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■ 次世代ビジネスの基礎固め2010/06/17 (Thu)

 7月7日に、提携の話でインドから来客がある。先日の11日には、日本の代理人の方が見えて、下話を終えた。産総研のベンチャー企業と組み、中国の西安でも、浄水装置製造会社を興す話も進んでいる。私の会社は小さいし、この形で提携しても、技術を盗まれてしまうので、ここ2年間、膜を含めた素材メーカーに実績を残すために、大量の部品を購入し、装置の開発を進めて来た。昨年の購入実績を調べてみると、家庭用の膜の購入金額だけでも1000万円に迫っている。この膜の会社は、世界有数の膜メーカーで「品質・価格・シェア」どれをとっても世界NO.1の地位にある。単に購入して、そのまま売るのであれば、独自性に飛んだ装置が生まれないので、経験を生かし、当社特有の浄化装置の開発に取り組んできた。

 中国の深圳か西安に、当社とつくばテクノロジー社と共同で連絡事務所を開設し、当社の商品名で、インドを初めとする東南アジア諸国向けに、“膜”を単品で輸出する承認を得たので、準備を進めている。インドに会社を創設して、装置を販売すると言っても、数台の規模を売るのが、精一杯だ。膜単体の販売でビジネスを展開すれば、手離れも良く、誰でも簡単に参入出来る。つまり、膜が売れた分、おのずとマーケットが拡大するし、マーケットに応じた製造技術を供与して装置の製造に参入すれば、インドの方のリスクも小さくなる。OEM製品が売れると、単品で売っても、私の会社のブランド力も高まるし、販路が広まれば、大きなメリットになる。中国にも同じ形で、ビジネスに参入できるので、技術が盗まれても、大した損にはならない。このOEM契約が完了して、インド・ネパール・フィリピン等に膜を輸出して、膜を扱う量が増えれば、そのバイヤーが希望すれば、装置の製造技術を教えて販売権を供与することも出来、ビジネス展開も容易になる。

 中古のガソリン車を改造して、電気自動車にする会社が報道され、内容を知りたくて、ここの社長と会った。国内で20台を販売し、今後は倍々で売れる計画だと話された。私の狙いは、あくまでもリチウムイオンバッテリーの販売で、このプロジェクトの中身に適合するかを探りたかった。経営者の本田さんも、リチウムイオン電池に興味があったようだが、中古車に使うには、価格が合わなかった。今回は断念したが、私の興味は尽きないので、今度はインドの価格を探りたいと思っている。

 11日に、コンテナを使った野菜工場を販売する会社の社長が来て、私が開発中の小規模な家庭用向け野菜工場を見学された。野菜工場は、エネルギーが問題になる。私は、LED電球はもちろん、大型のリチウムイオン電池と太陽光とを組み合わせた装置の製作を色々と模索している。

 世論は、首相の交代で、“菅人気”により内閣支持率60%まで回復した。この数字が、本当の世論を表す数字であれば、この国は救いようのない国だと思う。首相の首を挿げ替え、嫌いな幹事長を追放しただけで、政権の支持率が上がる異常さは、到底まともとは思えない。問題が山積し、国民の感覚がマヒしているのか、「待つだけ」「期待するだけ」のか弱い国民に成り下がり、付和雷同状態だ。鳩山、菅の所信演説を聴いても、まるで夢見る弁論大会のレベルで、抽象的過ぎて、具体性に欠けている。理解不明な交代劇に税金を使う政治家集団は、国の生き血を吸う寄生虫だと思う。私はひねくれ者なので、親小沢派になりたいとさえ思っている。国民とマスコミは、小沢氏が大嫌いで、この影響が支持率に表れたと思う。親小沢氏の私の目で見ても、あきれる程、話さないし、説明もしない。何を考えているのか分からない不透明さの中、周到な策を凝らすので、嫌われるのだろう。会見も横柄な小沢氏は、今時の国民の感覚には合わないと思うが、世の中は、そこかしこで行き詰まって劣化が進んでいて、横柄でも、集金能力のある、力のある政治家でないと、この日本をリードすることは出来ないと思う。国際競争は殺し合いだし、嫌いでも、政治家に力を求めて解決して行かないと、日本は沈没してしまう。先が見えない争いの時代に、国全体の閉塞感を打破するには、鳩山氏、菅氏の力量では乗り切れないと思う。敵は国民の支持率ではなく、グローバルの波動に勝たないと意味がない。政界では、国民との約束も簡単に “反故”にするし、契約書も紙くず同然だ。かつて日本人は、約束が守られないことは恥じだと思っていたが、グローバル化が進む現在は、勝ち組の意見が神風になり、約束事は“戯言”と化す。世論に媚びた言葉が蔓延し、マニフェストを含めて、党首の約束も軽い。巧みな言い訳能力のある人だけが生き残る、困った社会である。今回の首相の辞任劇は、小沢氏が仕組んで、裏をつかれたクーデターの政変劇だ。国民の意識は、小沢外しに集まるが、同時に、この裏切り行為が、負の連鎖を呼ぶ芽を生み出したとも見える。菅政権の支持率は60%を超え、V字回復を遂げたが、この支持率も怪しい。多分、菅政権の賞味期間は半年だと思うし、アマチュア的で、全てに甘い。社会は、表向きは移り代わりが早く見えているが、本質は何も変わってはいないと思う。それどころか、消耗戦そのもので、国は1000兆円に迫る借金国家だ。増税を示唆し始めてから急に、「強い財政、強い福祉が実現できる」と平気でうそぶく感覚が、怖い。この甘えきった世相を生きるには、忍耐力が必要になると同時に、並の裁量では乗り切れないと痛感している。政治家は、日本国の閉塞間を唱えながら、言葉遊びで済ませているが、経営者は負けると、全人格を否定される。8ヶ月間で政権を投げ出した首相が、上海万博に、日本の代表として訪問出来るこの厚かましさと、仲間意識の甘さが日本だ。今、成功を収めている経営者でも、日本の市場は狭まる一方で、企業が生き延びるには限界だと気付き、嘆いている。

 20年間、日本においては小さな規模の私の会社だが、“大きな構想”に向かって驀進している。私が“大ボラ吹き”だと評価する人がいても、甘い世界から決別し、世界に視野を広げ、とにかくアジアに出かけたい。次から次に新しい仕事を生み出してきたのも、アジアを狙っての布石である。

 私は20年前に、「水の自販機」を世に出して、水ビジネスに参入した。当時は、水が売れる訳がないと批判され、“水売り”と揶揄されていたが、20年前に大手を辞め、独立した時から、「日本の工業社会は遅れている」と実感していた。やめる前の3年間は人生の絶頂期で、大手商社のM商事、Tインキ、N製鋼から出資を得て、RHD社の経営を任され、海外の新しい業種の種を調査する仕事をしていた。その時の新規事業は、「粉末技術・極薄加工技術・半導体」の仕事だった。当時は、企業の拠点に香港を考えて新聞に公表した。私は、アメリカ人の発想、日本人の応用力、中国のパワーと市場を考えての判断で、香港に何度も足を運び、中国の深圳を訪れたが、巨大なマーケットの予感を感じていた。私はアジアを考えて際、水の可能性を見出して、水技術の習得に全力をあげた。つくばに活動の地を求め、超純水装置の開発を始めた。水の自販機は、法律の規制が強く、零細企業では立ち行かなくなり、これからは「超純水装置」だと仲間に言って、晴海の展示会にEDI装置を発表した。しかし、世間は全くの無反応で、最後の日には、手伝いに来ていた社員までもがその場を去り、私一人で装置の徹去をする有り様だった。自販機から一転、「超純水装置」を始めようとした私は、スタッフにさえ、超無謀な人間に写っていたと思う。将来につながる確証のない装置は、ただ、恐ろしいだけで、一定の収入が欲しかった彼らにとっては、挑戦する気概が起こることもなかった。
 その後、アメリカから水野を呼んで、つくばで超純水の仕事を始めることになったが、初めの一歩は、予期せぬ事態から生まれた。当時は、山梨に事務所があったが、そこは急遽閉鎖することになった。EDI装置も展示していたが、実際は、超純水の純度が得られず、見掛け倒しの装置として眠っていた。閉店と同時につくばへ移し、借りた倉庫の中で、水野が修理を始めた。電話で“17メガオーム”の、超純水並みの純度が出たと報告が来た時は、とにかく驚いた。晴海で展示した時も、山梨に出した時も純度が出なかったので、半ば諦めていたが、水野が修理を重ねて、偶然にも装置が動き出し、高純度の超純水装置開発の、具体的なスタートを切ることが出来た。日本電子を初め、半導体の会社にRO+EDI装置として、納めることが出来た。韓国においては、ほとんどの財閥系の会社に当社のEDI装置が納められている。日本電子の装置に前処理としてUF膜を装着してRO+EDI装置として、納入したが、膜の威力は凄く、3年を経ても順調に稼動している。

 井戸水のホームクリーン装置を始め、過酷な井戸水で養った技術を生かして、UF膜・RO膜・EDIを組み込んだ最先端の膜技術の装置を今後は、アジア向けに中国・インドを生産拠点に、次世代のビジネスとしてチャレンジする準備を進めている。