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■ 水と農業を考える2011/02/16 (Wed)

 2月6日の日曜日、三郷へ向かった。この地域は高速道路の要衝の地で、イトーヨーカドーや、イケヤなどの巨大モールが出現して様変わりしていた。当社の水の代理店を希望する青年の父親が、ここに土地を所有し、農業を営んでいる。水と農業について話し合い、プラントパワーを使用した実験農法を共同で開く話し合いに訪れた。私は、農業用水を飲用レベルまで浄化して、ここにプラントパワーを混ぜて、有機酵素水にして、一切農薬を使わない付加価値の高い米を作りたいと考えて来た。様々な人にこの計画を打診して来た。一時は財団と組んで山地を開墾して農地にしたりして来た。水田に水を引き込んで稲を育てる農法は昔と同じだが、東京近郊の農業用水の水質は、生活排水で汚染されている。この水で米を育てても、米余りの日本で売れるような米にはならないし、世界での競争力も生まれない。米も60%は水分で、水の生命力が米の味覚に繋がっているはずだ。ドイツの有機肥料の会社と交渉して、プラントパワーを輸入出来たので、新しい価値を生む農業に取り組みたい。このプラントパワーは、12種類の有機酵素と、3種類の微量金属が含まれた液肥で、原液を1000倍以上に薄めるので、経済性も持ち合わせている。

 肥料の3大要素と言えば『リン・窒素・カリウム』だが、今、腎臓病などの場合は、リン・カリウムのない米が求められている。有機酵素水を使えば、リン・カリウムを抑えた“薬米”が出来ると思う。このプラントパワーに含まれる微量金属には、亜鉛(味覚を明確にする)・銅(殺菌作用)・マグネシウム(光合成を活発にする)がある。現在流通している化学肥料とは、全く異なる液肥だ。今年に入って、10インチの膜モジュールを大分の水耕栽培用に買い込み、プラントパワーの液肥と同時に投資をした。不況の今は買い時で、将来を見据えて取り組んだ結果だ。三郷での取り組みは、初の超贅沢な農業法で、今春に『プラントパワー実験農園』を始動させたい。TPPが声高に叫ばれているが、付加価値の低い米は当然、淘汰される。価値を生む米を作る為には水の改質が大切で農業の価値は水にあることをアピールして行きたい。

 7日の月曜日に、NPO法人ミレニアムシティの方が、水の相談に見えた。井戸水を安心して使えるようにしたいと話された。実は、NHKにもこの人達の活動が紹介され、外国からも要人が訪れるユニークな集団で、年収100万円以下でも、有意義な生活が出来る「お金に振り回されないライフスタイル」を提案し、千葉の田舎に、自給自足を目的とした空間を建設した。水・エネルギー・食物を、自ら生産し、人との絆を大切にすることを目的にしている。エコキュートを入れたりして、優雅な田舎暮らしだった。「安心して使える水」は、自給自足には欠かせないテーマで、ここの水を調べた限りでは、とても気持ち良くは飲めない。ここで、手押しポンプ付の浄水器を持参し、その場で井戸水を浄化するデモンストレーションを行った。「美味しい!」と驚きの声が沸き、是非お願いしたいと設置依頼、また、NPO法人としても、一緒に協力出来ないかという提案も受けた。

 インドとの合弁話に結論を出す為に、3月2日から、私と水野、ムトウエフエーの社長が訪印する。同時に、ネパールの水道局に供与する超純水装置の贈呈式が3月4日に決まり、この設置と式典には上田を派遣する。EDI装置の出荷も、急遽24日に迫り、大忙しで製作している。現地では石油が高騰して、電気が極端に不足しているので、設計を変更し、ミレニアムシティでも披露した手押しポンプを装備した。今回、私もインド訪問を控えて、心臓の手術を8日と15日の二度に分けて受けたが、思ったよりも大掛かりな手術になった。一度目は、3時間を超え、二度目は6時間弱かかる大手術で、見事に成功した。こんな難しい手術を、近くの病院ですぐにしてもらえることは、すごいことだ。インドの話が無かったら多分、心臓の検査は受けなかったと思う。人生前向きで生きていれば、幸運も訪れる。
 
 インドのビジネスを仲介する方からメールが来て、『Jハルさんは、皆様とインドでお会いできるのを非常に楽しみにしております。現在のインドでは、井戸水が汚染されており、これをどうするかが大問題になっています。』と連絡があった。私の気持はやってやろうじゃないかと準備を整えている。当社は、工業用・農業用・飲料用、井戸水・河川水・非常用など、多くの分野をこなせるし、実績と経験もある。インドの水事情に適した水処理装置も提供出来る。3月中旬には、現地の重役3名とJハルさんも来日する予定だ。

 私が、日本で“地下水の浄化”を中心に装置の開発に励むのは、海外を狙っているからだ。海外の飲料水は地下水を使っているし、今後、東アジアの市場を考えると、地下水浄化の膜技術は欠かせないし、超純水の技術も、企業が発展すると必ず必要になる。日本での水道水のろ過方式は、沈殿・活性炭・塩素殺菌である。この方式は生物処理でろ過するので、施設が広大になり、滞留時間も必要になる。世界的に資金が枯渇している今、この方式は、時代遅れだ。これからは、膜ろ過に変わる。日本でも、水道料金は高騰する一方なので、新築の際、井戸水を使う人も増えだしている。地下水は今もマイナーな仕事に見えるが、ホームクリーン装置の需要は増えている。今年に入りインド・中国・ネパール等、提携話が来ているが、彼等の希望はすべて、汚染された地下水の利用の相談だ。

 先般、病院の院長さんが、お世話になっている人に、浄水器を販売して欲しいと話があった。つくばでは有名な資産家の方で、大きな邸宅に合う、大型の浄水器を販売した。この機種は、大切な顧客や、特別水質の悪い箇所にのみ販売して来た。北海道のしずお農場、大分、勝浦、印旛、土浦、つくばなど、テスト的に使っている。今後は、全国的に普及したいが、量が纏まらないと買えないレアな製品だ。今後はより大きな10インチの大型膜を使った浄水装置も考えにいるが、本数の制限があって、日本からは直接輸入は出来ない。北海道のレストランや、老人ホームに実積として使って貰っているが、今後買うにはインドで膜を輸入し、装置に仕上げて日本に輸入する計画でいる。

 私たちが造るホームクリーンの浄水装置は、小型から超大型まで揃っている。日本では一番レベルの高い装置が完成したと自負している。しかし、いくら高性能な浄水装置を開発しても、お客にとっては「価格が一番」が現実だ。最近、2件ほど、やはり価格の話ばかりするので、申し訳なかったが、販売を断った。神奈川に、ビルを経営しているお金持ちの方がいて、軟水器を貸し出している。水を気に入ったのか、二世帯分の装置を買いたいと数回連絡があった。どれくらいの予算で買えるかを聞くと、他の人を紹介するから、安くしてくれと話された。私は、装置は、安く売ろうが、高く売ろうが、在庫として倉庫に眠っているより、水に困った方に使われる方が嬉しい。しかし、メーカーとしては、安心して装置の維持を考えると安く売ると保守の費用が足りなくなって客は返って損をする。お金に困っている方が、必死で懇願されるのなら協力は惜しまないが、お金持ちは、それなりの振舞いで私に接して欲しい。お金持ちが誇り高く生きて行かないと日本は貧しい国民性になる。水は生活の要であり、命に関わる仕事で、我々の価格に不信感あれば買う必要はないし、お金が一度に使いたくなければ、ローンでも買える。顧客の中に保守メンテを行わない人もいて私は購入者の意思に任せている。私は、この装置に惚れて、開発をした自信作で、大切に使わない人には二度とは売らないし、メンテを頼まれても断る方針でいる。心では、広く浄水器を使って貰いたいと願っているが、日本の水の悪さを体感して、困った人が使えば良いと思う。

 水は、数年前までは隙間産業だったが、いよいよ本流の成長産業に成りだした。NPO法人を上手く活用して、たくさんの人に安心して飲める水を安く提供したいので、NPOを充実させたいと思う。NPO法人に加盟する人を年会費6千円ほどで、100名を越える会員が集まれば、寄付を受けられる資格の団体に格上げし、余裕のある活動団体にする予定でいる。会員になれば、装置と保守メンテの費用を半額にして、残金を寄付金して扱う。寄付した残金は年末調整で、還付されるし、この方式を研究して見たい。

 今年に入り、大手排水処理会社の社長が膜ろ過装置の話し合いに見えた。大企業も日本の需要が頭打ちで、大変だと聞く。中国の天津からは、日本とは正反対の大規模な話で、1日1000トンの淡水装置の購入を希望され、調査に見えた。5日には、昨年の蔵王のミネラルウォーター事業で、常温浄水に関した厳しい膜のテストを合格したことを受けて、500ml入のミネラルウォーターを月に1000万本購入したいという内容で、叶V亀山社中の社長が来られた。この1000万本の話は知り合いの会社からも来ている。大きな話が続くと本音は違和感もあるが、何が起きても不思議なことではないので、準備は整えている。

 東京では、月に1000箇所以上の水道管に亀裂が出来、道路が陥没する事故が相次いでいる。財政難である地方も含めて、上下水道のインフラ整備は国家問題になっている。私は兼ねてより、各自治体、生活圏の地下水を利用した“プライベート水道局”を創設すべきだと提案している。つくばでは、未だに共同井戸で生活水を賄う仕組みが残っているが、少しずつ水道の整備が進んで、井戸水を取りやめる地域もある。しかし、水道水の原水も、辿れば、霞ヶ浦の水なので、美味しい水とは言えない。かえって、地下水が安全にろ過すれば、水温が一定なので、光熱費などを考えた場合も、地下水の方が経済的だ。地下水を安全に浄化し、自己管理が出来るホームクリーン装置は有効だ。上水道を引くにも膨大な資金が必要で、加えて水道水の維持費が加算され、益々高くなる。

 日本を含めて、将来を考えると、中国よりインドの方が楽しそうだ。国の体勢も民主国家にも関わらず、未知の国だし、ヨーロッパの香りもする。このまま経済成長を続けると、インドは世界最大の先進国になるだろう。私自身、中国には太いパイプもあるし、西安にも連絡事務所もあるが、中国は危ない予感がしている。近い将来、民主化の波に押されるか、バブルが崩壊するか、不安定だ。激変の外国で、事業を成功させることは、おそらく無理だと思うが、誘われているうちが華で、奇跡を信じて可能性に賭けている。

 国の債務が1000兆円を越える状況下だが、日本の政治は素人集団で、何も決まらない。この状態では、日本には希望が持てない。10年後は今の政治家が淘汰されて、環境大国として日本は盛り返す希望がある。それまでに、インド・中国へと若手を派遣してビジネスの種を植えて置きたい。

 参考にプラントパワーについて説明したい。含まれる成分について、記述する。この有機酵素水には、亜鉛・マグネシウム・銅が含まれている。亜鉛は、生体では鉄の次に多い必須微量元素で、体重70kgのヒトに平均2.3g含まれる。100種類を超える酵素の活性に関与し、主に酵素の構造形成および維持に必須で、それらの酵素の生理的役割は、免疫機構の補助、創傷治癒、精子形成、味覚感知、胎発生、小児の成長など多岐にわたる重要な栄養源である。人体に入る亜鉛はすべて食品に由来する。人体中では骨に多く、次いで体組織である。最も少ないのが血液であり、7ppm(100万分の1の単位)に過ぎない。体組織中では、眼球、肝臓、筋肉、腎臓、前立腺、脾臓である。体液としては精液に多い。このうち、亜鉛の貯蔵器官は骨と脾臓である。男性の場合、適度な亜鉛摂取は精子形成の増加および性欲増進の効果が見られる。
 
 マグネシウムは植物の光合成色素であるクロロフィルに含まれて、光を受け止める役割を担う。このためマグネシウムが欠乏すると、植物は生育が減退し、収穫量の減量につながる。これは砂地で生育する植物に特に現れる。カリウムが豊富に含まれる土壌でも、植物へのマグネシウムの供給が行われにくくなることもわかっている。このため肥料として、マグネシウム化合物を含んだものが使用されることがある。人体にとってもリボソームの構造維持やタンパク質の合成、その他エネルギー代謝に関する生体機能に必須な元素であるためマグネシウムの欠乏は虚血性心疾患などの原因のひとつと考えられている。生体内でマグネシウムは主に骨の表面近くにマグネシウムイオンとして保存され、代謝が不足した場合にはカルシウムイオンと置き換わり、マグネシウムが体内に補充される。マグネシウムの生体内での栄養素や薬理的な働きについては広範にわたって研究が行われているが、いまだその重要な面に関しては不明な点が多い。最近では、ミネラル成分のひとつとしてサプリメントや清涼飲料水などに添加されることが多くなってきている。動植物に対して毒性の強い元素でないため、植物肥料とし警戒する必要はない。

 銅は、植物における銅の役割としては、生体内における酸化還元反応にかかわる酵素を活性化する働きや、光合成に必要なクロロフィルに銅が結合しており、クロロフィルの合成に銅が不可欠である。植物において銅が不足すると、黄白化、光合成能力の低下、種子の形成異常あるいは枯死などが起こる。しかし、銅が過剰に存在する場合にも同様に毒性を示すため注意が必要である。(当社では原液を数千倍に薄めて使うので、安全、効率、経済性にとんだ液肥だと思っている。)植物の生育や増殖には少量の銅が不可欠である。銅が不足することでは、鉄の吸収量が低下し貧血となることや骨異常などが起こりうる。このように、銅は生物の代謝が正常に行われるうえで必須の元素であるが、過剰摂取すれば金属中毒を引き起こす。例えば多くの動物にとって慢性的に過剰な銅の摂取は毒性であり、反芻動物では銅の過多により肝硬変や発育不全、黄疸、などが起こりうる。植物にとっても銅イオンの過剰供給が毒性を示すことは同様であり、そのような環境下では銅イオン耐性の強い特殊な植物が繁茂する。例えば、寺社の銅屋根を伝った水が滴るような場所には銅イオン耐性の強いホンモンジゴケが優占することがよく知られている。(参考:ウェキペディアより)