めている。放射性物質の除去率も考慮して、最良の装置にする。

 2日から北京に出かける。目的は、5〜10トンクラスの貯水タンクの購入交渉だ。このタンクは特殊な形態をしていて、パーツを組み立てて球形のタンクに仕上げる。特殊な材質を使っているので密閉度は高いと聞いた。本来は、バイオマスの貯蔵タンクに使うので、災害地に応用出来るのかこの目で確かめたい。
私は22年前、脱サラを決め水の仕事に参入したが、この選択は正しかったと思う。アメリカで水の自動販売機を見て、単なるフィルターの販売ではなく、装置として学び、他社が扱っていない装置を開発して生きてきたが、今回の津波災害や原発事故からの影響で、水が最大の関心事になり“安全な水”に関心が高まった。日本は、島国根性と自惚れを捨てて、世界の厚意や英知を受けいれて、緊急時には規制を緩めるなどして、柔軟性の高い日本にならないと世界の孤児になると思う

 今回、インドを香港経由で訪問した。13時間を要してムンバイに着いた。病気持ちの身で、週3回、透析を受ける身で、綱渡りの旅だったが、現地では、予定が詰まっていたので、週2回の透析で過ごした。インドに出かける前に、2度心臓の手術を受け、無理が祟ったのか、気温も40度近く、体調を大きく崩した。
「新規事業」は、社会の規制や慣習、日本人の生活スタイルを根本的に改めるビジネスだと思う。規制と戦うことも、新規事業の“真髄”だが、企業のトップはサラリーマン経営者が多く、お金儲けはしたいが、国の規制に逆らってまで、新しい仕事を遂行しようという気概を持つ人は少ない。今回の被災の状態を見ても、ガソリンと水は生命の源で、その力を見せ付けられた。今回の未曾有の災害で、日本人の平和呆けの感覚が変化し、少し水の大切さや、防災に備える心構えの大切さが認識された気もする。

 福島の原発事故は、日本では何とかなりそうだが、世界の見方は絶望的で、日本人より厳しい。日本では、まだまだ危機意識は薄く、なんとなく、不気味な感情が国民を襲っている。つくばでは、外国人の多くは本国に帰国している。しかし、甘く見ても、今後は、間違いなく、電気の供給量は大幅に不足する。停電も日常化するし、特に夏場は、厳しくなる。私は、防災の観点から、自らの工場には、太陽光で、照明と冷蔵庫を動かす電力確保をする仕組みが完成しているので、少しは安心感があった。そこで、計画停電を前提とした、160Aクラスのリチウムイオンバッテリーを使うと、3時間くらいなら冷蔵庫を動かせる。この装置の販売も考えている。次に、100Wクラスの太陽光パネルを使って、携帯を充電したり、ラジオを聴いたり、LEDの照明が使える、簡易型の太陽光発電システムを安く提供したい。これらの計画が、すべて順調に進めば、平時でも、災害時でも、有効に機能出来る商品が揃うと思う。この震災で経済の停滞が著しくなる。建設会社や、一部の特需的な分野は潤うと思うが、庶民生活は厳しくなる。税金は確実に上がるし、食料、石油、電気料金も上がって生活を圧迫する。今、冷静に我が生活を見直して、誰かに依存する弱い心が常識化していないかを、再検討して、生き方を見つめたい。