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■ 再び円高2010/09/01 (Wed)

 日本は、国の経済力を示すGDPにおいて中国に抜かれ、国の評価も隣国、韓国にも抜かれた。企業数も100万社も減少し、国は破綻へ向かっている。多分、このままでは、債務残高が数年後には1000兆円を越し、この借金に対する恐怖で、国民の消費意識は今以上に萎縮する。マスコミも、国民側に立った創造性を求められる転換期にあるが、世論調査を道具にした、揚げ足取りの論調ばかりが目立つ。円高が進むこの機会に、この国の有りようを見直して、再出発すべき時期に来ていると思う。私の周辺でも、仕事も職場も減り、生気を無くしている。
 
 つくばに「TX」が開通して5年がたち、黒字で、表向きは好調そうに見えるが、TX沿線は問題山積だ。万博記念公園駅周辺に、県が投資した800億円もの開発費という名の税金は、土地が売れ残り、焦げついている。話題の茨城空港も同様で、このような隠れた債務を調べ出すと、一般庶民がわかるだけでも日本中至るところにある。人の命に関わる“食”においても、農業も漁業も、後継者不足で、このままでは、立ち行かない事態だ。小さな会社までも、“国内”に見切りをつけ、中国を中心にアジアへ活路を見出す動きが活発だ。しかし、私の経験からすると、「今」もがいても、今更という感じがある。準備不足で海外に出ても、現地人のパワーと実力には、到底太刀打ちできない。私は、10年ほど前から毎年、中国から1500万円近くの製品を輸入し、投資もして来た。円高の影響もあり、少し成果が出始めているが、儲けるより失ったお金の方が大きいし、仕入れた商品の多くは品質に問題があって苦労した。ここ3年は意思疎通が実って順調だが、日本で仕事を失った会社が、中国に出ても、生き残るのは至難の業だ。ここに来て、中国内部の隠しきれない問題が露呈し、中国でさえ、このまま、上り調子とは行かないと思う。

 中国と、超音波の洗浄装置を共同開発している。振動子は台湾製、電源は他国製、筐体のステンレス組み立てを中国で行っている。つまり、経済がグローバル化して、部品も国際的になり様々なルートを使えば、円高にこそ商機がある。超音波の技術等は、日本と遜色ないし、価格も安い。こちらから指示さえすれば、間違いなくできるレベルになった。好調な中国経済だが、現状は、電力が十分に賄いきれない。週3日は停電して、この猛暑の中、冷房が使えず、満足に操業も出来ない状態だ。洪水の被害・慢性の水不足・全土に広がる労働争議と、問題が多発している。これらを承知で付き合えば、利用する価値はあるが、10年先を考えると中国も物価も地位も上昇して、付き合いにくくなる気がしている。

 小沢氏が民主党の代表選に出馬する。マスコミは予想通り、国民の声を代弁した形で袋叩きを始めた。この国のマスコミは民主主義の名を借りて、平気で訴訟前の段階でも推定無罪の原則を無視して、罪人扱いをして世論を喚起する。まるで、魔女狩りのような報道が、一斉に全紙で掲載される。アメリカのマスコミも他国の出来ごとを堂々と批判をする。小沢氏に対して、好き嫌いを含め、大騒ぎだ。是非論は別にして、報道は淡々と事実を伝えて欲しい。感情報道が過熱すれば、党内論争から国を二分し、収集が着かなくなる。私は、小沢氏の決断は良かったと思う。日本は全てに白黒をつけるべきで、曖昧さを残したままでは、この難局は乗り切れない。私は、ビジネスマンの立場から、口先より「行動」を重視している。小沢氏が豪腕なら一度見てみたい。テレビで、民主党の政治家を見ると本当にお喋り上手だ。しかし、何故かその言葉は、心に届かない。私は、小沢氏は、金に汚い灰色の政治家だと思う。でも、真に力がある人であれば、働かせる時だ。金権体質の政治家を日本人は極端に嫌うが、お金も集められない清潔な政治家ばかりが集まっても困る。何かをなし遂げる能力のある政治家は、隠匿せずに堂々と選挙で選び、活用すべきだ。私は、小沢氏が真に力があるのなら、刑務所に服役していても使うと思う。その賭けを灰色の段階で袋叩きして潰せば、新しい可能性という命は生まれない。

 ネパールの仕事において、下館ロータリークラブと親しい関係になってクラブに加盟する「関谷製作所」を紹介された。何か仕事が欲しいとのことだった。この会社は、つくばから1時間ほどの場所にあって、敷地も広く設備も整っている。大手企業の下請会社で、筐体や事務機のラックを主に製作していて、技術も高い。円高も重なって受注が減り、困っておられたが、この規模の会社はアジアを考えると貴重な会社だと思う。私も製作を依頼する方向で考えている。前号で書いた、簡易な高性能軟水器の量産だ。試作機を、繰り返しテストして来たが、上々の仕上がりになった。

 次に、6インチの大型のUF膜を使った装置を実用化したいと思っている。土浦、印旛村、岡崎、つくばなどの、特に水の悪い家庭に試験的に投入して来た。この夏の猛暑で、ホームクリーンの営業を抑えて来た。製作、設置、保守点検と大変な仕事で、販売が広がると負担も大きい。不況のせいか、我々のホームクリーンを真似た装置も市場に出ているようで、誰も真似出来ない機能の装置を、円高を期に本格的に販売することにした。最近、若い経営者が訪ねて来て、一応に儲からないと愚痴るが、私は、消費不況だし、購入意欲のない人に無理して売るより、一度引いて、円高を利用したビジネスを勧めている。自立したビジネスを展開するチャンスだし、独自開発の装置をそろえる機会でもある。15年前に、円が79円75銭をつけた時、私の秘書をしていた女性がドルを買って大儲けしたことがある。歴史的な円高だったが、一年以内に多分、再現される情勢だ。貯蓄があれば、全てを円高にシフトし、投資をすると案外面白い。世間は、円高が進むと、日本経済は停滞し、企業は苦しくなると脅かされるが、今の円高は、欧米の経済が悪く、円高はここ数年続く。国内の価格もデフレだし、量産用の金型をつくり、プレス加工すれば、数百台の部品が、あっと言う間に安くなる。300万円の予算があればOKとだと言われ、気心の知れた仲間に声をかけて、6インチの大型膜のホームクリーン装置と軟水器の量産プロジェクトを立ち上げたい。

 今年の4月まで、約7年間、パソコンを習いに来た大学教授の奥さんが、教授が退官を期に、有料老人ホームに移られた。住み慣れた家を他人に譲りたくないと、私の娘に買って欲しいと頼まれた。少し悩んだが、3年分割で、購入した。直ぐに売らない約束で買ったが、来年の4月には、数年持つと約束した年月が過ぎるので、売る準備に入っている。

 つくばのお医者さんから200万円の開発費を出して頂いて、ハウジングを35本仕入れ、次は300万円の資金を集めて金型をつくり、来年の4月には、家を売却した資金で、6インチの大型装置と軟水器を完成させる計画でいる。私は小さな会社だが、準備を整えて来たので、私の計画は、実現性は高い。一人20万円程度の賛助金の意味で、この装置を買って貰い、新ビジネスをスタートさせたい。円高は最大の危機だが、私の会社にとっては、最大のチャンスでもある。若い経営者達が、「お金を儲けたい」言うが、小銭を儲けるのも難しい時代が来ている。NHKのニュースでカチオン塗料が開発されて、プラスの繊維を作り、マイナスの電極を帯びるダニ等を吸着する肌着が開発されたと報道された。私はイオン交換樹脂を使ってカチオン水をつくるのも、この原理だ。業務用も含めて、資金のある人はホームクリーン装置を、お金がない人、お金を使いたくない人にはこの装置を勧めたい。美容院、理髪店、風呂屋さん、レストラン、軟水を使いたい料理人には、売れる装置にしたい。上位機種は、時間1トン処理のUF膜もつける計画だ。ライバル社として、5万円を切る軟水器を売る会社があるが、専門の当社がオリジナルの装置を売り出すので、商機は十分だ。大分の社長にも声をかけ、北九州の仲間にも、声をかけて見る。世界同時不況の様相で、毎日が激変で大騒ぎしているが、冷静に見ると大した変化ではない。

 15年来の友人である、渡辺氏が家族を連れて新浦安の事務所に見えた。渡辺氏には、サーバーの管理を委託している。この友人が水の仕事をしたいと申し出て来た。彼は、15年間私の仕事を見て今後は水が大きなビジネスになると思ったらしい。自宅が巣鴨に近く、三田線の駅から数分の場所に5階建てビルを所有している。そのビルを活用して軟水の販売拠点を考えている。膜ろ過と還元水を使ったPR拠点だ。地元の営業向けに「純水・軟水の宅配」の仕事もいいのではないかと案は浮かんでいる。

 顧客で友人でもある神谷養鶏場から、還元殺菌水を使った超音波洗浄機を受注した。食品関係はウイルス・菌の問題も毎日が心痛で、新しい装置を開発した。用途も広がると可能性があるので、様子を見て販売も考えている。

 水野を久々に故郷に一時帰した。働き続けの毎日だったので、少し休ませたかった。大分の友人から業務用の装置を頼まれていたので、装置の設置の立会いと、水耕栽培の現場の視察を段取りして行かせた。つくばに帰って来てから高熱が出て、2日ほど休ませたが、返って良かったと思う。この猛暑で、社会全体が止まっているし、商品が動かない中、これも天が与えたチャンスで、休め、休めと言っている。体を休めて、頭も休めて、9月から再始動だ。