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■ お医者さんと肌美人水の開発2010/07/13 (Tue)

 参議院の選挙が終わり、予想通り民主党が惨敗した。当然の結末だと思う。お喋りは得意だが、呆れるほど実行力が伴わない政党に、国民の怒りが爆発した結果で、口先ばかりの政策で何とかつくろって誤魔化して来た報いだ。与党という権力を持ち、紙幣を印刷する権限もあって、法律をつくれる議席もあったが、何も決められない弱さは、無能力政党と言わざるを得ない。こんな力のない政党が増税を叫んでも言葉として伝わらない。程度の低い衆愚政治に任せる訳には行かない。

 7日、インドでの提携交渉が進展し、現地で「RHプリンスビラ・インド」を設立する話で合意した。急速に発展するインドの弱さに、深刻な水不足があって、当社に進出を促して来た。私もやる気で、膜と軟水、超純水装置の技術を供与する予定でいる。

 千葉の消防施設に、時間3.5トンのRO装置の受注が内定した。見積して1年程たったが、日本の場合は、決まるまでの時間がかかり過ぎる。

 蔵王のミネラルウォーター製造装置の認定申請が最終段階に入った。当社の膜装置が公的機関に認定される可能性が高い。役所の仕事も時間がかかり過ぎだ。この障壁の多さと決定の遅さでは、世界から取り残される。この国は、相変わらず書類の応酬、許認可“様様”の世界だ。20年前に自販機の販売をする時も、許可を出す、出さないで、もめにもめた。「飲料水」を「調理水」として扱えば許可が出ることになり、乗り切った経験がある。今回も100%認可がされると思うが、目覚めて欲しい。

 中国人の友人のお父さんが、中国のウイグル自治区の被災現場に、当社の災害用に開発した手動式浄水装置を、人道的立場で売りたいと、83歳という高齢を押して交渉に来られた。一台販売して、コピーされると困るので、20台まとめるように提案した。中国・新疆ウイグル自治区は、動乱以降、インターネット等の通信を含め、中国国内からの連絡も遮断されている地域だ。この情勢下、そのお父さんが、装置の写真を持ってウイグル自治区に出かけると聞いた。この方は、元大学教授で、娘さんが産総研の学者で、私の中国ビジネスを支援してくれている。この強い意思に動かされて、要望があれば、私もウイグル自治区へ同行する準備を始めている。透析患者であるので、病院の準備が整うのかなどの問題はあるが、使命感を天秤にかけ、許可が出れば出かける。インド事業の見通しが立ち、次は中国だと思っているので、周到に準備をしている。

 国内では、日本電子の超純水装置の仕事も始まり、6インチ膜を取り付けた。このところ半導体会社の水の再生の仕事等、コスト削減への投資に関した仕事が増えている。大手の仕事も着実に増えて“一皮”剥けだした。

 つくばのお医者さんに、新しい病院の開業用に、純水装置を納入した。この新医院で、医師と共同で、アトピー対策の「純水・軟水を使った水クリニック」を開業することを内託していた。水のきれいさと、大幅な変化に驚かれて、改めて夫婦で来訪され、治療院開設の詳細を相談に見えた。そこで、水野に頼み、最新型のUF膜を改良し、イオン交換樹脂と活性炭を組み合わせた装置を製作した。準備として、1年前から、海外製の軟水装置を7台ほど仕入れて研究したが、メンテナンスが複雑で、販売しても手こずると断念した。イオン交換樹脂を使うと、水が改質し、すばらしい水に仕上がるのに、何故、あまり普及していなのかも調べてみたが、まず、扱いにくいことと、装置の中枢となる樹脂が手に入りづらく、水道水で慣れてしまった人にとっては、それ以上のことを望む人は少なかった。また、樹脂の再生には塩を使うし、ろ材の中に、分離した微量金属が残る処理も問題で、日本では、工業用以外には普及はしなかった。イオン交換樹脂は、ホームクリーン装置の井戸水をろ過する工程で、欠かせない能力を持っていて、膜と組み合わせることで、更に安全に使える装置に仕上げた。井戸水でもエコキュートを使用したい方も、「機械保護もできる+肌美容効果」に喜びの声が寄せられている。しかし、樹脂の再生・膜の逆洗浄等、全てを自動化すると装置も大きくなり、井戸水を、しかも“家全体の水を浄化する”というコンセプトで製作すると定期的なメンテナンスが必要になるので、ホームクリーンは、大体45〜80万円くらいの範囲で販売して来た。一般の方は、値段だけ聞くと、高いと驚かれるが、時間1〜3トンまで処理できる装置を実際に使われると、性能の高さに驚かれて、安いと感じる方が多い。
 今回は、ノーメンテナンスの手動式にして、シャワー程度での水量の装置を作れば、破格の安さになると前々から考えていたが、安い装置に、多額の開発費はかけられないので、踏ん切りがつかなかった。医師は、アトピーに悩む患者が多いことを悩まれて、開発費の一部を出資するので、オリジナルの軟水化装置の開発を依頼された。当社は水技術を提供し、デザインは、多摩美大の学生に頼む予定でいたが、第一号の製品は、とにかく“性能と低価格”に重点をおいて製作した。また、このプロジェクトは、アトピーに悩む患者さんに、肌に優しい水を提供することが主眼なので“安全性”を第一に考えた。イオン化された微量金属類を分離した残砂等が流れ出るのを防止するのに、思い切って「大型膜」の採用を決めた。私の知る限り、当社だけの装置になるし、再生剤となる塩化ナトリウム(塩)も、純度95%以上の食塩を標準仕様にし、更に安全な装置に仕上がった。
 アトピーで悩む子供さんの多くは、水道水の塩素で、アレルギー反応を起こす場合もあり、肌に優しい水を、家庭で簡単に使える装置にイオン交換樹脂と活性炭を加えてろ過し、精密膜で塩化ナトリウムの流出を防ぐ仕組みも万全である。高齢者に多い、乾燥肌の人にも喜ばれる水になるし、期待は大きい。共同で開発費の一部を出して開発したので、患者の負担は少なく、月額4000円ほどのレンタル形式で使えるビジネスプランを考えている。以前から洗髪・肌美容業界から開発を要望されていたので、この両方のニーズに適った装置にした。

 つくばを含めて、今でも共同井戸や、井水を使う人が多くいる。因習を含めて、“昔からの水”にこだわる人も多い。井戸水には、化学物質、ピロリ菌混入の問題もあって、飲料には膜ろ過を薦めているが、水に投資する意欲は目に見えて薄い。このままでは危険で、現実は大型膜のみでも不十分な水質も増えて、飲料用には、小型のRO装置を薦めているほどだ。先月電話があったお宅も共同井戸で、家を新築したが、水が汚くて困っていると相談があった。現地の水は、とにかく酷く、浄化仕切れるのか不安だったが、装置を納入すると、「こんなにきれいな水で暮らせるなんて」と、大変喜ばれた。

 浦安でヘルパーの友人から、流山市に軟水風呂があって、入浴してみると、「すごく良かった!」と話してくれた。他にもあって、一様に評判らしい。当社のホームクリーン装置も、自宅で軟水風呂に入れるのが自慢だったが、アパートやマンションでは据付ができない。今回、医師と共同で開発した装置は十分使えるので、何とか安く提供してあげたいとずっと考えていた。このヘルパーの友人が、1ヶ月ほど前「結婚したら、川手さんの装置を買いたい」と言ったので、冗談だと思いながらも、心に留めていた。今回の装置は、水道水が主流だし、お風呂とシャワーの温水として使うので、安く提供出来る。開発費さえ確保できれば、大体のことは解決して、新製品を生み出せる自信はある。中国でも、マンション生活が大半なので、風呂に付けるこの装置は案外喜ばれると思う。インドと提携話が具体化したことで、この装置のテスト的な輸出も考えている。硬水を軟水にするので、外国の方が期待出来る。国内においては、つくば近辺と関東地区に限り、“輸出価格”で販売も考えている。販売のルートは、お医者さん経由と、従来購入して頂いた顧客が望めば、NPOの会員になって頂いて、100セット限定のモニター販売を考えている。

 珍しく、若者が起業して、蔵王の地名ブランドを生かして、ミネラルウォーターの工場をつくる計画があって、装置を依頼された。当初は、日本の大企業から膜装置を買う予定だったが、高過ぎて採算に乗らならないので、私の装置に切り替えた。しかし、保険所から、当社が提案した設備の仕様書を見てUF膜についての質問があって、「UF膜で殺菌が出来るのか、証明して欲しい」「膜を並列に使うのか、直列に使うのか?この膜は国際的に認められた膜なのか」と聞いて来た。本来、UF膜は濁度をとる精密な膜で、穴径は小さいので菌は通過出来ない。しかし、「殺菌」とは言わない。最初は、質問の真意を図りかね、無知から出た質問なのか、嫌がらせなのか。どちらなのかと迷ったが、役所の人は大手主義の人が多くいて、名の知れないベンチャー企業が、高品質な“UF膜”を扱うこと事態、怪しいと想像したと思う。そこで、UF膜の説明を依頼者に送付した。当社の膜は「NSF International」に登録されている旨を証明する書類もアメリカから取り寄せて添付した。NSFとは、簡単に説明すると政府から独立した、民間の、「第三者認証 ・試験・規格開発機関」で、1944年に設立された。この機関は、製品や材料、システム評価のための、関係者の合意に基づく規格を定めて、公衆衛生安全および環境保護に基準を設けて認証を行っている。この機関は、ANSI(米国規格協会)、SCC(カナダ規格評議会)から、試験、規格開発、認証プログラムについて一任され、飲料水および食品の安全に係る分野においてWHO(世界保健機関)の協力センターだ。しかし、担当者が最新の膜の知識不足に見えたので、以下の説明を加え少し解説した。

『材質はPVC(ポリ塩化ビニール製)、通称限外ろ過膜とも、UF膜とも言われている。日本のろ過方法のほとんどは、凝集沈殿して、砂ろ過でろ過する原始的手法が98%を占めているが、最近は、砂ろ過に代わり精密なろ過膜を使用した装置に代わる傾向にあるが、価格面で普及は遅れている。膜の装置として、一部普及し始めているが、MF膜が主流で、UF膜はほとんど使われてはいない。
我々は零細なので、資金・会社の規模では勝てないので、常に、最先端の膜技術を導入している。今、開催の上海万博の全会場の水処理をこの膜メーカーが担当し、中国で水道水が直に飲めることを証明し、急速に世界最大の企業集団に踊り出ている。私はパートナーである西安の会社を経由し、この膜をOEM製品の形で入手している。当社には、EDI「超純水装置」の技術を有しているし、韓国のサムソン電子を含めて韓国の財閥系の会社には納入し、つくば市の産総研のベンチャー企業とパートナーシップを組み、ここ数年は、ネパール、ベトナム、インドネシア、等、多くの実積を積んでいる。膜は、安全性と信頼性に富み、井水・河川水・海水などの除菌・除濁に適して耐久性もあって、通水量も長期的に安定している。当社は、2年間はメーカー保証しているが、膜表面の穴径0.02μと微細な穴(人間の皮膚細胞の1万分の1)で、濁度、細菌、ウィルス、病原性微生物を分離する。穴径は、分画分子量10万ダルトン以上の高分子物質の分離も可能で、膜の物理的強度は通常の浄水処理における膜寿命としては5〜7年だが、原水の水質や使用方法によっては、さらに長い寿命も望める。
 穴径が0.02μでは、細菌の方が大きいので、通過はできない。穴径を電子顕微鏡で観察しても見えない。具体的には、水の汚染の指数0.1μ以上の粒子は取り除ける。大腸菌、一般細菌もくどいようだが、通過しない。』

 世の中、マスコミに“乗った者勝ち”でとても、気持ちが悪い。しかし、ビジネスの世界は熾烈で、負けると全てを失う。デフレスパイラルと言って物が売れない時代だが、私は新しいニーズに合った商品を開発している。ホームクリーンも売れているが、当然波もある。円高が続くが日々勝負だと思って大型にシフトし、小さな家庭用の製品にも力を入れている。